miwa Live@東京国際フォーラム 2013.9.16 感想

miwa concert tour 2013 Delight

2013年9月16日(月) 東京国際フォーラム

チケットまだ売ってる!

miwaのライヴの一般販売が今日行われる事を、偶然昨日知った。

でも一般販売は先着だから、どうせアクセスが殺到して、繋がらないまま、あっという間に売り切れてしまうんだろう。ライヴ当日は祝日だから、余計にチケット確保は困難。こりゃダメだねと、完全に諦めていた。
しかし、今日の夕方になって、ダメ元で確認しようとアクセスしてみたら、まだ売ってる!もう夕方なのにまだ余ってる!
ポール・マッカートニーのライヴに比べたら、5500円というチケット料がかなり安く思えた。祝日開催で開演時間が早く、帰りの電車が間に合いそうだという事も後押しした。
チケット、買ってしまった。
ライヴは苦手だというのに、最近大ファンになったmiwaのチケットが獲れるという事で、つい衝動買いしてしまった。
昨日まで、miwaのライヴに行くだなんてまったく想像してなかったのに。
ああ、買ってしまったよ...大丈夫かなあ...いくばくかの後悔と共に。
でも、買ってしまったものは仕方ない。楽しみに変えていくしかない。

台風が近づいていて

チケットを買った直後に思ったのは、「9月は台風月なんだよなあ」という事。だから、台風が来る事がずっと心配で。ライヴは月曜日だから、金曜日までに台風の情報がなければ安心だなと思ってたので、金曜日の早朝に早速、天気予報をチェックしてみると、「3時間前に台風18号が発生しました」とのニュースに唖然。やっぱり来たかよ!よりにもよってこのタイミングで!

それからライヴ当日までの4日間は気が気じゃなくて。こまめに台風情報をチェック。しかし、どう考えても、ライヴ当日に関東直撃の予想。
こりゃあ、ダメかな...。いろいろなケースを考えてた。
中止になったら、チケット代はすんなり払い戻しされるんだろうか。
それとも、振替公演とかになるんだろうか。振替の場合はチケットそのまま有効か?でも祝日開催を見込んでチケット買った人が多いんだろうから、振替公演も祝日か日曜とかでないとマズイんじゃないかなあ、スムーズに振替公演なんて決まるのかなあ、とか。
いや、台風だろうがなんだろうが、強行開催となったら。
ライヴは行われるにしても、電車が止まっちゃったりしてたら、会場までたどり着けないじゃないか。これではチケット代がパアになる。会場に向かう途中で電車が止まったり遅れたりして、ライヴの時間に間に合わないという事も考えられる。この場合は電車代も損する。これが最悪のパターンだな。
もう、考えれば考えるほど、悪いパターンばっかりで。それほどタイミングの悪い台風だった。
だから、ライヴの日が迫ってきても、ワクワク期待する事ができず。前日も、どうなるんだろうと不安いっぱいでなかなか寝付けなかった。

ライヴ当日。台風はどこへ

そして当日。
起きてTVを付けると、まさしく今、関東直撃状態。
ああ、ダメだなこりゃ。
そう思ったのだけれど、外は何故か雨が降ってない。丁度台風が真上にあるというのに?でもたまたま今が降ってないだけで、これから激しい嵐になるんだろう...。
もう9割方諦めながら、昼前に、東京国際フォーラムに電話してみる。
「今のところ、開催する予定です」
なにぃ?やるって~!?
もうビックリで。
諦めモードを、慌てて出かけるモードにチェンジする。
パソコンで、改めて、国際フォーラムのサイトやmiwaのオフィシャルサイトをチェックする。やはり中止ではないらしい。
電車の運行情報もチェック。僕が乗る電車はほぼ平常通り運行してるらしい。
これは、完全に行くしかない。
どうやら台風の雲は微妙に関東から逸れたらしく、思ってたほどの嵐にはならなかった。
これは奇跡だ。
miwaはファンの間では、晴れ女という事になってるらしいけど、まさしく今日も。

しかし、いつどこで電車が止まってしまうかわからないのでハラハラしながら会場へ向かったのだが、想像以上にスムーズで、1時間20分ほどで到着してしまった。
ああ良かったと思うのもつかの間、開演までの2時間近くをどうやって過ごそうかと。
約10年振りの国際フォーラム。
会場の外は、記憶してた以上に緑が多く、空いてたベンチに腰掛けて時間を潰す事に。国際フォーラムでのライヴ前には、いつもこの辺で、道行く人を見つめながら過ごすのだが、決して嫌いな時間じゃない。雨も風もなく、ホントに台風だったのかと思わせられる。
ベンチに座って、今日のライヴのセットリストをメモしていった紙を見つめながら、1曲ずつ順番に脳内再生。するとあっという間に1時間以上が過ぎていた。

開演30分前に会場入り。
しばらくロビーで会場の雰囲気を楽しみ、トイレへ行ってから、自分の席を探す。2階席だから、たどり着くまで時間かかった。
2階14列55番。
2階のほぼ真ん中真正面という感じ。いい席だと思う。
開演直前に、辺りを見渡してみると、ほぼ満員。台風の影響で、もっと空席が目立つかなと思ってたけど、空席なんてほとんどないように思えた。
でも、実を言うと、僕の席の右隣りは最後まで空席だった。台風で来れなかったのかな...可哀想というか、ちょっと複雑な気分。
空席をおいたさらに右隣りには、僕より年上、たぶん50代くらいのおじさんが一人で来てた。若者ばかりだったら浮いちゃうなと思ってた僕だったから、このおじさんの存在は心強かった。
しかし、左隣りには中学生くらいの女の子。うーん、若い。「うわ、隣りにおっさん来ちゃったよ」とか思われてないか?ちょっと引け目を感じる。
ステージの左右に大型スクリーンが配置されている事に気付く。あれ?前に来た時は、こんなスクリーンなかったよな...。

ライヴのスタート

5時開演。

01. Delight
02. 321
03. Chasing hearts
04. Kiss you
05. カラ*フル
06. メリーゴーランド
07. 441
08. Napa
09. My Best Friend
10. ホイッスル ~君と過ごした日々~
11. サヨナラ
12. Sparrow
13. don’t cry anymore
14. ミラクル
15. LOUD! ~憂鬱をぶっとばせ~
16. again × again
17. ヒカリヘ
18. ぬくもり
(Encore)
19. Faraway
20. FRiDAY-MA-MAGiC
21. 春になったら

「Delight」
オープニングは3rdアルバムの1曲目。フライングVのギターを抱えて、肩幅ほどに足を開いて、前髪パッツンで。TVで観るmiwaそのまんまだった。ゴージャスな幕開け。

「321」
パンキッシュなこの曲で、観客は頭上でタオルを振り回し始めた。隣りの女の子も例外ではなく。で、この子、背が小っちゃいので、振り回すタオルがちょうど僕の顔の真ん前。ぶんぶん風が強くて、しかもガンガン当たる。参ったなあ。ライヴ最後までこの調子。

「Chasing hearts」「Kiss you」
MCの後、アコギに持ち替えて2曲。新曲は...やっぱりボヤけた感じ。

「カラ*フル」
前半の僕のハイライト。これが聴きたかったんだ。というか、ライヴに来る前にこの曲を認識してて良かった。miwaはハンドマイクで歌う。サビでの左右へのステップが超可愛かった。やっぱテンション上がるね。

「メリーゴーランド」
前曲に続いて、ステージ左右を行ったり来たりするmiwa。「♪世界は回る想いはめぐる」の歌詞は、タオルを振り回すのにピッタリ。

「441」
これも大好きな曲で...サビ終盤の「♪ 二人の想いひとつにして奏でた」の所のドラムがすごくスリリングでカッコ良かった。

「Napa」「My Best Friend」
とりわけアコースティックなこの2曲。ほんわかした感じ。

「ホイッスル」「サヨナラ」
長いMCのコーナーなのでと観客を座らせ、その流れのまま落ち着いたバラード2曲。座ってじっくりと聴けたのはここだけ。バラードが苦手な僕なんだけど、何故かmiwaのバラードなら大概イケるんだよなあ。根本的に声が好きなのかなあ。この声にずっと酔いしれたいと思っちゃう。

「Sparrow」
ぼんやりと座ってたのもあっという間で、この曲からまた総立ちに。「サヨナラ」から「Sparrow」への流れはアルバムと同じなのでしっくりくる。

「don’t cry anymore」
イントロとして、聴き慣れないピアノのフレーズが長く続いたけど、このコードの雰囲気はおそらくデビュー曲...と思ったらやっぱりそうだった。いつ聴いても、やはりmiwaの曲の中では異色な感じがする。デビュー曲なのに異色という言葉は変かもしれないけど。

「ミラクル」
そしてこの曲が僕の中ではハイライト!...になるはずだったんだけど...。AメロBメロと徐々に盛り上がってきて、さあ、いざサビ!という所で、コーラスの女性にあわせて、観客が振りをするんだよねえ。これがヒラヒラしてて、手話みたいにわかり辛くて。観客は一斉にそのコーラスの女性を見て真似てるんだけど、集中力がmiwaのメロディを聴く事から振り付けをするという事に意識がいっちゃってるのが伝わってきたんだよね。せっかくのあの爆発力のあるサビのメロディなのに、一体感が持てなかった。盛り上がってる感じがしなかった。あの振り付けははっきり言って、歌の魅力を台無しにしてると思う。ガッカリした。

「LOUD! ~憂鬱をぶっとばせ~」
miwaのライトハンド奏法によるイントロから始まるこのロックナンバーが一番盛り上がってたね。照明も凝ってて、客席にレーザービームが舞いまくり。意識がぶっ飛ぶかのようなヤバさがあった。後半は、miwaとギタリストとのツイン・リード・ギターが見応えあった。

「again × again」
前の曲の盛り上がりをそのまま受け継いだ感じで、この曲もウケてた。

「ヒカリヘ」
miwaの曲の中では、一番この曲がヒットした感があるけれど、会場内の盛り上がりは意外と、そうでもなかった気がする。前の曲までが盛り上がりすぎたせいかなあ。順番が悪かったという事なのかなあ。まあ、この曲は前半おとなしめだからね。そこでクールダウンになっちゃった感じだった。でも、CDで聴くより安定感があって、サビは力強くもあって、これはバンドならではの良さかな。僕の中では好感度は上がった。

「ぬくもり」
ライヴ本編のラストは、3rdアルバムでもラストを飾るバラード。始まりと終わりがアルバムと同じだなんて、まさしく『Delight』ライヴといったところ。

「Faraway」
ツアーの前半はアンコールは2曲だったけれど、9月のNEWシングル発売に合わせて、そして開演時間が早いから、時間に余裕もあるため、今回のアンコールは3曲に。この新曲はTVでも歌ってたけど、miwaが片手で太鼓を楽しそうに叩くところが見もの。リズムがころころ変わる曲なので、ちょっとノリ辛いのが難点。何度か聴いてるうちにちょっと好きになってはきたけど。スクリーンでmiwaのアップを観たら、さっきまでとは違う可愛さだなあと感じたので、よく見たら、アンコール用に髪型が変わってた。両耳を出してた。この髪型もいいね。

「FRiDAY-MA-MAGiC」
前日の国際フォーラム公演では、ここで「chAngE」を演ったとの情報だったのだが、今日はツアー前半と同じくこの曲に戻った。僕はこちらの曲の方が好きなので嬉しかった。だけど僕は何故か集中力を切らしてしまって、大好きなBメロを堪能し忘れてしまった。

「春になったら」
ライヴ最後の曲は、僕にとってはショートケーキの最後のイチゴのようなお楽しみのこの曲。これはアルバム付属のDVDのライヴ映像を観て把握してたので、どんな風な盛り上がり方なのかわかってた。miwaはハンドマイクで左右へ動き回り、サビでは会場中がジャンプの連続。サビのラストの一節「♪ まだ言えなくて」を観客に歌わせるのとか、たしかにDVDで観た通りだった。でも、この曲もあっという間に終わっちゃったなあ。

好きな曲ばかりで、かなり満足。台風とセットで忘れられない1日

合計2時間半でライヴは終了。曲数の割には時間がかかった感じ。

MCでは、あまり台風の事には触れなかった。来てくれてありがとうとは言ってたけど、miwa陣営では、開催されるかどうかの不安はなかったっぽい。
miwaは国際フォーラムで、アンジェラ・アキとシェリル・クロウのライヴを観たとの思い出話。
ファンからのリクエスト・メールに答えるコーナーでは、投げキッスやタラちゃんの物真似など。ラジオで鍛えただけあって、なかなか上手いMCっぷり。リクエストをくれたファン一人一人にスポットを当てるなど、ほのぼのとした空気。
『Mステ』に出た時に、ツアー先で美味しいものを食べすぎて太ってしまったと発言してたが、ツアー終盤に来てようやく元の体重に戻ったとの報告。

バンド・メンバーは、miwa以外にギター、ベース、ドラム、キーボード×2、コーラスの6人。
ドラムが桑田佳祐ソロのバックでもお馴染みだった河村”カースケ”智康だというのは知ってたけど、教えてもらってなかったら気付けてたかなあ。左ななめ下に俯きながら叩くスタイルが、ああ、まさしくカースケさんだあ、と思ったけど。
で、ベーシストの紹介で、miwaは「ネギネギ~!」と呼んだ。ベーシストでネギ...といったら、まさかあの人なのか?と思い、家に帰ってから調べてみたら、やっぱり根岸孝旨だった。知ってるよぅ。まさかmiwaのバンドで弾いてたなんて。

セットリストは、3rdアルバムの全曲を中心に21曲。基本的に好きな曲ばかりで、ライヴで是非とも聴きたいと思ってた曲をやってくれたので、かなり満足。
どの曲もなんだけど、歌声がCDの音源そのまんまな感じで。口パク?と思っちゃうくらい、CDとの違和感なく再現してた。これは歌が上手いという事なんだろうか?だけど、逆に言うと、違和感なさすぎて、ライヴならではの歌いまわしや、息遣いや臨場感というものには欠けてたかなあ。完璧過ぎちゃって...というのは贅沢な意見だろうか。
あと、国際フォーラム、2階席は音がイマイチな感じがした。前に1階で観た時はもっといい音だったような気が。

ライヴ自体、僕は4年半振りなので、もう久々で。
基本的に僕は地蔵だから、やるのは手拍子と拍手のみで、タオルも振らないし、拳も上げないし、指差しもしないし、派手なジャンプもしないし、声も出さないし。僕のスタイルを貫き通した。
これで十分ライヴを楽しめたと言えるのかなあと思うのはいつもの事なんだけど...ライヴに払った分のお金でCDを何枚も買った方が良かったかも...と思っちゃうのもいつもの事なんだけど。
でも、ライヴは経験、思い出作りだから、と納得させて。
だから、ライヴに行って良かったとは思えるんだけど、今回は久々な上に、台風の影響もあって、心構えが準備不足だったような気がして。もっとあの曲のあの部分をじっくりと目と耳に焼き付けるべきだったとか、見落としがたくさんあったんじゃないかとか、反省点がいっぱい出てきて、でももう終わっちゃったんだと思うと切なくなる帰り道だった。
なんと言っても台風とセットで忘れられない1日だった。

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