ano Live@NHKホール 2025.1.14 感想

スーパーニャンオェちゃん発表会

2025年1月14日(火)@NHKホール

あのちゃん、初のホール公演!

2024年は、あのちゃんのライヴに2回行きました。
でも、11月にツアーの追加公演があったのですが、体調面の不安があって不参加。
これからは、体調の不安があるので、ライヴハウスでのライヴには行けないかもと思っていたので、2025年1発目のライヴがNHKホールになると聞いて喜びました。
それなら行ける、と。

チケットもオフィシャル先行で無事GET。
その直後に、幾田りらさんのゲスト出演が発表になりました。
初のホール公演が、盛大なものになっていく予感が大きくなっていきました。

ライヴ当日、会場へ

あのちゃんのライヴは、開催の発表からチケット発売、そしてライヴ当日までの間隔がいつもとても短くて、ホントあっという間です。

ライヴ当日はお天気も良く、比較的暖かめな陽気。
17時30分開場とのことで、17時40分頃に到着したのですが、入場は長蛇の列でした。
結構待たされた感もありましたが、入場してもどうせやることはないので、まあいいでしょう。

僕の席は3階L2列12番。
ファンクラブ枠ではないにせよ、早目にチケット獲れてたので、それなのに3階席というのはガッカリでした。
チケットの発券可能日になっても、実際に発券するまで席番はわからずで。
僕はライヴの2日前に発券したのですが、これってもしかして、早く発券した方が良い席だったのかなあと疑ってしまうほどでした。
3階席でも前の方だったら良い席なんじゃないか、って?
とんでもない。
1列目だったら、超・高所恐怖症の僕にとっては最悪になるところでした。
2列目だから、なんとか大丈夫でした。

ライヴのスタート

開演時間の18時30分を6分過ぎて、緞帳が上がりました。

01. YOU&愛Heaven
02. 普変
03. 社会の窓
04. 猫吐極楽音頭
05. 絶対小悪魔コーデ
06. Peek a boo
07. イート・スリープ・エスケープ
08. swim in 睡眠 Tokyo
09. SWEETSIDE SUICIDE
10. AIDA
11. デリート
12. 愛してる、なんてね。
13. 涙くん、今日もおはようっ
14. スマイルあげない
15. ちゅ、多様性。
16. 許嫁っきゅん
17. F Wonderful World
18. 青春謳歌
19. 絶絶絶絶対聖域
20. 鯨の骨
(Encore)
21. Past die Future

「YOU&愛Heaven」
いつもはライヴの最後でやるような、このバラードから始まったのは驚きでした。
あのちゃんはラメの入ったスポーティーなシルバーの上着に、ミニスカートだかホットパンツだかを穿いていて、スラッと長い脚が見事でした。
その足を踏ん張るようにしながらアコギを弾いてたのが印象的でした。
スクリーンには手書きの歌詞が字幕で出てました。
あのちゃんからのメッセージがリアルに響きます。
ささやくような甘い声で、天国へ誘うかのようです。

MC。
「はっじまるよ~」

「普変」
あのちゃんのアイデンティティを表現したようなこのキラー・チューンがもう登場です。
スクリーンにはリアルタイムのあのちゃんの姿が映し出されます。
あのちゃんはエレキ・ギターをかき鳴らします。
ステージの上からは紙吹雪が舞い降りてきました。
この疾走感、そして個性とは何かを問いかける歌詞。
自分は自分のままでいいと、いつもあのちゃんが教えてくれる名曲。

やった!「社会の窓」だ!
最近、あのちゃんがこのクリープハイプのカヴァー曲をやってるのを知って、大好きになりました。
楽曲提供を受けた「普変」と同じく、尾崎世界観の音楽との相性はとても良くて。
世間的に変な声で歌ってると思われてるのが尾崎とあのちゃんの共通点で、そんな世間に真っ向から立ち向かう姿はあまりにもロック。
なんとかライヴでやってくれないかなあと期待してたら、やってくれました。
嬉しい!感動!
暗闇の中で赤いレーザーの光が舞います。
そしてとにかく、このキレ味の鋭さ!
あのちゃんの心の闇から溢れ出るつぶやきから、デスボイス、シャウトにも震える。
TVで舌足らずで喋ってるあのちゃんしか知らない人が、あのちゃんのこんな超高速な歌声を聴いたらビックリすると思います。
カヴァー曲だけれど、あのちゃんの本質が剥き出しになっています。
めちゃくちゃカッコいい。
これからずっと持ち歌にしてほしい。

「猫吐極楽音頭」
4人のダンサーが登場し、舞台上が狭く華やかになります。
「♪ ニャンニャンオエ!ニャンニャンオエ!」
ここは拳を振り上げたいところでしたが、3階席のみんなは座ったままじっとしてて。
みんな、あのちゃんのライヴ初めてなのかなあ?っていうくらいおとなしい。
1階席の観客は、オイ!オイ!と、気合いの合いの手を入れてるところがあって。いつからこうなったんだろう。あの盛り上がり、ちょっと羨ましい。
スモークの柱が何度も上がっていて、お祭り気分でテンションも上がります。

「絶対小悪魔コーデ」
おやっ、もうこの曲が出るのか。いつもはライヴが佳境に入った後半にやってたのに。
ここまでで、今日のライヴは今までとひと味違うなあ、という実感が湧きました。
可愛いし、カッコいいし、ノリがいいし。
あのちゃんを、女子のファッション・リーダーに仕立て上げた曲として、もっと有名になってもいいよね。

「Peek a boo」
ハードなサウンドながらも、ゆったりとしたテンポで流れる中、あのちゃんのファルセットとデスボイスの切り替え、落差が激しい曲。
いないいないばあと赤ちゃんをあやすと言うより、悪魔が甘い誘惑をしているような感じです。

「イート・スリープ・エスケープ」
これはスクリーンに見入りました。
映し出されているリアルタイムのあのちゃんの顔が、次々に動物になったり別人になったりと変化していく。すごい技術だなあと。
ジャングル・ビートの後の「♪ Oh Oh Oh、Oh Oh」が好きなポイント。

はじめ、アレンジを変えて「アパシー」を歌ってるのかなと思ったのですが、なんだか違う。
サビになったら明らかに知らないメロディ。
なんだ、この曲は!?
そしたら、「スイミン」という歌詞が聴こえてきて、そういえば、以前、あのちゃんのライヴのセットリストをチェックした時に、Swimmingだか睡眠だかっていうような曲があったっけか、と思い出しました。
「swim in 睡眠 Tokyo」
実は、ライヴDVDで1回観てたようです。1回だけなので憶えてなかった。
少なくとも、配信含めて、公式に音源はリリースされてない曲だと思います。
こんな曲があるのか~、僕もまだまだだなと思いつつ聴いてました。

MC。
「あけましておめでとうございます」
「今年初めてのライヴです」
「初のホールです。慣れてないけど、飛ばしまくってます」

「SWEETSIDE SUICIDE」
あのちゃんの作るバラードは、甘く夢のようなサウンド。
だけど、その歌詞はあまりにリアルな切迫感と苦悩があって、そのギャップにあのちゃんの本質を見ます。
あのちゃん、生きるの辛そうだけど、負けずにたくましく生きてるなあと。
フワフワとしたサウンドの中で、ドラムが深みを帯びた音で響いてきて、心の中をノックされたような気分でした。

「AIDA」
まるで夕焼けの中で歌ってるような照明で、ひときわ寂しい感じになりました。
その寂しさを振り払うかのような、あのちゃんの熱唱に心奪われます。

MC。
「みんな、年始は何してた?」
「このNHKホール、紅白の時と景色が違う」
「今年の目標はなんですか?って、TVで腐るほど訊かれてて、いつもテキトーに答えてるんだけど、TVで言ってないこととしては、人見知りを治そうと思ってます」

「デリート」
あのちゃんはまたエレキを抱えて歌います。
原曲ではつぶやくような前半の歌い方だったのが、今回はダルい感じで崩して歌ってました。
展開も激しく、ロックなビートに乗ったカッコいい曲。
拳を上げてノリまくれば、爽快感を感じますね。

「愛してる、なんてね。」
この辺りからポップな曲が続きます。
ややコミカルな要素もあるこの曲。
ちょっとネジが飛んだように弾けた感じ。
あのちゃんはクルクル回りながら、飛び跳ねながら歌ってて、楽しそうで可愛かったです。

「涙くん、今日もおはようっ」
あのちゃんにたたき起こされて、元気になる曲です。
サビでは観客席が一斉に手を左右に振る景色が壮観。
あのちゃんの「おはよ~」に観客はテンション上がります。
アンアン可愛い声を出してたかと思ったら、オエ~ッと一気にデスボイスになったりして、これまた忙しい。

MC。
「ライヴ、楽しい」
「3階席まで見えるよ」
「息、いつ吸えばいいの?って感じ」

「スマイルあげない」
ダンサーさんたちがやってきて、そのダンスも含めて、あのちゃん史上いちばん可愛い曲ですかね。
ポップでコミカルで華やかで。
元アイドルの片鱗も見せる歌い方も好きです。
メロディの合間に客席から「あーのちゃん、あーのちゃん」と聴こえてきて、そんなコール、いつの間に出来たんだ?って感じでビックリ。

銅鑼が鳴ったと思ったら。
「ちゅ、多様性。」
一気に中華風になって、テンションが上がります。
ドタバタとしたサウンドがたまりません。
それを追いかけるように歌うあのちゃん。
サビがおそろしくキャッチーで、この中毒性にやられたら、あのちゃん沼からは抜け出せません。

パンダの着ぐるみが登場。
となれば、『らんま1/2』絡みで、あの曲ですね。
「許嫁っきゅん」
ゲロチューの世界観を引き継ぐ、真部脩一のペンによる中華風の楽曲。
『らんま』が中国と関連する話なので、こういうサウンドになったんでしょうが、それにしても傑作です。
あのちゃんの可愛い歌い方、緩急あって素晴らしくキャッチーなメロディ、そして盛り上がり。
あのちゃんの曲の中で、1番好きな曲になりました。
ダンサーさんたちとあのちゃんの踊りがピッタリ合っていて見事でした。
よく見たら、いつの間にかダンサーが6人になってる!
3階席だからよく見えないけど、男の人も混じってるっぽい。
これは、さっきの銅鑼を持ってきた2人が加わってたのかな。

「F Wonderful World」
ふざけてて能天気な曲なのが楽しい。
あのちゃんはところどころシャウトをかましていて、ステージ上はカオスな空間。
イヤなことを忘れて、お祭り騒ぎです。

ここで、事前にアナウンスがあった通り、特別ゲストの登場。
幾田りらさんです。
幾田さんもあのちゃんに合わせてスポーティーな衣装でした。
そして「久し振りやなあ」と話しかけて、
「なんで急に関西弁??」と、あのちゃんに突っ込まれてました。
ライヴの前半は客席から観てたそうで、あのちゃんカッコいいと褒めてました。
そして、お喋りもそこそこに、2人のコラボ曲を披露です。

「青春謳歌」
とびきりキュートな曲。
バラード調で甘酸っぱく始まって、途中からポップに弾けていく。
そんな中で、歌詞が「やるぜ」とか男口調になったりするのも萌えます。
幾田さん色の強い曲かな。柔らかい声が素敵。
二人の声が交互に聴こえてきて、そして交わって。
どちらが歌ってるのかわからなくなってきます。
YOASOBIとanoと言ったら、全然方向性の違う音楽のイメージがあるけれど、かなり相性のいいコラボですよね。

「絶絶絶絶対聖域」
こちらはあのちゃん色の濃い、ハードな曲です。
どこかスペイシーでもあり、異世界へ連れていかれそうな展開で聴かせます。
シャウトしまくる激しい曲なのに、2人とも楽しそうな笑顔で歌ってました。
これも2人のコラボならではですね。
以前、ライヴであのちゃんのソロ歌唱は聴いたことありましたが、やはり2人で歌うと魅力が倍増してました。

もう1曲、2人のコラボ曲として「SHINSEKAIより」をやってくれるかと思ってたのですが、2曲だけで幾田さんは退場してしまいました。
アンコールで再登場してくれるのか期待しましたが...。

MC。
「楽しかった人~?」
「モリモリでお送りしました」

「鯨の骨」
本編最後はアコギを弾きながらしんみりとしたバラード。
あのちゃんのささやくような澄んだ声が沁み入ります。
サウンドはどんどんハードになっていきます。
不思議な魅力のある曲。

これにて、本編終了。

暗闇の中、すぐさまアンコールを要求する観客。
アンコールを求める声が、いつの間にか、
「あのちゅーる、なのだ!」
というコールに変わっていって。
これも、いつの間に出来上がってたんだ?

スクリーンにVTRが流れて。
「音楽は味方」
「ボクはボク」
というあのちゃんのつぶやきの後、
日本武道館公演決定、のニュースに沸き立ちます。
僕はよそ見をしていて、公演日がいつなのか見はぐってしまいました。

あのちゃんが登場。
「昨日、眠れなくて」
「キライなこと、イヤなこと、不安なこと、ぶっ飛ばして、抱きしめたいです」
「これからのボクは最強です」

そして始まったのは聴いたことない曲。
あのちゃんが全部作ったと言ってました。
新曲なんでしょう。
バラード風に始まりました。
そして、曲名らしき文字がスクリーンに。
「Past die Future」
痛みを伴うようなバラードかと思いきや、途中からはポップ・パンクというか、メロコアというか。
今まであのちゃんが作ってきた曲はバラードばかりの印象がありましたが、ここで新たな味を出してきました。
といっても、今までのあのちゃんの音楽の延長線上にあるもので、まったく違和感はない。
サビはノリ良く弾ける感じがあって、カッコ良く、可愛く、切実な、あのちゃんならではの曲でした。

「生きてまた会おうぜ」
「サンキューベリベリ、あのでした!」

ライヴ終了は20時13分でした。

どんどん成長していくあのちゃんが頼もしい

DVDも含め、今まで見てきたあのちゃんのライヴでは、ドラムとギターという2人編成のバンドが常でしたが、今回はホール公演とあってか、ベースとキーボードも加わり、フル・バンドと言える編成でパワーアップしてました。
やはり、こういう生音はいいですね。

最大6人のダンサーが入り乱れ、特別ゲストに幾田りら。
今までのライヴハウスとはひと味違った豪華な満足感がありました。
期待してた「許嫁っきゅん」も「社会の窓」も聴けたし、セットリスト的にはなんの文句もありません。大満足でした。

ただ、3階席のお客さんは最後まで座ったままで、手拍子とか拳を上げるとかのアクションがほとんど無くて、ずっとおとなしく観てた人ばかりだったのがね。
僕も体力的には、座ったままで助かった面もあるのですが、やっぱり、盛り上がる曲ではもっと体全体でノッて楽しみたかった。
ライヴを楽しんでる感が希薄だったのは残念なところでした。

それにしてもあのちゃん、エモーショナルな歌声と繊細な歌声を使い分け、さらにはデスボイスにシャウト。喜怒哀楽の表現力が上がりましたね。
会場が大きくなっても、あのちゃんはあのちゃんのまま、どんどん大きくなっていく。

武道館も決まりました。
このNHKホールも、ライヴ直前までチケット余っていて、機材開放追加席が出た後、ライヴ前日にようやくソールドアウトになったくらいでした。
だから、ホール・クラスの会場はあのちゃんにはまだギリギリ厳しいのかなあと思ってたので、そんな中での武道館公演はちょっと無謀なような気もするのですが。
まあでも、武道館はご祝儀的にお客さんも増えるので、なんとか埋まるでしょう。
あと8ヶ月もありますから、新曲とか、新たなトピックも加わるでしょう。
今から楽しみです。

(追記)

「Past die Future」は新曲ではなく、あのちゃんがやってたバンド I’s の曲だそうです。

この日、ベースを弾いてたのは真部脩一さんだった!
元・相対性理論のリズム隊の演奏が聴けたのは嬉しいけど、わかったうえで聴きたかったよ。

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