MUSIC IS OUR FRIEND JAPAN 2021
2021年11月28日(日)@東京国際フォーラム
2021年12月5日(日)@立川ステージガーデン
2021年12月7日(火)@オーチャードホール
クリムゾン、奇跡の来日公演決定
クリムゾンは、30年以上前の大学生の頃に友人宅で『宮殿』を聴いて衝撃を受けて。
その日は自宅に戻っても、頭の中で音が鳴りやまなかったのを憶えてます。
でも、2枚目に聴いた『ディシプリン』がピンと来なくて、なんだ、クリムゾンてこんなもんか、って思っちゃったんですね。
それ以降、ずっと『宮殿』しか聴かないまま、時が経ちました。
それで、2018年に中古で安く『レッド』を手に入れて聴いたら、あれ?なんかいいかもと思い、19年にはサブスクで全アルバムが解禁されたので、一通り聴いてみたら、見事にハマったんですね。
なんで今までクリムゾンまともに聴こうとしなかったのか...これはライヴが観たい!と思ったものの、18年に来日公演があったばかりで間に合わなかった。
ああ、もう1年早くサブスク解禁されてれば...と悔しい思いをしてたんです。
そして、コロナ禍の真っただ中にあった、昨年末くらいだったと思うのだけれど、「私たちは、2021年末に日本で公演を行うだろう」という公式メッセージが入ってきて。
えー、こんなコロナ禍なのに、ホントかいな?と思ったのですが、まさかまさか、今年の夏には正式に日程が決まって、実現する事に。
国内のミュージシャン達は、段々ライヴを行う状況になってきましたが、海外のミュージシャンが来日公演を行うというのはまだ珍しく、これほどの大物が来日して、隔離生活を経て、日本ツアーを行うというのは、クリムゾンが初めてのケースじゃなかろうか。
日本では、今はコロナは収束しているに等しい状況だったのも追い風になったでしょうが、ホントにホントに来日公演が実現するとは、ただただ感謝です。
土曜と日曜のどちらにするか悩んだのですが、仕事の休みが取りやすいのが日曜だったため、日曜の公演を選びました。
チケットは、先行抽選で獲ったのですが、支払いはカードではなく、コンビニ振り込みのみ受け付けで、郵送によるピクチャー・チケット。
電子チケットに移行している昨今、ピクチャー・チケットというのは思い出になりますね。僕の名前も印字されてました。
会場到着
2021年11月28日(日)@東京国際フォーラム
17時15分頃、会場入り。
会場では、1週間後の立川・渋谷公演のチケットも売ってました。
クリムゾンのセットリストは日によって異なるのはわかっていたので、複数回行きたい気持ちはあったのですが、チケットも高額なため、とりあえず1日のみの参戦としてました。
でも、今だとどんな席が残ってるのだろうと、売り場を覗いてみると。
1階の30列あたりの席を売ってるようでした。
今からだと、2階や3階になると思ってたので、意外でした。クレジットカードでの購入もOKという事なので、フラフラッと買いそうになりましたが、その前に、じゃあネットではどんな席が買えるんだ?という事で、スマホでチケットぴあをチェックしてみると、なんと、1階17列が獲れるというではないですか。
こんな前の席がまだ残ってるの?どうしよう、買っちゃおうか!
と思ったのですが、今日のライヴを観て、満足してしまうかもしれないので、とりあえずは今日のライヴを観てからだよな、という事にしました。
僕の席は1階26列56番。
SS席ではなくて、S席でしたが、真ん中よりも前の列だったので、まあまあ良い席でしょう。
ただ、通路から遠く、列の真ん中の席だったのがちょっとマイナス。
だけど、席は意外とゆったりしてたので、隣の席の人をそれほど意識せずにすんだので、良いホールだなと思いました。
東京国際フォーラム公演スタート
開演時間の18時、ほぼ定刻通りにスタートです。
01. Devil Dogs Of Tessellation Row
02. Neurotica
03. Red
04. Epitaph
05. One More Red Nightmare
06. Tony’s Cadenza
07. Peace – An End
08. Larks’ Tongues In Aspic, Part Two
09. Moonchild
10. Radical Action II
11. Level Five
(Intermission)
12. Drumzilla
13. The ConstruKction Of Light
14. Peace – An End
15. Pictures Of A City
16. Islands
17. The Court Of The Crimson King
18. Indiscipline
(Encore)
19. Starless
今のクリムゾン、なんといってもトリプル・ドラムがユニークですよね。
ステージ前方にドラム3台が並べられるのはバンドとしても珍しい配置だと思います。
客席から観て右側の人(ギャビン・ハリスン)がメインのドラムって感じですかね。
左側の人(パット・マステロット)はよりパーカッション的な意味合いが強い感じ。
そして真ん中の人(ジェレミー・ステーシー)は、ドラムだけでなく、曲によってはキーボードを弾いていました。
ドラム3台なんて必要あるの?と最初は思いましたが、3人がソロをリレー方式でとったりとか、3人のリズムが見事に合ったりとか、それぞれが違う事をやったりしているとか、視覚的にもとても楽しめましたし、鳥肌が立つ様な瞬間が何度もありました。
この3人のドラムのアンサンブル、素晴らしかったです。
メル・コリンズの吹くサックスやフルート、感情を揺さぶられました。
サックスやフルートがいかにクリムゾンの音楽に必要不可欠だったかを思い知らされましたし、こんなにサックスやフルートが重要だと思えるライヴは初めてでしたね。
トニー・レヴィンのベースは、凄まじいビートで迫ってきました。
立ち姿もカッコいい。
ジャッコ・ジャクジクのヴォーカルは、原曲と違うヴォーカリストとは思えないほど見事にクリムゾンの世界を構築していて、なんの不満もありませんでした。
イエスを観に行った時は、ヴォーカリストが違うと、なんか違うんだよなあと思ったものでしたが、今回はそんな事微塵も感じず。
まあ、イエスと違って、クリムゾンは元々色んなヴォーカリストが存在してたから、それほど気にならないのかもしれませんけどね。
で、ヴォーカルだけでなく、ジャッコはギターでも大活躍。曲によってはリード・ギターとして、難しいソロとかリフも弾いてたりするので、ヴォーカルにギターに大忙しで、一番大変そうだと思いました。
そして、ロバート・フリップ。
もうね、存在感が凄かった。一番端っこにいるのに、バンドを掌握して動かしているのが手に取るように伝わってくる。
と言っても、決して出しゃばる訳ではないしね。
ギターも、美味しい所をジャッコに任せている部分もあったけれど、ここぞというフレーズを弾いているロバート・フリップの姿が目に焼き付いて離れません。
紳士的で、緻密なうえに、情熱的なバンド。
唸る。混沌。
嵐のようでもあり、音の洪水のようでもある。
このピンと張り詰めた緊張感、圧倒的迫力の前に言葉を失う。
これがプログレか。
これがクリムゾンか。
ずっと座ったままで聴き入るのは、ロックのライヴではなくて、クラシックのライヴのようだけれども、立って踊ったり、拳を上げたり手拍子をしたりっていう世界ではないし、これが正しい聴き方なんだなというのは実感しました。
メタリックな「Neurotica」。
馴染みの薄い曲でしたが、最近好きになりました。
早くも「Red」登場。イントロで一気に興奮しましたね。
前日では後半にやってた「Epitaph」がもう出たのは驚きました。
泣きのメロディがたまりません。
やらないかもと思ってた「One More Red Nightmare」。
激しいです。
神聖な感じで歌い上げる「Peace – An End」。
「Larks’ Tongues In Aspic, Part Two」。
まだPart OneとPart Twoの区別が出来てない僕です。
おっと、ここで、前日の公演ではやらなかった「Moonchild」です。
激しいものばかりではなくて、寂しい感じの曲があるのもいいんですよね。
「Radical Action II」「Level Five」はメドレー形式なんだと思いますが、クリムゾン初心者のため、どこが繋ぎ目なのかわかりません。
いい感じの曲、という認識はあるのですが、まだ曲を憶えきれてません。
第1部終了。
15分間の休憩です。
ちょっと眠くなりかけていたので助かりました。
抑えた印象のある「The ConstruKction Of Light」。
あれ?またこの曲?の「Peace – An End」。
「Pictures Of A City」。
「Schizoid Man」の世界を引き継ぐ大好きな曲なんだけど、セットリストから削除されそうだなあと危惧してましたがやってくれてガッツポーズ。
「Islands」。
ピアノとフルート、サックスで厳かな雰囲気。
暗く重たい「The Court Of The Crimson King」も好きなんだよなあ。
80年代クリムゾンはあまり良い印象は無かったのですが、最近気になる感じになってきた「Indiscipline」。
フィニッシュの時に「イイネ!」と叫んだような気がしました。
思ったよりもずっと早く第2部終了。
あとは、「Starless」と「Schizoid Man」だな。
今日は第2部が短い分、アンコールを2曲にするのかな?と思い、待ちます。
アンコールは、待ってましたの「Starless」。
クリムゾンで1番好きな曲かもしれません。
ロバート・フリップのギターのフレーズに酔いしれます。
そして、ドラマチックな怒涛の展開。
そしたら、ライヴ終わっちゃいました!
まさかの「Schizoid Man」無し!
そんなあ...。
ライヴ終了は20時15分頃でした。
あとは「Schizoid Man」さえやってくれれば、完璧で大満足なライヴと思えたはずでしたが、呆然とするしかありませんでした。
どうしても「Schizoid Man」を生で聴きたい!チケット追加購入
「Schizoid Man」をやらなかったのが、とにかくショックで。
「Schizoid Man」に衝撃を受けた僕にとっては、あの曲こそが原点であり、あれこそがクリムゾンの象徴。
もう今回が最後の日本ツアーと言われているし、どうしても「Schizoid Man」を生で聴きたい!
となったら、もう1度観に行くしかありません。
帰りの電車の中で、チケットぴあを調べてみたら、先程の17列目はさすがに売り切れてましたが、21列目が空いてました。
うーん、どうしようか。
もう1回行くべきか。
でも、チケット代高いし。
どうしようか考えてもすぐには結論が出せず、段々とめんどくさくなってきてしまい、すぐにはチケット買わずに、家に帰るまでじっくり考えよう、となりました。
で、幾分冷静になって、色々考えて、自宅に着いてから、よし、買おう、と決めました。
火曜日が仕事が定休なので、もちろん火曜の渋谷公演です。
しかし、決心してからチケットぴあに繋いでみると、空いてたのは28列目でした。
どうせ買う事になるんだったら、早い時点で決心すべきでしたね。
もたもたしてる間に、最初に獲れそうだった席よりも10列以上後ろになってしまいました。
でも、まあ仕方ないです。
といった訳で、渋谷公演を1枚確保したのですが、その日に「Schizoid Man」をやるという保証はありません。
このツアーの公演日に沿って「やる」「やらない」「やる」「やらない」という順番で来るのなら、僕の行く渋谷1日目は「やる」の日なのですが、そんな単純な話なのか。
それよりも、ツアー最終日となる渋谷2日目が「やる」という可能性が高いように思うのです。
渋谷2日目に「やる」のだったら、その前日の渋谷1日目は「やらない」となる可能性が高くなるのではないか。
「Schizoid Man」聴きたさにチケット獲ったのに、結局やらない...。
そうなったら、僕にとっては恐ろしい結果です。
だったら、最初から渋谷2日目を獲ればいいじゃないかと言われるでしょうが、その日は仕事なので、今から休みにしてくれとは言い辛いのです。
しかし、まだ策はありました。
日曜日の立川公演。
実はその日、たまたま僕の仕事のシフトが休みとなっていたのです。
こうなったら、立川も行くか?
立川と渋谷1日目、さすがにどっちかでは「Schizoid Man」やるんじゃないか。
どうしても「Schizoid Man」を生で聴くためには、打てる手は打っておくべきなんじゃないか、と。
さらに高額なチケット代、交通費など、貯金をビシバシ減らす事になります。かなり痛い事です。
しかし、打てる手があるのなら、打っておかないと、一生後悔するのではないか。
手を尽くして、それでも「Schizoid Man」生で聴けなかったら、それはもう縁がなかったと諦めるしかない。
やるだけの事はやろう、と、立川公演のチケットも獲る事にしました。
こちらはチケットが少なくなっていて、注釈付きの席。
3階で、ステージも観にくいとの事ですが、まあ仕方ないです。
という訳で、クリムゾン、3回も観に行く事になってしまいました。
とても贅沢な事をしてしまいましたが、まだしばらくクリムゾンに浸っていたかったのです。
会場到着
2021年12月5日(日)@立川ステージガーデン
立川ステージガーデンは、初めて訪れる会場でしたが、立川には7月に来ていて、その時に行った映画館の少し先が会場という事で、ほぼ不安なく行く事が出来ました。
17時20分頃、会場到着。
国際フォーラムよりも小さな会場なのに、入口は意外にも長蛇の列でした。
チケットを獲るのが遅かったので、獲れたのは注釈付きS指定席。
3階R2列29番。
右斜め上からステージを見下ろす形になるので、ステージの右側が見えにくい席です。
ステージの右端にロバート・フリップがいるので、ちょっと残念な席だなと思いました(実際、ちょっと身を乗り出して、やっと前のお客さんの頭の隙間からフリップ卿が観える感じでした)。
立川ステージガーデン公演スタート
18時、開演です。
01. Hell Hounds Of Krim
02. Larks’ Tongues In Aspic, Part One
03. Peace – A Beginning
04. Pictures Of A City
05. The Court Of The Crimson King
06. Red
07. One More Red Nightmare
08. Tony’s Cadenza
09. Epitaph
10. 21st Century Schizoid Man
(Intermission)
11. Drumzilla
12. Discipline
13. Larks’ Tongues In Aspic, Part Two
14. Islands
15. Indiscipline
16. Peace – An End
17. Radical Action II
18. Level Five
(Encore)
19. Discipline
20. Starless
今日は、60~70年代の楽曲でまとめてきた第1部でした。
そんな第1部がそろそろ終わる頃。雰囲気的に、なんか来るんじゃないかなあという予感がしたら、ホントに来た、「21st Century Schizoid Man」!!
コレを生で聴きに来たんだ。
やったぞ、とうとう念願叶った。
もうね、ものすごく圧倒されたし、聴き入りました。
コレが演奏されなかった東京2日目は、少しチケット代が返金されてもいいくらいだと思っちゃった。東京2日目しか観なかった人は可哀想。
それだけ、この曲が体験出来たのと出来ないのとでは全く違う。
文句なく、この曲がライヴのハイライト。1番の出来。
それにしても、第1部を60~70年代でまとめたというのはとても良い趣向のセットリストだと思いました。
もう、ここまでで満足してしまった感がありました。
ツアーグッズの、いいなあと思う黒いTシャツがあって、でも高いのでどうしようか悩んでたのですが、やっぱり買って、それを着て渋谷公演に行こう、と決めました。
終演後に買うのは並ぶかなあ、電車間に合うかなあと考えてたのですが、ふと、そうか、この休憩時間に買えばいいんだ!と思い立ち、ダッシュでグッズ売り場へ。
案の定空いていました。
しかし、並んであと2人くらいで僕の番、という時に、グッズの表を見たら、僕の欲しいTシャツのLサイズが売り切れ!
これはもう、どうしようもありません。
即座に退散しました。
渋谷公演にクリムゾンTシャツ着ていくという夢は叶わず。
第2部、初めて聴く「Discipline」にちょっと感動。
そして、「Islands」。
ピアノとフルート、サックスで厳かな雰囲気...と思ってたら、後半でバンド・サウンドになって、一体感溢れる演奏が圧巻でした。
この日本ツアーでは、アンコールは1曲しかやってないから、最後は「Starless」で締めだね...と思ってたら、始まったのは再び「Discipline」。
えええええ、「Starless」やらないのお!?と驚愕。
「Schizoid Man」やったと思ったら、「Starless」やらずか...これは渋谷公演に期待するしかないのか...。
それにしても、ライヴの締めが「Discipline」というのは、なんとも地味な...。
と思ってたら、演奏が終わっても、客電が点灯せず。
あれ?なんだかもう1曲やりそうな雰囲気だぞ?
来ましたー、「Starless」!!
良かった良かった、やっぱりこの曲がないとね。
アンコール2曲とは、不意を突かれたよ。
後で聞いた所によると、第2部の冒頭で「Discipline」を演奏した時に、機材トラブルがあって、ロバート・フリップのギターの音が出なかった所があったため、アンコールでやり直したという事らしいです。
そういえば、たしかにトラブルでスタッフが機材を直してた場面があったね。それを気にしてわざわざ演奏し直すなんて、律儀というか、完璧主義のプロフェッショナルですね。
終了は20時25分。
なんといっても、念願の「Schizoid Man」を生で聴く事が出来たので、それだけで充分目的は果たせました。
セットリストも良かったと思います。
どうしてもあの曲を生で聴きたいけどやってくれるのだろうか?というハラハラが無くなったので、次のオーチャードホールは、余裕をもって楽しむ事が出来そうだなと思います。
会場到着
2021年12月7日(火)@オーチャードホール
僕にとってのクリムゾン最終日は、生憎の雨模様。
会場には18時頃到着しました。
僕の席は1階28列23番。
客席の左側でも右側でもなく、中央です(列としてはちょっと後方でしたが)。
中央からなので、ステージ全体が見渡せて、なかなかの席です。
遅くチケット獲ったわりには良かったんじゃないでしょうか(なにしろ、2階や3階じゃないのがいい)。
オーチャードホール公演スタート
いよいよ最後のクリムゾン。
開演の18時30分を10分ほど過ぎて、スタートです。
01. Devil Dogs Of Tessellation Row
02. Larks’ Tongues In Aspic, Part One
03. Neurotica
04. The Court Of The Crimson King
05. The ConstruKction Of Light
06. Indiscipline
07. Peace – A Beginning
08. One More Red Nightmare
09. Discipline
10. Red
11. Epitaph
12. Tony’s Cadenza
13. 21st Century Schizoid Man
(Intermission)
14. Drumzilla
15. Radical Action II
16. Level Five
17. Peace – An End
18. Larks’ Tongues In Aspic, Part Two
(Encore)
19. Starless
「Devil Dogs Of Tessellation Row」。
ライヴの冒頭は、トリプル・ドラムによる演奏。
なんか、和太鼓の音を聴いてるみたいで、西洋人が日本の祭りを表現してるような...と言ったら怒られるでしょうか。
「Larks’ Tongues In Aspic, Part One」。
ロバート・フリップのギターのカッティングが遠くから段々と近づいてくる感じの始まりがカッコいいです。
「Neurotica」。
ジャズっぽく始まって、そこにロバート・フリップのギターがジャーンジャーン!と入ってくる所に興奮します。
ヴォーカル・パートはメロウなんですよね。
「The Court Of The Crimson King」。
もう来ましたか。
重厚なサウンド。レクイエムのような感じ。
「The ConstruKction Of Light」。
立川では聴けなかったので、楽しみにしてました。
中盤のテロテロテロ...というギターのフレーズが、ライトがピカピカと光っているようなイメージを搔き立てられて好きです。
「Indiscipline」。
怪しい雰囲気のビート音から、一気にバンド・サウンドになる所が迫力あります。
ラストは、やっぱりジャッコが「イイネェ!」と叫んでました。
「Peace – A Beginning」。
美しく穏やかな。
「Peace」の後は「Pictures Of A City」が来るんでしょ、と思ったら、
「One More Red Nightmare」でした。
再び赤い悪夢というように、激しく、時に不穏に、目まぐるしく変わる展開です。
「Discipline」。
イントロから、テロリテロリと印象的なロバート・フリップのギター。
リズムはアフリカっぽいイメージです。
「Red」。
華々しい。トリプル・ドラムが映えます。
ものすごく興奮してきました。
もうこれくらいで第1部は終わりだろうな、と思ったら、まだ終わりませんでした。
「Epitaph」。
うーん、ここでコレがあったかあ。
すごい、クリムゾンを観てるんだあという実感がこみ上げてきました。
さあ、これで第1部は終わりだろ、と思ったら、まだ終わりませんでした。
「Tony’s Cadenza」。
トニー・レヴィンのベース・ソロ曲です。
そして。
「21st Century Schizoid Man」。
絶対この曲を生で聴きたいという願いは、立川で果たしているので、今回は幾分冷静に聴けました。
それでも圧倒されるしかないサウンド。歪んだヴォーカル。
中盤の間奏で、サックス、ドラム、ベースの3人でフリー・ジャズのように一心不乱にリズムを刻んでいる所に、ロバート・フリップのギターがジャーン!と入る所がカッコいい。
決めの所で、ドラマーたちがスティックを放り投げる所に痺れました。
いやあ、やっぱりこの曲は凄い。
何度観ても良いし、飽きない。
この曲は毎回演奏すべし!です。
この曲をやらなかった東京2日目はなんだったんだ、って感じです。
まあ、そのお蔭で、クリムゾンを3回体験する事になった訳で、結果的には良い体験をさせてもらったと言えるのですが。
今までと比べて、第1部長かったんじゃないの?
1時間25分たってます。
第2部の始まりも、トリプル・ドラムによる演奏の「Drumzilla」。
第1部の最初にやったやつよりも、和太鼓感は薄めでした。
メドレー形式の「Radical Action II」からの「Level Five」。
これ、聴き始めた時、「Larks’ Tongues In Aspic, Part Two」だと思い違いしてて。
途中のフレーズを聴いて、あ、これ、「Level Five」だ、と気付きました。
立川の公演でも観て気付いたんですが、ドラマー3人が同時に右手のスティックを天高く何度か掲げるパフォーマンスがカッコ良かったです。
再び、平和な気分になる「Peace – An End」。
「Peace」の後は、今度こそ「Pictures Of A City」だろ、と思ったのですが、またもや違いました。
「Larks’ Tongues In Aspic, Part Two」。
この「LTIA」、最近ようやく少しずつですが、1と2の違いがわかるようになってきました。
僕なりの解釈の仕方というか、憶え方なんですが、この2の方は、ラストがラジオ体操のイメージなんです。
いや、曲調がラジオ体操と似てるとかじゃないですよ。それは全然違います。
でもなんだか、ラジオ体操を連想するんです。何故か。
最後に深呼吸して、息を整える的な。
あと、やってないのは「Pictures Of A City」と「Islands」だな、どっちが来るかな?とワクワクしてたら、ここで第2部終わっちゃった!
第2部めっちゃ短い!
第1部が長かったから、こうなったんだな。さすがにレパートリー全曲演奏はなかったか。
...仕方ない。
こうきたら、アンコール、最後の曲はアレしかないでしょ。
そうです、もちろん「Starless」!
ロバート・フリップの震えるギター・フレーズに心から酔いしれました。
メロウなヴォーカル・メロディ、感情を高ぶらせるサックスにもうっとり。
そこから一転して激しいパートに興奮する怒涛の展開。
ホント名曲です。
クリムゾンのライヴは、セットも簡素なものだし、照明も凝った所はないのだけれど、この曲は、中盤から、照明が赤くなっていくのがとても良いんです。『Red』収録曲だからですよね?
ライヴ終了は、21時ジャストでした。
メンバー紹介しないどころか、MC一切無し!「Hello」も「Thank You」も何も言わない!
ただ、淡々と演奏だけして去っていく!
もちろん、最後は観客の拍手に笑顔で応えて手を振ったりお辞儀をしたりはしたけれど。
トニー・レヴィンがカメラを手にするのを合図に、観客みんなが一斉にスマホで写真を撮りだします。
もちろん僕も撮ったけれど、これがなかなかうまくいかないんだよね。
このご時世なので、規制退場なんですが、そのアナウンスは日本語のため、それがわからない外国人の多くがズカズカ帰っていくのには苦笑いでした。
クリムゾンの世界に浸った、贅沢で幸せな10日間
怒涛のクリムゾン3日間が終わりました。
満足できて、なんとはなしに観終えてしまいましたが、これが最後のクリムゾンになるのだろうから、最終曲の「Starless」を聴いてる時に、「これが最後なんだ、最後なんだ」と、もっと噛み締めれば良かったなと、後になって思いましたが。
もともと大好きだった、60~70年代の楽曲は、どれもホント良かったです。
せめてこれは生で聴きたいよなあというのは最低限聴けたので、満足のいくセットリストでした。
終わってみれば、東京で「Moonchild」が聴けたのはレアだったかな。
アルバム『Discipline』には悪い印象しかなかったのですが、収録曲2曲を今回の来日公演で聴いて、随分と印象が変わりました。
全然悪くない。
むしろ、どんどん好きになってる。
あとでアルバムを聴き直すのが楽しみになりました。
今まで軽視していた90年代以降の曲も良くて。
アルバムはまだまともに聴いてないので、聴きこむ必要があるなと思いました。
ライヴを観に行く前には、演奏されそうな曲をそれなりに予習していったのですが、何分まだ初心者なもので、曲聴いてもタイトルがわからないものがあって。
それでもいいやと1回目は観たのですが、2回、3回と観る事になって、やっぱり曲聴いたらタイトルわかるようになりたい!と思い、可能な限り予習・復習して。
3回目を観た時は、ほぼ全てのタイトルがわかるようになりました。
これからもまだまだクリムゾンに浸っていたいし、まだまだ聴きこめてないアルバムも多いので、もっと聴きこんで、もっと好きになっていきたいです。
会場には、一人で来ている若いプログレ女子が結構いたのは驚きましたね。
思えば、メンバーは75歳くらいのお爺ちゃん(ライヴを観てると、とてもそう思えないけど)。
世界がコロナで大変な中、よく日本に来る事にしたなと思います。
来日しても隔離生活があったりとか、制限があるツアーを、よく企画・実行してくれたものだと思います。
みんなお爺ちゃんなんだから、リスクが高い事が多いのに、よく日本くんだりまで...ただただ感謝です。
しかも、今、コロナのオミクロン型にビビッて、日本は鎖国を始めたので、来日公演の日程があと2週間くらい遅かったら、メンバーは来日できず、ライヴは中止になっていた事でしょう。
そう考えると、ますます奇跡のような出来事だったんだな、と。
最近クリムゾンが好きになって、ライヴが観たいと思っていた矢先に、来てくれた。
聞けば、このツアーをもって、クリムゾンの活動は終了する、とも言われています。
最後の最後、ギリギリで間に合って良かったと、心から思います。
3回も観て、ホントに満足しました。
クリムゾンに没頭した、濃密な、幸せな10日間でした。
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