
Concert Tour 2026 ~明日が来る~
2026年9月29日(火)@大宮ソニックシティ
これは行くべきタイミング?
薬師丸ひろ子は特にファンというわけではなかったのですが、小学生の頃、好きだったクラスの女の子がちょっとイメージが似ていて、ずっと気になる存在ではありました。
曲はヒット曲くらいしか知らないのですが、「セーラー服と機関銃」から始まり、「メイン・テーマ」「探偵物語」「Woman “Wの悲劇”より」はとても大好きで。
薬師丸さんがテレビに出てこれらを歌うと知った時は、チェックしていたものです。
それでも、特にライヴを観に行こうとまではしてこなかったのですが。
でも、今年のツアー開催が発表になった時に、なんとなく気になって日程を調べてみたら、地元の埼玉、大宮ソニックシティ公演が、僕が仕事休みの火曜日開催になってる!
そんな好条件だったら、これは行くべきだということなのではないか?と。
それで、最速プレオーダーに申し込んでみたら、見事に当選したわけです。
特にファンではないというのに、ライヴに行っちゃってもいいのかなと、ちょっと申し訳ない思いもありましたが、行けるとなれば、やはり地味に嬉しいものです。
ベスト盤くらいしか聴いたことなかったので、知らない曲ばかりのライヴになると辛いのですが、幸い、ツアーが始まってセットリストも明らかになったので、それをSpotifyのプレイリストにして聴くことで、予習することが出来ました。
好きな曲も増えましたし、ライヴが楽しみになりました。
ただ、ちょっと不安なことも。
7月に行ったライヴで、持病の発作が出かかって、それ以来、またライヴに行くことに不安が付きまとうようになりました。
席に恵まれて、いつでも退席できるような雰囲気で、リラックス出来ればいいのですが。
でも、薬師丸さんのライヴは、観客全員がずっと着席したまま鑑賞するものだと知りました。
人に囲まれた中で、じっと座っていなければならない。
そう思うと、プレッシャーで緊張し、僕の持病は発作が起こりやすいんです。
いつも観に行くような、みんなが立ち上がって、自由に楽しめるライヴではない...。
もしかしたら、ライヴ中に体調を崩して、苦しむことになってしまうかもしれない。
発作が起きている中、我慢するか退席するか悩むことになるかもしれない。
ライヴを楽しめないかもしれない。
それがちょっと不安ではありましたね。
ライヴ当日。会場へ
ライヴ当日は雨。
今年の9月はずっと雨でしたからね。
でも、土砂降りではなかっただけでも良しとしなければ。
さすがに大宮は近いので、ゆっくりと電車に乗って出掛けることが出来ました。
大宮に着いてからは、いつものように、disk unionとBOOK OFFをちょっと覗いてみましたが、特に何も買わず。
体力をあまり使わずに会場まで行くことが出来ました。
開場時間は17時30分ということで、それを10分くらい過ぎたところに到着しました。
既に入場は始まっており、待機列はまったくなくて、すぐに入場できる状態でした。
でも、すぐには入場せず、ロビーで写真を撮ったり、トイレに行ったりして時間を潰して。
開演時間15分くらい前になって、そろそろかなと入場。
僕の席は1階16列12番。
これが、列のいちばん端の通路側の席で、前も通路という、願ったり叶ったりの席でした!
隣の人に気を遣うことなく、退席しようと思ったらすぐに出られる。
これならば、精神的にはプレッシャーがかからなくて、持病の発作も起こりにくい。
この席だとわかった時は、ホントに嬉しかったです。
良かった。
これなら、たぶん、体調を気にせずライヴを楽しむことが出来るはず。
ライヴのスタート
開演時間18時30分ちょうど、場内が暗転。
緞帳が上がると、ステージ中央に、白い花柄のスパンコール・ドレスに身を包んだ薬師丸さんの姿が!
01. 紅い花、青い花
02. 紳士同盟
03. 麦わら帽子のアン
04. 冬のバラ
05. コール
06. きみとわたしのうた
07. 今日
08. セーラー服と機関銃
(Intermission)
09. (メドレー) 守ってあげたい
10. (メドレー) 戦士の休息
11. (メドレー) うるわしの白百合
12. (メドレー) 潮騒のメモリー
13. 時の道標
14. メイン・テーマ
15. 探偵物語
16. Woman “Wの悲劇”より
17. 明日が来る
(Encore)
18. いつも何度でも
19. あなたを・もっと・知りたくて
20. 皆勤賞
21. 見上げてごらん夜の星を
「紅い花、青い花」。
ストリングス隊4人の跳ねたような音色が印象的でしたね。
そして、薬師丸さん、期待してた通り、声がとっても良し!
ファルセットなのか地声なのかわからない、奇跡の様な澄んだ歌声は健在。
曲調も相まって、ふんわりと柔らかい空気感。
身振り手振りを交えながらの歌の世界に、すっかり惹きこまれていきました。
「紳士同盟」。
キーボードを弾いてた方が、ここではアコーディオンを奏でていました。
ズンチャッチャと踊り出したくなるような、なんだかフォルクローレみたいな感じ。
初めて聴いた時、変わった曲だなあと思ったのを憶えてます。
そして、サビの「♪ 女だてら 紳士同盟」のところは、行進したくなります。
なんだか、潔いんですよね。
MC。
「こんばんは」
「ようこそ、コンサート・ツアー2026、明日が来るにお越しいただきありがとうございます」
「薬師丸ひろ子です」
「今日は生憎の雨ですね」
「以前は、雨が降っていても、私がステージに立つ頃になると雨が上がって、流石ですねと言われたものです」
「何が流石なのかなと思いましたけれど(笑)」
「最近は雨が多くて、スタッフも言わなくなりました」
「私のコンサートに初めていらっしゃったという方、拍手してください」
「何度もいらっしゃってるという方、拍手してください」
「ほとんど同じにしか...(笑)」
「私のコンサートでの願いは1つ」
「皆さんが、おうちで楽しむようにくつろいでいただきたいということです」
「拳を上げてとか、一緒に歌ってとか、知らない歌にマイク向けるとかはいたしませんので」
「みなさん、それぞれの楽しみ方で楽しんでください」
「でも、私の歌には安眠効果がありますので」
「その辺にはどうぞ気を付けていただいて」
「初めていらっしゃった方は、どんな歌を歌うのかなとか」
「何度もいらしてる方は、好きな歌を歌ってくれるかなとか」
「いろんな思いがあると思いますが、すべて当時のキーで歌いますので」
「その時にタイムスリップしたような気分になっていただけたら」
「容姿は少し変わったかもしれませんが」
「是非お楽しみください」
「麦わら帽子のアン」。
晴れやかな夏の空が思い浮かぶような。
のほほんとして、ちょっと心が軽くなるような境地。
口笛吹いて散歩したくなりますね。
間奏では、後ろに手を組んで歩く薬師丸さんが印象的でした。
歌の主人公のアンを演じていたのかな。
「冬のバラ」。
ピアノのイントロから始まりました。
ライヴの予習をする中で、この曲はかなりレアだと知りました。
作ったのはユーミン、さすが良い曲だと、いちばん楽しみにしてました。
ちょっと冷たい風が身を差すような肌感。
序盤のキュンと来るメロディに加え、終盤の「♪ ララララ」というパートは壮大な感じがあって、やっぱり80年代のユーミンは最強だなと実感させられます。
MC。
「今、歌いました冬のバラという曲は、84年、Woman “Wの悲劇”よりのB面で、これもユーミンが作ってくれた曲です」
「とっても難しい曲で、Womanよりも難しくて」
「これはとても歌いこなせない、と、今まで歌ってこなかったんです」
「私は13歳でデビューして、それまではユーミンがアイドルでしたから、家でピアノを弾いて真似して歌ってました」
「だから、その頃の私に、ユーミンが曲を作ってくれるよと言っても、信じてくれないと思います」
「そんな、雪だるまのような、奇跡の繰り返しでここまで来ました」
「それでは、次は、ナースコールという映画の主題歌です」
「その前に、水分補給を」
「コール」。
朝を感じさせる曲ですね。
照明がとびきり明るく感じました。
MC。
「次は、アルバム”Tree”から2曲、私が詞を書いたものを」
「どうにもならないことってあると思うんですけど」
「そんな時は、外に出てみるといいなって」
「振り付けもあるんですけど、ステージでお散歩するようなイメージで」
「皆さんも良かったら、お散歩してるみたいな感じで」
「気が乗らない方は、そのままで」
「きみとわたしのうた」。
落ち着いたバラード。
清らかな薬師丸さんの歌声は、ビードロのようだなと。
「今日」。
心が洗われるというか、気持ちが前向きになりますね。
間奏では、薬師丸さんは手を振りながらステージ右へ歩いていきました。
この辺りが、お散歩のイメージなんですかね?
MC。
「体はほぐれましたか?」
「この後、2部はメドレーから始まるんですけど」
「その前に、この曲」
「コンサートの最初にやると、すごくカッコいいんです」
「でも、平日のコンサートだと、1曲目に入って来れない方がいらっしゃって」
「あの曲、終わっちゃったの?って、逆ギレ的な(笑)」
「なので、今回は、ここで歌います!」
「セーラー服と機関銃」。
やっぱり、薬師丸さんとの出会いの曲。
音楽に興味のなかった小学生の僕にも刺さった曲。
ようやく生で聴けました。
意外と力強い曲なんだなと。
この曲の持つ意志の強さを表現しています。
お客さんも自然と手拍子。
緞帳が下りて、1部終了。
15分間の休憩。
緞帳が上がり、白のスパンコール・ドレスにティアラを着けた薬師丸さんが登場。
「守ってあげたい」。
ユーミンの名曲。
薬師丸さんのフワーッとした歌声が会場中を包み込むように。
観客も手拍子ですが、今度は力強くではなく、温かなムードを歓迎してるかのような、柔らかい手拍子です。
「戦士の休息」。
この曲も、小学生の頃に耳にしたのを憶えてます。
「♪ 男は誰もみな」
オリジナルの町田義人さんが歌ってるのを聴くと、ちょっと強がってるように聴こえたものですが、薬師丸さんが歌うと「男の人は大変ですよね、わかってますよ」と優しく諭されてるように聴こえます。
「♪ Ah」という高音の歌声がたまらなかったですね。
「うるわしの白百合」。
これは合唱曲ですね。
いかにも、昔の唱歌という感じで。
汚れを知らない女性の清らかさと、真っ直ぐな心持ちが伝わってきます。
「潮騒のメモリー」。
今年5月に行ったキョンキョンのライヴでは惜しくも聴けなかったのですが、まさか薬師丸さんの歌声で聴くことになるとは。
キョンキョン版は途中からテンポアップしますが、薬師丸版は最後までバラードです。
クドカンによる結構ふざけた歌詞なのに、薬師丸さんが真剣に歌うと、真面目な歌に聴こえるんですよね。
ゴージャスでとっても良かったです。
MC。
「ありがとうございます」
「メドレーをお送りしました」
「1曲目は、映画・ねらわれた学園の主題歌、ユーミンが歌ってくれました」
「2曲目は、映画・野生の証明、主演は高倉健さん」
「3曲目は、NHKの朝ドラ・エールで、戦争で厳しい状況の中、讃美歌として歌った曲です」
「4曲目も朝ドラ、あまちゃんで、私は歌のヘタな大女優役」
「大女優というのも気が引けたのですが、ヘタだった歌を頑張って練習して、三陸の皆さんの前で披露するということで、とっても印象に残ってます」
「そして次は、2024年、これも”Tree”というアルバムから」
「私が作詞しました」
「皆さんに気持ちが届くといいなと思います」
「時の道標」。
これも気持ちが落ち着きますね。
「大丈夫」と、薬師丸さんが言ってくれます。
「♪ それは道標」と、これからの未来にハッキリとした希望を見せてくれるようでした。
メンバー紹介。
バイオリン、バイオリン、ビオラ、チェロ、ドラム、ベース、ギター、マニピュレーター、オルガン&コーラス、ピアノの順。
僕は正確なお名前は存じ上げてないし、今回のツアー・メンバーの正式発表はしてないようなんですが、昨年のツアー情報によると。
ギター:狩野良昭
ベース:木村将之
ドラム:小森啓資
コーラス&オルガン:佐々木久美
バイオリン:石亀協子、天野恵
ビオラ:亀田夏絵
チェロ:友納真緒
マニピュレーター:前田雄吾、秋谷弘大
ピアノ:扇谷研人
今回のツアーも同じメンバーである可能性が高いということで、参考までに。
オルガンやアコーディオンを弾きながら歌ってる人が、観たことあるなあと思ってたら、佐々木久美さんでした。
コーラスだけで参加してるライヴは何度も観たことありましたが、鍵盤弾けるのは知りませんでしたからビックリ。
そして、音楽監督は武部聡志さんということで、1階席最後方のPA席にいらっしゃった武部さんが紹介されました。
武部さんが音楽監督しているのは知ってましたが、ライヴの骨格を決めるだけだと思ってて、ツアーに同行してるとは思わなかったのでビックリ。
MC。
「皆さんにアンケートも書いてもらいましたが、どんな曲を聴きたいと思って、今日はいらっしゃったでしょうか」
「それでは、私が歌った映画の主題曲たちを歌います」
「メイン・テーマ」。
松本隆+南佳孝。
メロウなんだけれど、少しだけ空気が重たくなる感じ。
サビの「♪ 愛ってよくわからないけど 傷つく感じが素敵」のフレーズがとってもステキで、ストリングスと薬師丸さんの息がピッタリで惹きこまれます。
ラストの「♪ 20年も生きて来たのにね」という歌詞も、多くの方が「まだ20年しか生きてないじゃないかよ!まだまだこれからだよ!」と、心の中でツッコんだと思います。
「探偵物語」。
松本隆+大滝詠一。
さらに空気は重くなり、シトシトと雨が降り続いてるような物暗さ。
これぞ大滝メロディ。
ストリングスが沁みるんですよね。
サビなんかは、夢の中でもがいているような、もどかしい切なさ。
「♪ 好きよ でもね たぶん きっと」
その心の揺れ、薬師丸さんの歌の表現力が際立ちます。
で、意外とビートが効いてる演奏が迫力あります。
間奏では、それまで座ってたギタリストが立ち上がってのソロ。
見張ってるのが仕事なのが探偵だけど、やはり薬師丸さんに守られてる感じがしました。
「Woman “Wの悲劇”より」。
松本隆+ユーミン。
ますます空気は重くなり、もうジッとして動けません。
「♪ もう愛せないと言うのなら 友だちでもかまわないわ」と訴える、切なさの極致。
サビでは、一層ゴージャスな演奏になり、薬師丸さんの歌声は突き抜けるように高く舞い上がり。
時の流れから時空の割れ目に吸い込まれていくような。
どう抗っても抗いきれない、流されるしかないとやがて悟るしかないのか。
どっぷりと聴き惚れて、切なさに身を委ねる快感に浸ります。
僕にとっては、ここの3曲がメインディッシュでした。
MC。
「早いもので、次が最後の曲です」
「ツアー・タイトルにもなってる曲をお届けしたいと思います」
「明日が来る」。
とてもキラキラしていました。
どんなことがあっても、新しい明日は来る。
だから心配はいらない。
今日のライヴで、薬師丸さんには、そんな風に何度も教えてもらった気がします。
ドレスを両手でつまんで歩きながら退場する薬師丸さん。
緞帳は下りずも、これで本編終了。
アンコールの拍手に応えて、白のツアーTシャツに黒とグレーの格子柄のスカート姿の薬師丸さんが登場。
「いつも何度でも」。
ジブリ映画『千と千尋の神隠し』の曲ですね。
なんだか、お母さんに見守られながら無邪気に遊ぶ子供の様子が目に浮かびました。
素朴で、元気一杯というわけではないけれど、「♪ ランランラン」と、微笑ましく思いました。
歌声一本勝負!という感じの薬師丸さんには合ってましたね。
MC。
「アンコール、長い間拍手しながら待っててくださり、ありがとうございます」
「いつも何度でもは、ジブリのトリビュート・アルバムを作っていた武部さんに、やっくん、歌ってみない?と言われて」
「とっても難しかったのですが、この曲が好きだと言ってくださる方が多くて、良かったです」
「グッズTシャツで登場してみました」
「Tシャツが歌に馴染むかなと思いまして」
「誰が出て来たんだ?と仰る方も多くて...」
「そんなこと言う?(笑)」
「先日も、病院に行った時に、薬師丸ひろ子?そういう芸能人いるよね!と言われて」
「本人ですと言ったんですけれど」
「だから、そういう芸能人いるよね!って」
「もう、誰でもいいや、って(笑)」
「あなたを・もっと・知りたくて」。
僕が音楽に興味を持ち始めた時に、ちょうどヒットしていたのがこの曲でした。
あれから40年、感慨深いですね。
松本隆+筒美京平というゴールデン・コンビですが、アレンジした武部さんの手腕も大きいと思ってます。
観客は手拍子をして、会場はほんわかムード。
オリジナルの様に、電話のベルの効果音もあったのですが、肝心の薬師丸さんのセリフのパートがよく聴こえず。
中学生の頃、この曲を耳にした時は、あまり好きではなかったのですが、時が経って1周まわって好きになってきました。
なんだ、かなりの名曲じゃないか、と。
生で聴いてみて、とても温かい歌なんだなあと思いましたね。
MC。
「先ほども申しました通り、13歳でデビューしまして、来年で50年です」
「人生100年だと半分です」
「歌手としては45年で、どうしたら先輩方は長いツアーをこなせるのかなあと思ったりするのですが」
「こうして皆さんがコンサートに来てくださるから、ステージに立っていられるんだなあと感謝しております」
「来年は歌手活動も、もっと濃いものになると思いますので、ビクターのホームページでチェックしていただけたらと思います」
「でも、あまり更新されなくて、腹が立つこともあるかと思います」
「私も、子供の頃、リカちゃんダイヤルに何度も電話しても、同じ内容で残念に思ったものです」
「それでも、何か新しいことを言ってくれないかなと、親の目を盗んで、よく電話したんですよね」
「皆勤賞」。
何かをずっと続けること。
それは素晴らしいことなんですが、「決してムリはしない」ことが大切なんじゃないかと思いましたね。
自分の出来る範囲でいいんだ、と。
ステージ前方に、バンド・メンバーが集まって。
「武部さん、登場です!」
全員、繋いだ手を掲げてから、深々とお辞儀。
そして、メンバーは退場。
MC。
「今日は、一生でこの時しかないという時間を、皆さんと大宮で過ごせたことを嬉しく思います」
「12月には、SUKIYAKIという映画が公開されます」
「坂本九さん、中村八大さん、そして...」
名前が出て来ない薬師丸さんに、客席から助け舟。
「永六輔さん!」
「その映画で、私は坂本九さんのお母さん役で出演させていただいてます」
「でも、私は歌う機会がなかったんですよね」
「素敵な歌をたくさん歌ってる、坂本九さん役の仲野大賀くんが羨ましくて」
「私だって歌いたいのに!」
「というわけで、ここで、アカペラで歌いたいと思います」
「見上げてごらん夜の星を」。
ライヴの最後にアカペラ。
おまけみたいなものだと思ってナメてましたよ。
そしたら、とんでもなかった。
まさに、声だけの力。
冒頭から、ものすごいビブラートの歌唱。
ビンビンに響き渡ります。
楽器演奏がない分、それがよく分かりました。
すごいテクニック、すごい歌声だと、あらためて感じ入りました。
スクリーンには夜空の映像。
圧巻のパフォーマンスでした。
僕はアカペラってあまり好きではないのですが、これには感動しました。
まさか、最後の最後にこんな感動が待ってたなんて。
バンド・メンバーが退場したと同時に、帰り始めたお客さんも結構いたのですが、すごいものを見逃がしてますよ...。
「みなさん、お元気で」
客席に向かって、何度も何度も、精一杯手を振りながら、薬師丸さんはステージ袖に消えていきました。
ライヴ終了は20時52分でした。
聖母を観た!
とにかく、ライヴの最初から最後まで、清らかで澄んだ歌声に包まれて、聖母に守られてるような安心感がありました。
演奏はゴージャス。
特に4人のストリングス隊の音色が効いてる上でも、それに負けない薬師丸さんの伸びやかなヴォーカルが圧巻でした。
歌は上手いとは思ってましたが、これほどまでとは。
こんなに力がある歌声だとは思ってませんでした。
この歌声は、1度でもいいから生で聴くべきですね。
薬師丸さんと言えばコレという大好きな曲はほぼすべて聴けたし、満足のいくセットリスト。
ヒット曲以外では、難しくて今まで歌ってこなかったというレアな「冬のバラ」がとっても良かった!
薬師丸さんの衰え知らずの歌声と美貌には驚嘆。
喋りながら、首をピョコ、ピョコと傾げたりする仕草が可愛くて。
今にも、「ちゃん、リン、シャン」と言い出しそうな雰囲気。
とってもチャーミングな人柄も堪能しました。
演技、歌、容姿、人柄。
すべてにおいて、才能と魅力を持ち合わせてる薬師丸さん。
すごい人を観ました。
心配してた体調も、問題ありませんでした。
発作が起こるようなこともなく、リラックスして最後までライヴを楽しむことが出来ました。
ノリノリの熱いロックなライヴもいいけど、たまにはこんな厳かなライヴもいいよね。
そんな風に感じて満足した夜でした。
※ MCの内容は、ライヴ中にメモしたことと記憶を基に、このような主旨のことを言っていたなという感じで構成したものなので、語尾はもちろん表現の仕方など、必ずしも発言した通りのものではないということをご了承ください。

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