サザンオールスターズ Live@茅ヶ崎公園野球場(ライブ・ビューイング) 2023.10.1 感想

茅ヶ崎ライブ 2023

2023年10月1日(日)@茅ヶ崎公園野球場(ライブ・ビューイング)

チケット争奪戦

サザン45周年。
絶対ライブをやってくれるものと大きく期待してたら、発表されたのは茅ヶ崎ライブ4DAYS。
4日間あるとはいえ、市民球場ではキャパもそれほど大きくなく、全国からファンが集まることを思えば、チケット争奪戦になること必至。
少しでも当選の可能性を高めるため、僕はファンクラブに入ることを決意。
サザンのファンクラブには、中学生の頃入っていて、今回40年近く振りの復帰ということになります。

だが、やっぱりそんなに甘くなかった。
ファンクラブ抽選、落選。
会員数どれくらいいるのかわからないけど、やっぱり競争率高かったんだろうな。
こうなると、期待値は大幅に下がります。
案の定、一般の先行抽選も落選。
申し込んだのは、仕事が休める2日間だけでしたが、まったく当たる気はしませんでしたからね。

その後、茅ヶ崎ライブの土日公演が、全国の映画館でライブ・ビューイングされることが決定。
まあ、最低限、これを観られれば。
隣町の映画館で観ようか、それとも、さいたま新都心まで出掛けていこうか迷いましたが、近場で気楽にすまそうと、隣町の映画館を選択しました。
で、ファンクラブ経由で、ライブ・ビューイングのチケットが獲れたわけですが、こんな田舎町の映画館なら余裕で獲れるんじゃないのと思ってたので、当たってもちっとも嬉しくはなかったですね。

それから開催ギリギリで行われた、リセール抽選や、注釈付き席抽選に最後の望みを託したのですが、結局すべてハズレで。
もう、どうにもこうにもならず、現場で観ることは諦め、ライブ・ビューイングで観るしかなくなりました。

ライブ当日。映画館へ

ライブ当日。
開場時間は書いてありませんでしたが、冒頭に宣伝が入る映画とは違って、開演時間の17時にはきっかり始まると思うので、10分前には劇場内に入りました。

僕の席は、L列7番。
なんと最後列です。
ライブ映像をスクリーンを観る場合、前の方と後ろの方は、どちらがいいのかわかりませんが、僕は映画を観る時は大抵、最後列を選ぶので、うってつけの席だったなと思いました。

しかし驚いたのは、劇場内がほぼ満員だったこと。
いくらサザンとはいえ、こんな田舎町の映画館では、たいして客も来ないだろうと思ってたら、大きな間違いでした。
つい最近まで一席ずつ間隔を空けての座席販売をしていたのに、今回はびっしりとお客さんで埋まっていて。
前方にチラホラ空席は見つかりましたが、それにしても、この映画館にこんなに人が入ってるのは初めてでした。
いやあ、サザンを舐めてました。
これだと、さいたま新都心の映画館に申し込んでたらハズレてただろうな。

ライブのスタート

開演時間の17時。
サポート・メンバーに続いて、サザンのメンバーが仲良く並んで登場しました。
桑田さんは、ビートルズのTシャツを着ていました。

01. C調言葉に御用心
02. 女呼んでブギ
03. YOU
04. My Foreplay Music
05. 涙のキッス
06. 夏をあきらめて
07. Moon Light Lover
08. 栄光の男
09. OH!! SUMMER QUEEN~夏の女王様~
10. そんなヒロシに騙されて
11. いとしのエリー
12. 歌えニッポンの空
13. 君だけに夢をもう一度
14. 東京VICTORY
15. 栞のテーマ
16. 太陽は罪な奴
17. 真夏の果実
18. LOVE AFFAIR~秘密のデート~
19. ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)
20. 盆ギリ恋歌
21. みんなのうた
22. マンピーのG★SPOT
(Encore)
23. ロックンロール・スーパーマン~Rock’n Roll Superman~
24. Ya Ya(あの時代(とき)を忘れない)
25. 希望の轍
26. 勝手にシンドバッド

「C調言葉に御用心」
穏やかに爽やかに、いくぶん苦み交じりのこの曲でスタート。
シングル曲だし、大好きな曲ですが、ゆっくりエンジンかけて行こう、という感じの幕開けでしたね。

「女呼んでブギ」
先日のTVで、「今どき、女呼んでブギじゃないだろう」みたいな発言をしてましたが、しっかりセットリストに入れてきました。
まあ、こういう曲があるからサザンなんですよね。

「YOU」
イントロからして胸キュンなサウンド。いかにも小林武史的な。
心が浄化されるメロディです。

「My Foreplay Music」
イントロからピアノの連打が印象的で、キュッと締まったサウンド。
段々と夏の気配を感じてきました。

「涙のキッス」
爽やかなバラード。
桑田さんと原坊のハモりがいい感じなんですよね。

「夏をあきらめて」
イントロのギターを聴いて、「ああ、この曲やるんだあ」と、改めて会場にいるお客さんが羨ましくなりました。
気だるいサウンドに切ないメロディ。
この時期に聴くのは最高じゃないですか。

「Moon Light Lover」
このバラード、ライヴで採り上げられることが多い気がします。桑田さん好きなんだろうなあと感じました。

「栄光の男」
初めはどうってことない曲と思ってたけれど、サビのところとかね、歳を取れば取るほど沁みてくるんだなと感じました。
あと5年、10年経ったら、もっと僕に刺さって来る予感がします。

「OH!! SUMMER QUEEN~夏の女王様~」
おお、シングルのカップリング曲か!と思いましたが、よく考えたらベスト盤『海のOh, Yeah!!!!!』に入ってるので、特別レアな曲ってわけではなかったですね。
夏らしく、べっとりまとわりついてくる曲です。

「そんなヒロシに騙されて」
今回の原坊ヴォーカル曲はこれ。
途中から原坊はピアノから離れて、ステージ先方に出て来て歌いました。

「いとしのエリー」
代表曲の割に、必ずライヴでやる曲ではないのですが、前回ライブ・ビューイングで観た時もこれをやったので、なんか思い出しました。
映画館で観てるライトなファンも喜んだことでしょう。

序盤のMCで、「高齢者になって戻ってまいりましたあ」とか言ってた桑田さんですが、ここのMCのメンバー紹介では、途中からムクちゃんにMCの座を奪われる事態に。

新曲をやらせてください、ということで「歌えニッポンの空」
ニッポンの空と言ってますが、サウンド的にはハワイアンな感じがします。
優雅に漂った後の「ありがっと!」がとにかく印象的。

「君だけに夢をもう一度」
ポップなビート・ナンバー。
爽やかな風が吹いてくるようです。

「東京VICTORY」
会場にいるお客さんたちのリストバンド型ライトが一斉に点灯。綺麗でした。
拳を上げて、「♪ Oh Oh Oh Oh Oh Oh」と歌う一体感。
これぞライヴな曲ですが、こういうのはやっぱり会場にいないとダメだよなあ。

「栞のテーマ」
やってくれるかなと期待してた曲。
うっとりと聴き惚れます。
海の近くで聴くと最高なんでしょうなあ。

「太陽は罪な奴」
モータウン・ビートで、一斉に横揺れ。
ライヴが楽しい!と感じる曲です。

「真夏の果実」
サザンは夏の曲が多いですが、その最高傑作ではないかと思われる名曲です。
今年の夏の思い出、今までのあれこれを思い出させます。

「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」
あまりにもポップすぎて、不倫の曲だと思えない曲。
「♪ ボーリング場でカッコつけて」のところで、桑田さんがボーリング投げる仕草が好きなのですが、見逃しました。

「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」
イントロのフレーズがあまりにもカッコいい曲。
ビートに酔います。
そして、メンバーも会場も気合いが入ってきて、いよいよライヴも終盤だなと思わせます。

「盆ギリ恋歌」
今年リリースされた3曲の新曲の中で、一番サザンらしい、いかがわしさを持った曲です。
そんなに派手ではないかなと思ってましたが、ライヴになるとやはり想像以上に体が疼いて盛り上がりますね。

「みんなのうた」
野外ライヴでのこの曲では恒例の放水ショー。
あれってみんな喜んでるの?
僕は水に濡れるのは嫌なので、この時だけは客席前方にいなくて良かったなあと思っちゃう。
でも実際、会場にいたら、水まかれて喜ぶテンションになっちゃうのかなあ。

「マンピーのG★SPOT」
お祭りも佳境。ステージ上も大混乱。
チラッと見えたEBATOダンサーズのいくみちゃん、10年経ってもまだいらっしゃって、桑田さんに絡まれてるのが嬉しかった。
桑田さん、終盤のサビでとうとう「♪ マン●ーのG★SPOT」とハッキリ歌ってましたね。いいのかな?(笑)

終盤の怒涛の展開は、いつもよりも曲数少ないかなと思いましたが、いつも通り盛り上がって本編終了。

ここからアンコール。
メンバーの衣装チェンジがありましたが、桑田さんはまた別デザインのビートルズのTシャツを着てきました。
アンコールくらい、サザンのTシャツ着てくるかと思ったのに。どんだけビートルズ推しなんだ。

「ロックンロール・スーパーマン~Rock’n Roll Superman~」
初めはあまり好きではない曲だったのですが、これはグラム・ロックなんだよと教えられてから、なんとなく気に入ってきました。
でも、グラム・ロックほどギラギラしてなくて爽やかなんだけどね。
演奏してるメンバー、桑田さんも楽しそうで。
ロックンロール・スーパーマン。サザンのことです!

「Ya Ya(あの時代(とき)を忘れない)」
サザンのライブはバラードで締めることが多いので、「あれ?この曲で終わり?まだあの曲やってないのに?」と思いました。
サザンを聴き始めてすぐ、衝撃を受けたバラード。
僕はそのとき青春真っただ中だったのに、若き日の青春時代を懐かしむというこの曲の心情を自分事のように感じたものです。
うっとりと切なくさせて、これでライブは終わりでも、まあいいかなと思えるものでしたが。

まだライブは終わりません。

「希望の轍」
イントロのピアノ、そして「アゥッ!」というシャウトで心を鷲掴み。
ポップでいて、聴いているとどんどん力が漲っていく曲です。
いい汗かいたなあ、と夏を思います。

「勝手にシンドバッド」
来ました!これが来なきゃサザンのライブは終われない。
デビュー当時から盛り上がる曲ではありましたが、オープニングと間奏の「♪ Oh Yeah」などというお客さんとのコール&レスポンス部が導入されてから、ますますライヴで盛り上がる曲になりました。
この爆発力、お祭り騒ぎ。
これに勝てるものはなかなかないでしょう。
みんなで腰振ってノリまくって。
45周年を祝う、素晴らしい締めでした。

この後、花火が打ち上げられ、ライヴの終わりと共に、夏の終わりも感じさせられたのでした。

ライブ・ビューイングの上映終了は、19時50分でした。

やっぱり現場がいい

今回は、夏らしい、茅ヶ崎らしいセットリストでした。
特にレア曲とか、「なんでこんな変な曲やるの」とかいう驚きはありませんでした。
でも今まで、サザンの通常のライヴは35曲くらいやることが常だったので、今回の26曲というのはちょっと少なく感じました。
この曲数ゆえ、レア曲入れる余地はなかったんじゃないですかね。
45周年に相応しいと言える王道セットリストになってました。

お客さんの前でやる久々のサザンのライヴでしたが、桑田さんはじめメンバー全員、元気そうで楽しそうでした。
かつて、ムクちゃんや毛ガニさんがライブから離れてた時期もあったことを思い出すと、こうして5人揃って45周年を祝えたのは素晴らしいことだなと思いました。

このライブ・ビューイング。映画館での盛り上がりは、劇場によってまちまちだと思います。
僕の観た劇場では、最初は皆おとなしく観てましたが、段々と手拍子をしたりする人が増えてきて、ライヴ後半になると、前方の席の人たちの一部は、立って踊ったりする人たちもいました。
でも、僕のいる後方の席の人たちは誰も立たず。
劇場によっては、ずっとみんなが立って踊ったり、手拍子をして、拳を上げたり、一緒に歌ったりとかしていたところもあったんじゃないかと思います。
そこまでいくと、現場に劣らずの盛り上がりで、ライブ気分も高まるのでしょうが、そういうのは地域差というか、集まったお客さんたちの性格にもよるでしょうし、まあ、空気の違いはありますよね。
僕の観た場所は、残念ながら、そういう感じにはなりませんでした。
もっとも、僕自身が、「あくまでこれはライブ・ビューイングだし」という思いが強く、現場とは違うんだということで、一歩引いた目で観ていたのは正直なところであります。
盛り上がり切れなかったのは自分のせいですね。

とまあ、偉そうに感想を書き連ねましたが、僕が盛り上がり切れなかったのは、実は、予想通りというか、案の定というか、確信に近いものがあった通り、ライブ中、ほとんど眠気と格闘してたというのが大きな理由です。
前の日に8時間くらい寝たというのに、そんなのお構いなしで、こういう感じで映画館に来ると、たいてい眠くなるんだよなと思ってた通りの結果になりました。
もう眠くて眠くて。曲が始まった時は、「ああ、この曲か」と思うんだけど、段々と意識を失い、途中でなんとか目を覚ますものの、またダメで、次の曲に切り替わると少し回復するんだけど、またダメで、の繰り返し。
なので、ライブの記憶は途切れ途切れ。
とても、ライブを堪能したとは言えません。
映画館で観ることになってから、覚悟してたことだったので、仕方ないなとあまり落胆はしなかったのですが、やっぱり、ライブ会場で、初めから終わりまでしっかり観て、踊って歌って楽しみたかったよなあというのが本音です。

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