佐野元春 Live@恵比寿ザ・ガーデンホール 2023.12.19 感想

Rockin’ Christmas 2023

2023年12月19日(火)@恵比寿ザ・ガーデンホール

恒例のクリスマス・ライヴ、今年も開催決定!

素晴らしかった『今、何処』ツアーも終わり、次は年末恒例のクリスマス・ライヴだなと。
年末は、観に行ってみたい他のアーティストのライヴがいくつかあるのですが、佐野さんのライヴ開催日が決まらないとどうにもならない。
昨年は開催の発表がライヴの1ヶ月前で、見事に他のアーティストのライヴと重なってしまい、面倒なことになったので、今年はもっと早く開催発表してほしいなと。

そしたら今年は10月中旬に、クリスマス・ライヴの開催の発表がありました。
ライヴの2ヶ月前。せめてこれくらいの余裕を持っての発表ならばスケジュールも立てやすい。
今年の東京公演は、火曜・水曜の開催。
僕は仕事の定休が火曜なので、好都合。第1希望は火曜です。
でも、確実に火曜のチケットが獲れる保証はないので、水曜の分も申し込みます。
早速、ファンクラブ抽選に申し込み。
でも、会場はキャパ700人くらい。
東京国際フォーラム5000人を即日完売させる佐野さんですから、これはチケットも争奪戦が予想されます。
昨年は、ファンクラブに入っててもチケットが獲れなかったという話を聞いてました。
2日とも申し込みましたが、無事にチケットが獲れるのか、不安です。
昨年は僕はまだファンクラブに入ってなくて、主催者先行という枠の抽選でチケットが獲れたのですが、調べてみると、今年も主催者先行という受け付けを行っていて。
でも、ファンクラブ抽選の結果が出てからでは、主催者先行の受け付けは終わっているのです。
なんとも悩ましい。
仕方ないですが、ファンクラブ抽選に落ちる場合も考えて、保険で、主催者先行も火曜分だけ申し込むことにしました。
ダブって当選してしまう可能性もあるのですが、それはその時に考えましょう。
とにかく今は少しでもライヴに行ける可能性を高めることが先決です。

で、結果的に。
ファンクラブ抽選で、第1希望だった火曜のチケットが当たりました!
で、水曜分はハズレで。
こうなったら、主催者先行の方はハズレてくれていいんだ!とのことで、ハラハラしながら結果を待ったら、そちらは願い通りにハズレてくれてひと安心。
ハズレて安心、てのもなんなのですが。
とにかく、1番願ってた形になったのです。
これで、他のアーティストのライヴの方とも折り合いが良くなりました。
なんともラッキーでしたね。
今年も、ファンクラブに入っててもチケット獲れなかったという話を聞きましたし、一般発売なんて予想通り秒殺で、やはり、争奪戦だったんだなと。
それを乗り越えて、今年もクリスマス・ライヴに参加できるのはなんともありがたいことです。

ライヴ当日。会場へ

ライヴの1週間前くらいの予報では、雨マークがついていて、不安にもなったのですが、前日には曇り予報になり。
当日は、晴れ間が広がったりもして、雨の心配をすることなく会場に向かうことができました。

前日は眠れなくて、睡眠時間は3時間ほどで。
そしてこの日は通院日で、診察を受けてから電車に飛び乗り、途中で買い物をしてから会場へ向かったので、疲れて、ライヴ中に眠くならないかと心配もありました。

会場到着は、開場時間の18時を5分ほど過ぎた頃。
待機列が出来てましたが、すでに入場は始まってるので、待つストレスもなく。
昨年は、立見席の待機列で並んだなあと懐かしくなりましたが。

佐野さんにしては大きな会場ではないので、以前のライヴの時にお会いしたフォロワーさんたちを見つけることが出来るかなあなんて想像してましたが、いざ会場に入ってみたら、ロビーは想像以上の人の数で、ウロウロキョロキョロしましたが、これはムリだなと。
よく知ってる人ならいざ知らず、1度お会いしただけの人たちを見つけて声かけるなんて不可能でしたね。

僕の席は1階N列19番。
タパス席のすぐ後ろ2列目で、ほぼど真ん中。佐野さんの正面にあたる位置です。
フラットな前方の席と違って、傾斜がある席なので、ステージが良く観える。ものすごく視界良好。
昨年は立見席だったので、明らかに違う景色に嬉しさも倍増。

ライヴのスタート

開演時間の19時を5分過ぎて、客電が落ち、メンバー登場。
続いて、スリムな黒(グレー?)のスーツに身を包んだ佐野さん登場で大歓声。

01. 私の人生
02. 君が気高い孤独なら
03. 境界線
04. バイ・ザ・シー
05. 天空バイク
06. 世界は慈悲を待っている
07. みんなの願いかなう日まで
08. エンタテイメント!
(Intermission)
09. 銀の月
10. クロエ
11. 冬の雑踏
12. 愛が分母
13. 純恋(すみれ)
14. クリスマス・タイム・イン・ブルー ~聖なる夜に口笛吹いて
15. 水のように
16. 大人のくせに
(Encore)
17. ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
18. スウィート16
19. La Vita è Bella

「私の人生」
「♪ 愛って何ていうか」と、穏やかに、ほのぼのとしたムードで始まりました。
佐野さんはアコギを弾いていて、ストロークする音がしっかりと聴こえてきました。
ラストでジャカジャン!と鳴らした音が生々しく聴こえて痺れました。

「君が気高い孤独なら」
ポップで瑞々しく疾走しながらも、どこか穏やかさがあります。
「♪ Sweet Soul!」「♪ Blue Beat!」のタイミングで拳を突き上げて爽快感。
ホント、素敵な快感です。佐野さんからいただきました。
ラストは藤田さんのギター・ソロ。

「境界線」
柔らかいベースのイントロで始まり、キラキラとポップに弾けます。
サビの「♪ 感じたままのど真ん中を」のところから、手を挙げて左右に振ってリズムに乗せます。客席がワイパー状態。
「♪ 君がそこに待っている」と歌いながら佐野さんが客席を指差すのですが、まさしく自分に向けてくれているような気がしました(たぶん多くの人が同じように感じてたでしょう)。

「バイ・ザ・シー」
キュッと引き締まってこの曲。
ピアノを中心としたジャズっぽく長いイントロに焦らされます(笑)。
そして、冒頭の「♪ 世の中は不公平だ」と佐野さんの苦い叫び。
サビの「♪ 週末は君と街を離れて海辺のコテージ、バイ・ザ・シー」は流れるようなメロディで、思わず一緒に口ずさみます。
そして、ラストは、深沼さんのギター・ソロ、渡辺さんのキーボード・ソロと続いて、サックス奏者(主に山本拓夫さん)がいれば、サックス・ソロが入るところなのですが、今回は藤田さんのギター・ソロが追加されてました!藤田さんは間奏でもソロを弾いてたのですが、その時とは違った音色でビックリしました。

「天空バイク」
ややサイケなサウンドの中、「♪ 彼女は僕のラヴ、ラヴラヴラヴラヴラヴラヴ」というインパクトのあるフレーズが耳に残ります。
バイク好きの佐野さん。彼女とバイクの愛の歌。

「ロッキン・クリスマス、今年で10回目です」と佐野さんからの挨拶。

「世界は慈悲を待っている」
モータウン・ビートで走る曲。
佐野さんが歌い始めるタイミングでのシンバルの音が大きすぎたのか、音程を取りづらそうな顔をして、両耳を軽く押さえてました(この曲に限らず、このあと何曲かで同じように両耳を押さえたシーンを目撃しました)。
「♪ ありふれたこの一日を かけがえのない意味ある日にするために」という歌詞がいいですね。少なくとも今日はこのライヴで意味ある日にしてもらいました。

ロッキン・クリスマスは、いつものライヴと違って、MCが多めなのも魅力のひとつ。
今年も、メンバー一人一人に佐野さんが話しかけました。
お題は「今年印象に残ったこと。どんな年だったか」。
ドラムの小松さんは、「やっぱり今、何処ツアー。とにかく最初からすごかった!」と、手応え充分だった今年のツアーを挙げてました。
ギターの深沼さんは「ゼルダの伝説というゲームがあるんですよ。僕、54歳なんですけど、この歳でこんなにゲームにハマるなんて。奥さんと娘と、家族で一緒に盛り上がってました」と、熱いゲーム愛を語って。そして「そのゲームは前作がものすごい名作だったのですが、その次の作品はプレッシャーもあっただろうが、前作を超えるすごい作品だったんです」との流れに持っていき、「佐野さんも『今、何処』という素晴らしい作品を作った後、この次はもっとすごい作品を作るだろうということです!」と、佐野さんの話に繋げていきました。
で、キーボードの渡辺さんは、「深沼さんの熱い語りの後では話しにくいんですけど」と言って、「やはり、ツアーで色々と旅ができたことですね」と、しみじみ言っていました。

「みんなの願いかなう日まで」
佐野さんの近年のクリスマス・ソング。
藤田さんがウクレレを弾いていて、バンド・サウンドの中で、とても可愛らしく和む音でした。
「♪ みんな今ここにいるよ!」と歌って。
サビの「♪ メリーメリークリスマス」からは天井でミラーボールが回っている照明で、ムードは最高潮。

楽しくいこう!と言って「エンタテイメント!」
僕は今回で佐野さんのライヴは13回目になりますが、特殊だった『名盤ライヴ』を除いた全てのライヴでこの曲を演奏してたと思います。
エンタテイメントの素晴らしさ、ワクワクする気持ちをビートに乗せて歌うこの曲、完全にライヴの定番曲になりましたね。
とにかく勢いが凄い!
コヨーテ・バンドのメンバー全員が全力を出し切りながら一体となってぶつかってきます。
「♪ It’s Just A Entertainment!」とキレッキレ。
躍動感がハンパなく、スパークル!です。

第1部終了。
19時53分。
ここで20分間の休憩です。
佐野さんは「みなさん、ドリンクとフードでも楽しんできてください」と言ってステージから消えていきました。
僕は昨年は立見席だったので、場所を動くこともできなかったし、休憩時間が入るのが辛かった記憶でしたが、今年は指定席なので、ゆったり席に座ってクール・ダウンです。
あ、言い忘れてましたが、今回のライヴ、もちろん1曲目から総立ちでした。
ベテランのミュージシャンで、年齢層の高いライヴでは、ずっと座りっぱなしで観ることもしばしばあるものですが、佐野さんのライヴは最初から立っての鑑賞。
これぞロックのライヴですね。
僕は休憩なんていらないと思ってる方なんですが、年齢のことを考えると、演者も観客も、休憩時間があるのはありがたいことなのかもしれません。

休憩時間が終了、再びステージに現れたメンバーと佐野さん。
すぐに演奏を始めました。
ピコピコピコと電子音が鳴って「銀の月」
『今、何処』はこの曲から始まっていった感がありますね。ノリが良く手拍子です。
間奏で深沼さんがギター・ソロを弾いている間、照明が当たってないところで佐野さんと藤田さんが見合ってギターをかき鳴らしていたのを見逃しませんでしたよ。

「第2部、始めます」と佐野さん。
それから、今年の『今、何処』ツアーは良いツアーでした、と改めて語ってましたね。

「クロエ」
ロマンティックで大人の女性の恋の歌。
その世界観に合わせ、ピンク色の照明がステージを照らします。
佐野さんが時につぶやくような歌い方をするのが、なんだかとても良くて、素敵な女性の姿が目の前に見えるようです。
深沼さんの弾くギターのフレーズが、いつもよりも心に響く音色でした。
とても素敵な時間でした。

「冬の雑踏」
佐野さんがハーモニカを吹くイントロで始まります。
さきほどの「クロエ」にも匹敵するロマンチシズムがありますが、こちらはやや苦みもあって。
希望とも絶望ともとれる歌詞。
枯れた味わいがある冬の曲です。
うん、やっぱりハーモニカの響きが胸に沁みます。

ここでMC。
「今年は膝を手術しまして、リハビリがんばりました」
「今だから言いますが、ラジオのキャンペーンなんかでのリモート出演、病室からやってました」
という告白があった後は、先ほどのMCでのメンバーへの質問、まだ訊いてなかった2人に。
ギターの藤田さんは「佐野さんに誕生日を祝ってもらって、高級トマトジュースをプレゼントしてもらいました」と。
ベースの高桑さんは「やっぱり、ライヴでのお客さんの声出しは最高。ものすごくパワーをもらって演奏のテンションも上がりました」と、ライヴでの喜びを話した後、「最近、ギターの先生を始めまして。生徒がどんどん上達していくのはすごく嬉しいことなんだとわかりました」という報告。
ベーシストの高桑さんがギターの先生なんですね。

「愛が分母」
強烈なスカ・ビートのこの曲。バンド・メンバーも観客もノリノリもいいとこ。
先ほどの高桑さんの声出しの話があったものだから、観客もますます熱が高まっていて「♪ あーいが、ぶんぼっ!」「♪ Say Yeah!」と大声で大合唱。
コロナ禍が解かれた今、ようやくこの曲の持つライヴでのポテンシャルが本領を発揮するに至りました。
深沼さんと藤田さんが交互にギターをカッティングする間奏、そして渡辺さんのキーボード・ソロ。
「♪ 抱きしめて」のところで、抱きしめるポーズをとる佐野さんにもウットリ。
とにかく、この曲でさらに熱が上がって、体が熱くてたまらなくなりました。

「純恋(すみれ)」
イントロで、両手をビシッと広げてポーズを決める佐野さんに、ピンク色のライトが照らされて、カッコいいやらロマンティックやら。
若い人たちに向けて書かれた恋の歌だけど、決して若い人たちだけのものではない。歳を重ねた人たちにもズハズバ刺さる歌です。
「♪ 恋に落ちればもう 誰もが愚かになるよ」に胸がときめく。
「♪ 夜空の星にそっと導かれて 君がいなければこの心は闇に彷徨うだけ」と一緒に歌いながら、温かくも切なくなって、涙が出る思いです。
終盤の佐野さんのつぶやくようなスポークン・ワーズもいいですね。
そして、演奏のグルーヴ!
佐野さんの熱唱!
こんなにも力強く、勇気が湧いてくる感じ。
この曲が今夜のベスト・アクトだったかもしれません。

ここでMC。
「今夜はスーツで決めてきました」
そうそう、カッコいいです。
「でも、ひとつ忘れ物をしました。ネッカチーフ」
うん?
「みなさんに見えているコレ」
「実はティッシュです」
まさかの告白に会場大爆笑。
そんなことが。
佐野さんらしからぬ。
いや、天然の佐野さんらしいかも。
「工夫してみることが大切です」と、まとめた佐野さんでした。

「世界中の子供たち、僕らの世界が平和であることを願って」と言って「クリスマス・タイム・イン・ブルー ~聖なる夜に口笛吹いて」
佐野さんのクリスマス・ソングと言えば、古くからコレです。
レゲエ・タッチで、ふたたびミラーボールが回ります。
どんな人にもクリスマスはやってくる。
どんな人でもクリスマスくらいは。
どんな人にも。
普遍性のあるメッセージは今でも胸に刺さります。
佐野さんの歌声が、マイクを通してではなく、生歌で聴こえたような瞬間がありました。
ベース・ソロ、キーボード・ソロ、そして藤田さんのギター・ソロと続き。
「♪ Tonight’s gonna be alright」のところは佐野さんが促してコール&レスポンス。
「♪ シャラララ」の後は、「サンタが街にやってくる」のフレーズで「♪ Santa Claus Is Coming To This Town」と締めました。

「水のように」
また一転して『今、何処』の世界。
視界がパッと開けるような、清々しさがあるポップ・ビートです。
で、この曲も「銀の月」のようなピコピコ電子音が鳴ってますね。クラウト・ロックぽいかな?
とにかくこれもキャッチーで、踊れる踊れる。
フィニッシュのギター2人がバシッと決まっててカッコ良かったです。

「大人のくせに」
ワイルドでサイケなサウンドながらも、どこかユニーク。
皮肉もこめられてますね。
終盤、ベースの高桑さんまでステージの前方に出て来て、ステップを踏みながら演奏。
佐野さんはそっと後ろに下がって、ギターとベースの3人がフロントでノリノリになってました。

ここで本編終了。
20時59分。

そしてアンコール。
佐野さんはスーツのジャケットを脱いで、ネクタイも外し、襟を開いた白いシャツ姿で現れました。
そして、赤いストラト・ギターを手にして。

「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」
華々しさでは天下一品のこの曲。
ここまで、クリスマス・ソング以外はすべてコヨーテ楽曲でしたので、ようやく80年代の曲が出て来た感じです。
佐野さんのラップ調の歌が今日も冴えてます。
「♪ 聖者が来ないと不満を告げてるエレクトリック・ギター」の後の、藤田さんが昇天しながらギターを響かせるところは、何度観てもいいですね。痺れます。
そして「♪ ララララララ」と大合唱してフィニッシュ。

「スウィート16」
このジャングル・ビートの重低音が、地鳴りのように会場中に轟きます。
そして、サビでは眩しいくらいのメロディ。
若さは眩しい。
夢見てるSweet16。
拳を上げながら、一緒になって歌いました。
「♪ I’m gonna be with you」
まさしく、佐野さんとお客さんが一体となりました。
ああ、いい曲だなあ。

ここで、あらためてメンバー紹介。
ここまで、5人のコヨーテ・バンド・メンバーの他に、何曲かでパーカッションを叩いている人がいるなあ、でもスパムさんじゃなさそうだなと思ってたら、「ヨシカワさん」だそうです。特別出演。

「La Vita è Bella」
静かに、そして清らかに始まるビート。
「♪ 君が愛しい 理由はない」
僕も、どうして突然佐野さんを好きになったのかわかりません。
なんとなくテレビで観た35周年記念のライヴ映像。
あの日の感動は忘れられません。
すっかり佐野さんに魅せられて。
この先もずっと佐野さんを好きでいることでしょう。
「♪ 朝は誰にでも訪れる」
ポジティブにさせてくれる曲です。
大好きです。
終盤は、再びベースの高桑さんがステージ前方に出てきて、こうなると終わりの合図。
なんと、昨年のロッキン・クリスマスでは1曲目だったこの曲が、今年はラストの曲となりました。
なにか、メビウスの輪で繋がっているような感覚でした。

最後の佐野さんの挨拶。
「風来坊の僕が言うのもなんですが、来年もキックバックは受けないでがんばっていこうと思います」

ライヴ終了は21時16分でした。

素敵で不思議な特別な夜

調べてみたら、全19曲中11曲が、昨年のロッキン・クリスマスでもやった曲だったけど、全然印象の違うライヴでした。
曲順がまるで違うとこうも違うものなのか。
『今、何処』収録曲も5曲あったけど、今年の『今、何処』ツアーとも全然印象違うし。
ただお祭り騒ぎをするクリスマス・パーティーではなく、名盤を作った後のコヨーテ・バンドの現在の姿。そして方向性も垣間見えるライヴでした。

大好きな「ヤングブラッズ」。
年末年始ソングだし、昨年もやったので、毎年クリスマス・ライヴにはセットリストに入れるんだろうと期待して行ったのですが、今年は演奏されませんでした。
そこはちょっとビックリで残念。
まあでも、「ヤングブラッズ」をやらなくても、充分満足できるライヴだったので、いいんですけどね。

佐野さんは声も良く出ていました。
良い感じに枯れたり掠れたりするんですが、それがまたいい味わいで。
曲調に合った今の声質なんですよね。
ホント、歌もステージングも生き方もカッコいい。

コヨーテ・バンドのメンバーも素晴らしい演奏。
これからもずっと佐野さんを支え続けていってほしいです。

僕の席。
N列目ということは、つまり14列目くらいなわけで、ステージまで20~30mくらいでしょうか。とても近かった。
傾斜があるN列目はステージとの高さも同じくらいで、佐野さんはほぼ真正面。表情もくっきりはっきり、バッチリ観えました。
こんなにはっきりと佐野さんの姿が観えたのは初めてかもしれません。
今までの佐野さんのライヴの中で一番観やすかった席でした。

3時間しか寝てなかったので、ライヴ中に眠くならないかが心配でしたが、全然眠くなりませんでした。
だって、僕から佐野さんの表情がよく観えるってことは、佐野さんからだって僕の表情が観えるってことですもん。
ライヴ中に眠ってる顔なんて、佐野さんに見せられません!
大興奮のまま、ライヴを楽しむことができました。

素晴らしいライヴでしたけど、言葉では言い表せないんですが、どことなく不思議な感覚もあって。
特別なライヴ。
特別な夜。
その言葉に偽りなし。
また貴重な体験ができました。
ますます佐野さんを好きになりました。
これからも、佐野さんを人生のお手本に。
ついていきます!

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