KAZUYOSHI SAITO 25th Anniversary Live 1993-2018
25<26 ~これからもヨロチクビーチク~
2018年9月6日(木)@日本武道館
25周年記念ライヴ!あっさりチケット確保
25周年記念ライヴが開催されるとの報を聞いて、これは記念ライヴなので、代表曲のオンパレードになるだろうから是非観たい、と思っていました。
NEWアルバム『Toys Blood Music』の中に、購入者対象先行抽選のシリアルナンバーが入っていたので、早速それを使って申し込んでみたら、無事当選。
良かった...とは思っていたものの、時が過ぎ、一般発売が開始されてからチェックすると、チケットは余ってる状態で、これは慌てて申し込まなくても良かったのかも、なんて思っちゃいました。
が!
チケットの発券開始期日が来たので、早速発券してみると、なんとアリーナ!!
武道館のアリーナなんて初めてじゃね?と思いましたが、よくよく考えてみると、米米CLUBを観た時、たしかアリーナだったのを思い出したので、これは2回目。でも25年以上振りの事です。
武道館のライヴは、いっつも2階席後方、なんてイメージでしたから、これは素直に嬉しかったです。
僕は基本、ライヴは後ろでおとなしく観てる方が気楽で良いと思ってたのですが、ライヴハウスの前方は嫌ですけど、座席指定のライヴなら、やっぱり前方ってのはテンションが上がるものなのですね。
これはやはり、ぴあとかじゃなくて、アーティスト主導(?)のチケット会社で買ったから、良い席に当たったんだなと思いました。
ともかく、ライヴが俄然楽しみになりました。
ライヴは武道館2DAYSで、どちらの日にしようか迷ったんですけど、金曜より木曜の方が競争率低そう、との理由で1日目にしました。ホント、どっちでも良かったんですけど。
ただ、この25周年記念ライヴのツアーが始まって、セットリストが明らかになると、各地2DAYS公演の場合は、2日目の方が、より僕の好みのセットリストになっていて、あー、これは2日目の方が良かったなあ、と思ってしまいました。この点だけは失敗...というか、これは運なので仕方ない事ですが、ちょっと残念な事でした。
ライヴ当日。久々のアリーナ席へ
9月は台風が多い月なので、チケットを獲った時からそれが心配でしたが、なんとかこの日は無事に晴れ。
ただ、数日前に非常に強い台風が関西に上陸して大きな被害を与え、そして当日未明には北海道で大きな地震があり大変なことになってしまい、そんな時にこっちはのん気にライヴを楽しんでいいものかと、気持ち的には落ち込んでしまってた事を書いておきます。
17時30分開場との事でしたが、18時頃武道館に到着しました。
アリーナは、入場口からして違うので、なんか「選ばれた人のみ」という優越感を抱えての入場。
25年以上前の記憶なんてありませんから、初めての感覚でドキドキです。
僕の席は、アリーナ23列53番。
武道館のアリーナ席は、ブロックで分かれている事の方が多いそうなのですが、今回はブロックの記載はなく、列と番号のみだったので、事前にはどこら辺の場所になるのか調べてもわかりませんでした。
そしたら、23列目というのは、アリーナとしては後方でしたが、53番は、ほぼ真ん中の位置でして、真正面に斉藤和義が観えるという良い席でした。
しかも、ライヴが始まって立ってみたら、僕の前方には背の高い人はいなくて、前の人の頭が邪魔で観辛いなんて事もなくてラッキーでした。
とにかく、今回のチケットは当たりでしたね。
チケットはソールド・アウトにはならなかったし、当日券も開演ギリギリまで売ってたので、2階席は空席があるんじゃないかとも思っていたのですが、閉鎖されてるスペースもあまりなかったですし、ほとんどの席が埋まっているように見えたので、ホッとしました。
ライヴのスタート
開演時間の18時30分、ジャストに始まりました!
01. FIRE DOG
02. Hello Everybody!
03. アゲハ
04. 男節
05. tokyo blues
06. 空に星が綺麗
07. 真夜中のプール
08. 君は僕のなにを好きになったんだろう
09. ウエディング・ソング
10. かすみ草
11. リズム
12. ドライブ
13. カラー
14. 月光
15. Alright Charlie
16. ずっと好きだった
17. Stick to fun! Tonight!
18. Good Luck Baby
19. 傷口
20. やさしくなりたい
21. ワンダーランド
22. 歩いて帰ろう
23. ベリー ベリー ストロング ~アイネクライネ
24. COME ON!
(Encore)
25. 僕の見たビートルズはTVの中
26. 歌うたいのバラッド
27. 月影
ドライヴ感たっぷりのロックンロール「FIRE DOG」でスタート。
「♪ ファイアドッグ、ベイベー!」のシャウトに興奮します。
次もアッパーな「Hello Everybody!」は、とにかくストーンズ・サウンドでお気に入り。
斉藤和義のアクションも、キース・リチャーズをモロに意識したポージングで、ニヤリです。
サビもとてもキャッチーでテンション上がります。
イントロのハーモニカも印象的な「アゲハ」。
軽快なリズムで畳み掛けます。
「♪ イッツオンリーマイタイム」の部分が耳に残ります。
タイトル通り、グッとバンカラな感じになって「男節」。
デビュー・アルバムはミニ・アルバムなので持ってないのですが、かろうじて知ってた「tokyo blues」。
ブルースと言うよりブギ調。
やけっぱちな「♪ 飲んでちょいとこいて寝るだけ」が印象的です。
スクリーンに映る、バイクに乗る斉藤和義の顔ハメ映像がコミカルでした。
のほほんとした曲調の「空に星が綺麗」。
この力の抜け具合は非常に斉藤和義らしいところです。
フィル・スペクターお得意のドラム・パターンで始まる「真夜中のプール」。
風の便りにもうすぐ結婚するって話を聞いたよ、っていう、ちょっと切ない内容。
夏の日の思い出を歌っているので、時期的にもピッタリな感じ。
「君は僕のなにを好きになったんだろう」。
打ち込みのリズム・ボックスに合わせて、切なく歌います。
好きになってもらったというのに、それを問いかける、何故か寂しさを感じる曲で大好きです。
ここで観客着席。アコースティック・コーナーです。
斉藤和義と、ギター、キーボードの3人での演奏で「ウエディング・ソング」。
個人的にこの曲は、ずっと斉藤和義から離れていた時に久し振りにCMで斉藤和義に触れて、懐かしいな、まだいい曲作ってるんだなと嬉しくなった曲です。
結婚の歌なのに、これまた切なく侘しい曲です。
結婚おめでとう、と祝うよりも、結婚する事によって、少し距離が出来てしまう寂しさを感じます。
これも大好きな曲なので、ライヴで聴けて嬉しかったです。
次は斉藤和義独りになって、アコギ弾き語りの「かすみ草」。
ここからまたバンド・サウンドに戻って、アリーナは総立ちになって「リズム」。
体を左右にゆったりと動かしたくなるリズムです。
「♪ ルルルルルールルー」のフレーズが肝です。
「ドライブ」は、タイトルからすると、軽快なドライブ・ソングをイメージしますが、前半は全然軽快じゃない、弾き語りです。
「♪ だからベーイベー」が耳に残ります。
コーラスが入ってくる辺りから景色が変わってきて、その後のギター・ソロがブルージーで、とても好きな場面なのですが、考え事をしていて、うっかりこのギター・ソロを聴き逃してしまいました(泣)。
ギター・ソロの後は口笛が入る大好きな所なのですが、口笛じゃなくてキーボードになっていました。ちょっと雰囲気が違ってて残念。
次は新曲をやります、という事で。これは有村架純主演の映画の主題歌で、「架純ちゃん可愛いなあ、完成披露会とかで会えないかなあ、乳首とかピンクなんだろうなあ」と発言して、会場中がドン引きしていました(笑)。
で、「そういう訳でもないんですけど、タイトルは、カラー」で、爆笑が起こる中始まった「カラー」。
リズムはゆったりめでしたね。サビで世界がモヤーッと広がる感じの曲でした。
前の曲の余韻を突き破り、いきなりバンド・サウンドが弾けて始まった感じの「月光」。
「♪ そんなの家族に決まってるでしょ、オーイエー!」の部分のシャウトが特に大好きな部分なのですが、ここも考え事をしてしまい、聴き逃してしまいました。ハッと我に返った時はすでに時遅く、聴き逃した事に大ショックでした...。
「Alright Charlie」は、とにかく軽快、そしてコミカルで大好き。
スクリーンに映る、アナログ・レコードの回転映像が印象的。
ギターのフレーズはフュージョンぽいのですが、曲としては全然フュージョンじゃない。そのギャップもたまらない。気分はウキウキしてきます。
そして、ヒット曲でもある「ずっと好きだった」。
前回のツアーではアンコールのラストに配置されてた曲ですが、今回はこんなタイミングで登場です。
ずっと好きだったんだぜ、と、今やっと告白できる、同窓会あるある的な歌かと思いきや、実は過去にその相手とはしっかりキスしてたという話なので、そうなるとちょっと事情が変わってくるというか。
大好きだけど、複雑な感情になる曲です。
「Stick to fun! Tonight!」。
ループするギターのリズム。それを突き破る様に「♪ イエーッ!」が入ります。観客全員で「♪ イエーッ!」と叫ぶのが楽しい。
そんなコール&レスポンスをしてたら、突然、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」のフレーズに。そしてそのままメンバー全員で踊り出すという、前回のツアーと同じ展開。あの時は「問題ない」という曲での演出でしたが、今回はこの曲で。よほど評判が良かったんでしょうか。
NEWアルバムからは唯一の披露となる「Good Luck Baby」。
アルバムの中で1番好きな曲ですから、これが選ばれたというのは、斉藤和義と意見が一致したようで嬉しいです。
これはサビの爆発っぷりがいいんですよね。
「♪ 1・2・3・4 Good Luck Baby!」と一緒に歌うのが爽快感たっぷりで楽しいです。
ひっかかるようなギター・リフに導かれる「傷口」。
男っぽいロックな曲ですが、一瞬メロウになるサビに哀愁を感じます。
「やさしくなりたい」は、斉藤和義の名を世に知らしめた大ヒット曲ですから、生で聴けて良かった。
やっぱり盛り上がりましたね。熱くなります。
ただ、イントロのギターが省エネ・ヴァージョンだったのが、ちょっと不満でしたけど。
テンポが一気にアッパーになって「ワンダーランド」。
斉藤和義の「♪ オッケー」に対して観客全員で「♪ オッケー」と応えたり、サビでは「♪ オーオーオ」とコーラスを付けたのが、一体感があって楽しかった。
間髪入れず、出世作「歩いて帰ろう」。
このモータウン・サウンドを当時『ポンキッキ』で聴いてた子供たちも、いまやすっかり大人になった事でしょう。
もちろん僕もこの曲で斉藤和義を知りました。みんなの心に残る名曲です。
終盤、「♪ 嘘でごまかして過ごしてしまえば たのみもしないのに同じ様な風が吹く」の部分をオーディエンスが合唱する所があるのですが、前回のライヴの時は僕は歌詞を憶えてなかったため、でたらめに口をパクパクさせてただけだったのですが、その反省を踏まえ、今回はちゃんと歌詞を憶えていったので、一緒に歌えて良かったです。
シンプルながらも攻撃的なビートで攻める「ベリー ベリー ストロング ~アイネクライネ」。
大好きな『紅盤』からで、大好きな伊坂幸太郎とのコラボ曲なので歌詞もいい。
僕がライヴで1番聴いてみたいと思っていた曲なので、その願いが叶って大満足です。
歌詞だけにとどまらず、メロディもサウンドも最高。
サビの「♪ ベリベリストロン!」の所を拳を上げて一緒に歌うのも、期待してた以上に超気持ち良かった。
本編最後は、荒々しく歌う「COME ON!」。
華々しくて、最後を飾るには充分キャッチーな曲なのですが、僕の中では、これは「Hello Everybody!」とよく似ていると思っていて、差別化が図れておらず、どうしても「Hello Everybody!」を思い出してしまいノリきれない部分があるのです。
なので、ちょっとだけモヤモヤした感じで本編終了。
この時点で20時58分でした。
アンコール1曲目は、デビュー曲「僕の見たビートルズはTVの中」。
のんびりしたメロディと、タイトルからはあまり想像できませんが、これは当時目まぐるしく変わる世相に危機感を持って作られた曲なのだそうで。
きっと斉藤和義にとっても大切な曲なのでしょうね。
しんみりと「歌うたいのバラッド」が始まった時は、みんなこの曲を待ってましたとばかりに、だけどワーッと盛り上がると言うよりも、グッと空気が引き締まった感じでした。
みんな、この曲を聴き逃してはなるまいと、神経を集中させていったのが手に取る様に伝わってきました。
この曲がリリースされた時は、僕は斉藤和義から離れてしまっていたので、この曲を知ったのはかなり後でした。
歌い手としてのものすごい思い、気持ちがこもった曲ですよね。
この曲がなかったら、今の斉藤和義はなかったんじゃないかとも思えます。
ラストは「月影」。
シングル候補にもなったそうだし、ファンの人気もあるみたいだし、ラストに選ぶくらいだから、斉藤和義にとっても大切な曲っぽいのですが、僕としては正直、どうしてこれがそんなに重要な曲なのかわからないまま、ライヴに臨みました。
でも、全体を通しての力の抜け具合は斉藤和義のイメージを表すものだし、ラストに来て「♪ ナーナナ、ナーナナ」と大合唱する部分に至り、ああ、これがあるから最後に相応しいのか、と納得できました。
ふと会場を見渡したら、ライヴ前半は座っていた2階席のお客さんも総立ちでした。
ライヴ終了は21時28分。
アンコールは3曲しかやってないのに30分もたってたのか、とビックリしました。
ちょうど3時間の、大ボリュームのライヴでした。
代表曲ばかりでなく、割と通な曲まで。こだわりの25周年
25周年記念のライヴなので、『歌うたい15』と『歌うたい25』の両ベスト盤を聴いていけば、だいたい大丈夫かなとは思っていたのですが、そんな代表曲はもちろん、アルバム曲も割とやったし、新曲までやった。
初心者からコアなファンまで、すべての人が満足するようなライヴだったんじゃないかと思います。
バンド・メンバーは、ギター、ベース、キーボード、ドラムで、斉藤和義を入れても5人というシンプルな構成ながらも、骨太で多彩なサウンドを作り上げていました。
前ツアーからあまり間がなく、それほど準備期間もなかっただろうに、とても良い演奏でした。
セットリスト的には、僕も聴きたいと思っていた曲も聴けたし、デビューから現在まで、斉藤和義の魅力のすべてを物語る内容でした。
今年斉藤和義のライヴを観るのは2回目でしたが、その時とダブっている曲は4曲のみ、というのも良かったです(名曲は何度聴いても良いものではありますが)。
とまあ、おおむね満足な内容だったのですが、日替わりメニューだった曲で、「僕らのルール」と「幸福な朝食 退屈な夕食」が聴けなかったというのは、僕としてはやっぱりちょっと残念でした。
さすがにアリーナからはとてもよく観えました。肉眼で表情がバッチリ観えます。
ただ、スクリーンがあると、そっちに目を取られてしまって、生の斉藤和義を観てない瞬間が多々あり、なんのためのアリーナなんだよ、と思ってしまう所もありましたが。
とにかく、25周年を記念するライヴを無事に観る事が出来て良かったです。
これからも、斉藤和義からは目を離さないようにしたいと思います。
このツアーの映像がDVDになりました
僕が観に行った次の日のライヴの映像がBlu-ray&DVDになりました。
のほほんとして、すっとぼけた感じながらも、決して憎めない斉藤和義。
彼が25年も生き残ってきたその魅力を垣間見ることが出来るライヴ映像です。
どうして斉藤和義はカッコいいのか。その答えを見つけてみてください。
斉藤和義 『KAZUYOSHI SAITO 25th Anniversary Live 1993-2018 25<26』 Amazonで見る
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