aiko Live@東京ガーデンシアター 2021.12.14 感想

Love Like Pop Vol.22

2021年12月14日(火)@東京ガーデンシアター

振替公演になったことで、チケット購入に成功

今年前半にaikoのツアー開催が発表されましたが、すべて電子チケットになるという事で、ガラケーの僕は参加できず、悔しい思いでした。
で、ツアーはコロナの影響を受けて、いくつかの公演が延期に。
その中の、9月の東京公演が12月に振り替えになったりしてる間に、僕はスマホを手に入れました。
これで、12月の公演に申し込む事が可能となったのです。

去年3月のLove Like Rockツアーの振り替えが12月7日に決まって、そちらの抽選が先だったので、まずはそちらに申し込むも、落選。
Zepp Tokyoの指定席のキャパは1000人くらいなので、そりゃあ外れるか、と。
それに対し、12月14日の東京ガーデンシアターのキャパは8000人くらいだそうなので、こちらの方が断然当たる確率高いや、と目標切り替え。
まあ、結果的に、12月7日はキング・クリムゾンのライヴに行く事が出来たので、aikoの方は外れて良かったと言えるのですが。
振り替え公演なので、元々の9月分のチケットを持ってた方が多かったのでしょうから、払い戻し分などの、追加で発売されるチケットの数がどのくらいなのかわからず、当たるかどうか不安だったのですが、簡単に当選してしまいました。
蓋を開けてみると、一般発売でも簡単にチケットが入手できる状態で、結局は完売しなかったみたいですね。

まあ、なんにせよ、振り替え公演となったお蔭で、僕は今ツアーに間に合いました。
コロナ騒動が始まる直前に行ったライヴがaikoだったので、それ以来と思うと感慨深いです。
結果的に、今ツアーの最終公演日への参戦となったわけですが、最終日なので、DVD収録があるのかなとか、アンコールたくさんやってくれるかなとか、おまけの楽しみがありましたが、まさか、あんなサプライズがあるとはこの時は思いもよりませんでした。

ライヴ当日。初めての会場

当日は、少し雨も降ったりして。
東京ガーデンシアターは、新しい会場で、僕も今回訪れるのは初めて。
駅としては、行き慣れたZeppの最寄り駅の1つ先で。
そんなには変わらないかなあ。
でも、初めてなので、駅からの道は恐る恐るでしたね。
帰り道も迷わないように、あちこち周りを見ながら進みました。
まだこの時間は同じくライヴに行く人も少なくて、暗い道を僕1人で歩いてる時もあったりして、この道でいいのか?とちょっと不安でした。
駅からは、それほど遠くはありませんでした。慣れちゃえば、なんて事ないでしょうね。

会場には、開場時間の18時ちょい過ぎに着きました。
電子チケットの入場は、僕のスマホが上手く反応してくれず、ちょっと手惑いました。
どこのチケットサイトで購入したかによっても、電子チケットの操作の仕方が違うので、ドギマギします。
こちらも慣れるしかないのでしょうね。

会場内にはたくさんのスタッフ(案内係)がいるわけだけれど、そのスタッフが全員、顔にプラスチックで作られたシールドを着けているのです。
こういうシールドは、飛沫なんかダダ漏れで、飛沫拡散防止の観点から言って、なんの効果もない事ははっきりしてるわけです。なのに、使ってる人がいます。
それでも、額から顎の下まで覆うフェイス・シールド、鼻の下から口を覆うマウス・シールドを使うのなら、まだ気持ちはわかるのですが、この会場のスタッフが使っていたのは、目だけを覆うアイ・シールドでした。
もちろん、皆さん普通にマスクはしてましたが、このアイ・シールドを使う意味は何?
何を何から守っているの?という感じで、これが感染対策だと言うなら、科学的根拠なんかどうでもよい、やってる感を出すだけの、費用を無駄に費やすだけのものですね。
この会場の上層部は何を考えてるんでしょうか。従わされるスタッフが可哀想というか、滑稽に思えて、可笑しく悲しくなりました。

僕の席は、4Fバルコニー2Eブロック5列3番。
4Fと言っても、アリーナが2Fに相当してるみたいなので、実質3F。めちゃくちゃ上の方だなあ、という感じはしませんでした。
2Eブロックは、ちょうど会場の真ん中にあたるところで、ステージが真正面。角度的にはいい感じでした。
それで、5列目でしたが、すぐ前が通路になっていたので、前の席の人を気にする事もないし、手すりをくぐれば前から脱出可能な列の席だったので、そこも良かったです。

ただ、会場のキャパ100%の観客動員ではなかったのはビックリしました。
隣の席を1つずつ空けての配列でした。
もっとも、2人連れの場合は、隣り合うようにしてあるので、厳密にはキャパの半分以上は入れるようにしてあったみたいですが。
でも、コロナも落ち着いているので、キャパ100%で開催するものだと思ってましたので、そこは驚きましたね。
で、そうやって、キャパを絞ったうえで、チケットが完売しなかったわけですから、今のaikoは、キャパ8000人どころか、その半分くらいしか埋められないんだ、という事がわかってショックでした。
なんか、いつもaikoのチケットは瞬殺していて、獲るのに苦労してたイメージだったもんだから、これくらいのキャパの会場でも、簡単に埋まっちゃうと思ってたのでね。

会場の雰囲気は、縦長の円柱みたいな感じのホールで、独特の雰囲気がありましたね。
ここより少し多いくらいのキャパの武道館とも違うし、横浜アリーナとか、さいたまスーパーアリーナとも全然違いましたね。

ライヴがスタート。アンコールで超おどろきの発表も

そんなこんなで、19時、開演時間です。
10分ほど過ぎ、緞帳が落ちて、ライヴはスタートです。

01. Last
02. 磁石
03. Smooch!
04. シアワセ
05. 列車
06. 宇宙で息をして
07. えりあし
08. メロンソーダ
09. ばいばーーい
10. しらふの夢
11. シャッター
12. 愛で僕は
13. 食べた愛
14. 心日和
15. ドライブモード
16. 夢見る隙間
17. 58cm
18. ストロー
(Encore)
19. あたしたち
20. 冷凍便
21. いつもいる
22. プラマイ
23. 陽と陰
24. 未来を拾いに
25. ボーイフレンド
26. beat
27. mix juice
28. Loveletter
29. be master of life

重厚で切ない「Last」でスタート。
心をギュッと掴まれた感じです。

最近特に好きになった「磁石」
スピード感あってスリル一杯。
それでいてサビはキャッチー。

歌いだしが特徴的な「Smooch!」
あまり好きではないアルバムに入っているので、あまり記憶にありませんでしたが、意外と良い曲で。

出ました、「シアワセ」
大好きな曲で、コレを生で聴けるのを楽しみにしてたんです。僕にとっては前半のハイライト。
タイトル通り、聴いてるこちらも幸せな気持ちになってきます。
「♪ ストーリィィィィィ」の伸びやかな歌声とか、サビが超気持ちいい!

「列車」
段々と近づいてくる感じのイントロに興奮。
イントロの感じからして、ロックな曲かと思いますが、意外とスイート・ポップ。

「宇宙で息をして」
壮大な世界観も感じるし、aikoの透明感あるヴォーカルが堪能できる、ドリーミー・ポップ。

「えりあし」
これも楽しみにしてました。今まで既に何度か生で聴いた事はありましたが、何度聴いても良いなと思えるバラードです。
ドラマチックに盛り上がって、ラストの絶唱がいいんです。

「メロンソーダ」
ホーンの響きが印象に残る、優しい曲。

「ばいばーーい」
切ないというか、ちょっと怖いというか。
「♪ ばーいばーい」の連呼に怨念が籠ってる感じで、生で聴くと余計に胸に迫ります。

「しらふの夢」
夢の中をさまよってるような、良い意味で小ぢんまりとしていて、ふと現実を忘れます。

原曲とはアレンジを大きく変えての「シャッター」
ちょっとスカっぽいというか、テンポも速く、ホーンの響きを活かしたリズムのアレンジでしたね。

「愛で僕は」
この曲も地味目というか、小ぢんまりとしてますね。クールダウン。

「食べた愛」
シングルにしては地味だと初めは思ってましたが、穏やかで優しく、ふわふわしていて、不思議な魅力があって、中毒性がある事に気付き、大好きになりました。
あまりに気持ち良くて、ちょっと眠気が...。

「心日和」
この曲も、原曲とはアレンジを変えたロック・ヴァージョンですが、もはやライヴではお馴染みのアレンジです。

「ドライブモード」
ガンガンに盛り上がるリズムの曲なので、楽しみにしてました。やっぱりライヴ映えしますね。

「夢見る隙間」
最近のライヴでは必ずと言っていいほどやる定番曲となりました。
間奏でのメンバー紹介を兼ねたソロも見どころの1つ。

「58cm」
イントロのaikoのスキャットが印象的ですが、一転してブギになります。

「ストロー」
これもライヴのハイライトで演奏される定番曲となりましたね。
「♪ 君にいい事があるように」の「君」がファンの事を指しているかと思うと、ライヴが盛り上がるのも当然です。
これにて本編終了。

アンコール。

「あたしたち」
メランコリックなバラード。

「冷凍便」
aikoらしい変態的な展開の曲。
「ラジオ」が耳に残ります。

「いつもいる」
NEWアルバムでもラストを飾ってましたが、「これが最後」という感じのするバラード。
歌詞の内容的には、幸せな曲と言えるのでしょうが、その幸せに芯の強さを感じますね。そこに惹かれるのでしょうか。大好きな曲です。

ここでアンコールはいったん一区切りで、袖に引っ込むのかなと思いきや、このまま演奏再開です。
この先のセットリストは、各会場によってまちまちだったので、今日は何が飛び出すのかワクワクです。

「プラマイ」
ギターのリフが印象的なイントロで始まる、ポップなスピード・ナンバー。

「陽と陰」
今度はピアノのフレーズが印象的に始まる曲。
原曲よりもライヴの方がスピード感感じるし、盛り上がりますね。

「未来を拾いに」
この曲も、原曲よりもロック感を増したスピード・ナンバーになってました。

畳み掛けるように「ボーイフレンド」
この4曲の流れは、どれもスピード感満載で、ライヴは否応なく盛り上がったのですが、この曲はまた格別でしたね。
お客さんの手拍子とか、とにかく皆が我を忘れてライヴを楽しんでる様子が伝わって来て良かったです。

バンド・メンバー全員がステージ前方に集合して挨拶。
これでライヴも終わりかな?
僕は、帰りの電車の時間が迫ってるので、まだ暑かったのですが、ジャケットを羽織って帰り支度。
aikoは、早口でまくし立てるようにファンの皆に感謝の意を伝えているようでした。
それはいつもの事と、流し聴きをしてたら。
「みんなと一緒にもっと楽しいことを分かち合いたいので、皆さんにご報告です! aiko、結婚しました!
ぎぃえええええええっ!!!
会場中、驚きの「えええ?」と悲鳴の「きゃあああ!」が入り混じります。
そして、一瞬の静寂。
今なんて言った?
結婚した?
aikoのいつものジョーク??
と思っていると、
「本当です。結婚したんです。去年。」
去年かよ!もうすぐ来年になるっていうのに!
1年以上黙ってたのか!
なんでも、ファンのみんなにはライヴで伝えたかったのだが、コロナの影響でそれがなかなか出来なくなってしまい、今に至ってしまったとか。
ようやく事態を飲み込めた客席は、大きな祝福の拍手に包まれました。

それにしても、aikoが結婚だなんて。完全に不意を突かれた。
ラブソングを書く事に人生をかけてるから、結婚はしないものだと思ってた。
結婚した事で、これから書くラブソングがどういったものになるのか、また、どういった受け取られ方をするのか、その変化に興味がありますね。

僕は比較的浅いaikoファンですが、aiko史上最も重要と言ってもいい発表の場に、生で居合わせる事が出来てしまったという事で、生粋のaikoファンに対してちょっと申し訳なさが。
でも、なんだか歴史の証人みたいになった気持ちです。

その発表をもって、ライヴは終わるのかと思いきや、まだ歌う!と言うのでビックリです。

「beat」
おめでたい発表の後で、会場中のテンションが上がり、半ばヤケクソのような、ものすごい盛り上がりでした。
みんなネジがぶっ飛んでたよ。

これで終わりかなと思ったら、倒れ込んでたaikoが「やる!」と叫んで。

「mix juice」
もはやaikoがミックスジュースと言ったらエロい響きにしか聞こえません。
ホーン隊が活躍してたり、ストリングス隊は踊ってたり。

もう終わりだろう、と思ったら、まだまだ!
ジャケット羽織るんじゃなかった!暑い!
つんざくようなギターのイントロが鳴って「Loveletter」
カッコ良く、キレのいいスピード・ナンバーです。

もう今度こそ終わりだろう、と思ってたのに、まだまだ続きます!
「be master of life」
aikoの音楽人生を表したテーマソングだね。
「オーイエー!」とか「エン、ピース!」とか、楽しい楽しい。
そのaikoの音楽人生が、新たなステージに突入した感がありました。

これで演奏終了。
さすがにこれ以上はないでしょう。
ありえないほどアンコールをたくさんやって、燃え尽きました。
僕は22時30分までに電車に乗らなければならないのですが、この時既に22時5分。
会場(僕の席)から駅まで15分くらいは考えないといけないので、もうタイムリミットです。
ステージではまだaikoが挨拶をしてましたが、それを横目に退場です。
聞くところによると、この後のエンドロールで、スクリーンに「HAPPY ENDING」からの「HAPPY WEDDING」の字幕が映し出されたとか。
その演出は観たかったなあ。

サプライズ発表で暴走、アンコールなんと11曲で放心状態だったライヴ

基本的にはギター2人、ベース、ドラム、キーボードの5人編成バンドでしたが、ライヴ前半中心にストリングス隊4人、後半中心にホーン隊4人が曲によって登場していて、終盤はフル・バンド。
とても豪華なバンド演奏でした。

aikoのライヴは、MCでお客さんと喋りまくるのが特徴で面白いのですが、このコロナ禍のライヴでは、そういう事は封印しなきゃならないだろうし、どんなMCするんだろと思ってましたが、aiko、普通にお客さんと喋ってました。
逆に、お客さんの方が「喋ってもいいの?」と遠慮してたくらいで。
恒例の、「男子!女子!そうでない人!」のコール&レスポンスも、お客さんに声を出す代わりにジェスチャーで応えさせてたりして。
結局、いつものaikoのライヴと変わらない、楽しい感じが保ててて、ホッとしました。

セットリスト的にも、過去に何度か行ったのと比べても、かなり良いセットリストだったと思いますし、楽しい時間を過ごせましたが、やっぱりなんといっても、結婚発表ですよね。
これに全部持っていかれました。
ライヴが楽しかったとか、いい曲だったとかというのが、ある意味吹っ飛んじゃって、そうかあ、aikoが結婚したかあ、という感想になってしまう、そんな1日となりました。

コメント