KAN Live@Zepp DiverCity TOKYO 2023.1.10 感想

BAND LIVE TOUR 2022 【25歳】

2023年1月10日(火)@Zepp DiverCity TOKYO

KANのファンになる

シングルがとても良かったので、NEWアルバム『23歳』を買ってみたら、とんでもなく素晴らしくて、一気にKANのファンになってしまって、全アルバム集めてしまいました。
NEWアルバムのお披露目ライヴには絶対行こうと思うも、その時はコロナ禍の2020年。いつになるやら不透明。
その後に行われたツアーは、バンド・ライヴではなくて弾き語りライヴ。
それでも、KANのライヴを早く観たかったものですから、弾き語りライヴにも行ったのだけれど、やっぱり観たいのはバンド・ライヴで。

バンド・ライヴ・ツアー開催決定

そして、2年近く経ち、お待ちかねのバンド・ライヴ・ツアーが、2022年10月から行われる事が発表されました。
東京公演は12月2日・3日の2DAYS。
どちらの日でも良かったのですが、仕事の休みが取りやすい金曜日(2日)の方にしました。
結果的には、これが功を奏するのですが、この時は知る由もなく。
一番早く先行抽選を行ったローチケに申し込んで、無事当選。
6月末の事でした。
ライヴまでまだ5ヶ月もある。随分先の話だなあと思ったものです。

そしてツアーが始まり、セットリストを確認すると。
大好きな曲が少ない...。
NEWアルバムお披露目ライヴという事で期待してた「ポップミュージック」や「る~る~る~」が無い。前回のツアーでやったからか。
他、曲名を見ても、どんな曲だったっけと思うものが多く、ノリのいい曲は少なくて、地味というか、穏やかな曲調のものが多い。そんな印象。
それでも、大きな救いだったのは、絶対に生で聴きたいと思っていた「まゆみ」がしっかり入ってた事。この曲を聴きたいがためにKANのライヴに行き続けようと思ってたくらいだから、これがあると無しでは大違い。
全体的には今一つ気持ちが盛り上がらないセットリストですが、「まゆみ」と「エキストラ」が堪能出来ればそれでいいかな、と考える事にしました。

今回のバンド・ライヴ・ツアー、メンバーはいつものKANのライヴ・メンバーと同じだなと思いきや、キーボードが矢代恒彦さんじゃない。
矢代さんはパール兄弟のメンバーでもあるので、僕には馴染みがあり、好きだったので残念でした。
なんで矢代さんじゃないんだよーと思ってたら、数ヶ月後、訃報が届きました。
ずっと具合が悪かったのですね。知らなかった。
ご冥福をお祈りいたします。

もうすぐライヴ!...と思ったら

そしてライヴが近づいてきて。
今回は紙チケットで、1週間前にならないと発券可能にならなかったのですが、ライヴ4日前になって、そろそろ発券しないと...と、仕事帰りにローソンで発券をしてきました。
そしたら次の日の朝。
KANが、Twitterで、「申し訳ないお知らせをしなければなりません」と書いていて、うん?何事かと思ったら、なんとKAN自身がコロナに感染したため、東京公演は延期、との事で。
ライヴ直前のこの知らせはショックでした。
でも、その時点で、KANは既に症状は治まっていて、元気になってしまっているとの事。
ライヴ3日前に既に元気なんだったら、普通はライヴ出来るよね。今までだったら確実にやってるよね。
でも、コロナ陽性になった人は1週間の自宅療養という、悪しきルールが未だ存在するため、ライヴは延期せざるを得ないのでした。
もうやめようよ、このルール。元気になったのならもういいじゃん。

めんどくさいのは、延期になって、振替公演の日程がどうなるかという事。
また何ヶ月も待つのかと思うとうんざりするし、また仕事の休みの申請をしなければならないし、今後、他に行きたいライヴの日程と重なってきたらと思うと不安で仕方ない。
セットリストの事もあるし、払い戻ししちゃおうか、なんて気持ちもちょっぴり芽生えました。
でも、今回は席も良いし、やっぱり行きたいなと。
なんとか都合の良い日程になりますようにと願いました。

そしたら、何日か経って、振替公演の日程が出ました。
12月2日の公演は1月10日になるとの事。
待つのは1ヶ月でいい!
しかも、その日は仕事が休みの火曜日!
これはラッキーでした。わざわざ仕事の休みの申請をしなくて済む。
それに、12月3日の方の振り替え公演は3月になってしまうとの事。3ヶ月も待つのはキツイ。
12月2日のチケットを獲ってたのは運が良かったなあと思いましたね。
調べてみると、1月10日は、ちょうど1年前にKANの弾き語りライヴを観た日。
なんという偶然。
この年もKANでライヴ初めです。

仕切り直しのライヴ当日

で、1ヶ月くらいなら、あっという間にライヴ当日。
お台場も、以前は遠いと思ってましたが、横浜にも行き慣れた今は近く感じます。
お台場には17時過ぎには到着してたのですが、17時30分の開場を待って、17時45分頃会場入りしました。

僕の席は1階L列27番。
前から12列目なので、ステージのKANの表情が観える距離です。
しかも、嬉しい事に通路側の席なのでした。
僕にとっては、なんら文句をつける所のない、良い席でした。

ライヴ始まる!

開演時間の18時30分。
なんかちょっと今日は眠いかも、と感じました。この時はあまり危機感はなかったのですが...。
18時40分、ライヴが始まりました。

01. Sunshine of my heart
02. 胸の谷間
03. まゆみ
04. ときどき雲と話をしよう
05. 遥かなるまわり道の向こうで
06. 東京ライフ
07. 星空がcrying
08. 青春の風
09. 愛は勝つ
10. MAN
11. もしもし木村です
12. カラス
13. ふたり
14. ほっぺたにオリオン(アカペラ)
15. ほっぺたにオリオン
16. 23歳
17. テレビの中に
18. WHITE LINE ~指定場所一時不停止
19. 君のマスクをはずしたい
20. Oxanne -愛しのオクサーヌ-
21. キセキ
(Encore)
22. 適齢期LOVE STORY
23. 全曲つなげ
24. エキストラ

ダンサブルな「Sunshine of my heart」でスタートです。
穏やかな曲が多い今回のセットリストの中では派手な感じがする曲です。
KAN、踊りながら良く声が出ています。

「胸の谷間」
ハード・ロック調で、ゴージャスなサウンドですね。
これは歌詞が面白い。悲しい男の性。わかるわかると思いながら。
こういう楽しい曲が書けるのもKANの魅力です。

「まゆみ」
出ました、KANの中で1番大好きな曲。
僕が人生で関わった中で1番大切な存在の女性が、まゆみっていうんです。
だから、「♪ まゆみ 最近の君はどう?」と語りかける歌詞が、もう会う事はないだろう彼女に僕自身が語りかけてるみたいだし、メロディも極上で切なく、大好きな曲なんです。
彼女には、幸せに暮らしていてほしい。そう思わずにいられません。
そんな、僕にとって特別な曲を生で聴く事が出来ました。夢見心地でした。

「まゆみ」を生で聴くというミッションをクリアして安心したか、途端に夢見心地どころか、夢の世界へ誘われる事に。
猛烈な眠気が襲ってきたのです。

ほのぼのとした「ときどき雲と話をしよう」、なんとなく憶えてます。

壮大なバラードの「遥かなるまわり道の向こうで」、KANが歌い上げてたの、なんとなく憶えてます。

「東京ライフ」「星空がcrying」
まったく憶えてません。

座りながら観ていて、穏やかな曲の連発では、一向に眠気は覚めません。

次、大好きな「青春の風」
これは心して聴かないと、と思ったのですが、やはりダメ。
「♪ WINGSのBand on the Run」というフレーズが出てくる所が、ビートルズ・ファンの僕にとっては嬉しい曲なのですが、肝心のそのフレーズの所は意識が飛んじゃってて聴き逃しました。
もう、なにやってんだ、自分。

「愛は勝つ」
この代表曲は、やはりパワーがありますね。
ここは少し目が覚めました。
当時からとりたてて好きな曲ではないのですが、こうして生で聴くと、曲の持つパワーに圧倒されます。
やはりすごい名曲なんだな、と。
で、この代表曲をライヴでは必ずやるKANはエライです。KANと言えばこの曲なんだから、ライヴを観る機会が一度しかないかもしれないお客さんをガッカリさせません。
僕も生で聴いて、この曲の良さがどんどんわかってきた感じです。

「MAN」
これも壮大なバラードですが、冒頭の「男とは?」みたいな歌詞が好きです。

ここまでMC無し、10曲連続演奏。
KANのライヴはMCも面白いですから、ここまでMC無しで演奏し続けたのは意外でした。
このままMCが無かったら、ライヴの魅力が半減しちゃうよ、と思ったほどです。
でも、ここでようやくMC。
今回のライヴは、今までに出したオリジナル・アルバムから、それぞれ1曲ずつ選んでるそうです。
様々な年代から選ばれたセットリストだとは思ってましたが、全アルバムから選んでるとは気付きませんでした。
そういう過去の曲に加えて、NEWアルバムの曲を数曲。
そんなセットリストだそうです。

「もしもし木村です」
この聞き慣れないタイトルの曲の元は「今夜はかえさないよ」
というか、元々は、KANが昔、遊び心で自宅の留守番電話のメッセージ用に作ったのが「もしもし木村です」という曲で、それをアルバム用に作り替えたのが「今夜はかえさないよ」だそうで。
今回は、元々の「もしもし木村です」を披露します、との事でした。

しかーし!
この辺りから、また強烈な眠気がぶり返してきたのです。
「もしもし木村です」「今夜はかえさないよ」と、どんな風に違ったのか、ほとんど憶えてません。
曲名が歌詞になってるサビがそっくり入れ替わってる事くらいは憶えてますが、曲調自体はあまり違いはなかったと思うんだけど...。
サビ以外の歌詞も結構違ったのかな。

ここから、アコースティック・コーナー。
バンド・メンバーがステージ前方に集まり、アコースティック編成での演奏。
それが「カラス」であり「ふたり」だったのですが。
ほぼ寝ていたらしく、憶えていません。

ジャジーな「ほっぺたにオリオン」
菅原龍平さんと磯貝サイモンさんとKANの3人で、アカペラで披露。
意外な展開でした。
と言っても、僕は眠くて眠くて、3人のハーモニーを堪能する事は出来ず、すっかり子守唄で。
で、気付いたらその「ほっぺたにオリオン」、バンド演奏になってました。

NEWアルバムのタイトル曲「23歳」
KANの自伝的内容で、そして今の気持ちを込めた、ちょっぴり切ない大好きな曲。
ドリーミーなサウンドとメロディが眠気に拍車をかけるので、今の僕には逆効果。

で、前曲を受けて、今度は23歳の時に作った曲ですと言って「テレビの中に」
サビの「♪ 人生ってきっときびしい」というフレーズが印象に残りました。

「WHITE LINE ~指定場所一時不停止」
ハード・ロックで重たく力強いサウンドです。
ラストの「♪ かなりボクつらい」の叫びが身に沁みました。
僕も眠くて辛かったんです。

「君のマスクをはずしたい」
このコロナ禍で作られた曲の中で、もっと世間に知らしめたい名曲。
ホント、マスクなんてみんなはずしてほしい。
クラスメートの素顔を知らない学生が不憫。
13歳は男だぜ。女の子の顔観たいだろうに。
僕だって、女性の素顔が観れない世界はつまらない。
しかしそれよりも今は眠い。

「Oxanne -愛しのオクサーヌ-」
ライヴ終盤の定番曲。
KANらしい歌詞に爆笑。オッパイパイが耳から離れない。
もちろん、The Policeの名曲のパロディで、終盤に見事にオマージュしたリズムとフレーズが出てくるところが大好き。
そこは辛うじて聴き逃しませんでした。

「キセキ」
NEWアルバムに入ってるバラードですが、途中から、菅原龍平さんがKANとは違うメロディを歌い出し...。
これは、KANと秦基博さんの合作「カサナルキセキ」ですね。
ちゃんと聴いたのは初めてでしたが、KANと菅原さんのメロディは思ってたよりもぶつかっていて、正直、聴きにくいなあと思ってしまいました。

ここで本編終了。
メンバーがステージから下手へ去っていったと思いきや、すぐさま上手からステージに戻ってきました。ステージ裏を一周しただけ。
というわけで、インターバル無しでアンコールです。

「適齢期LOVE STORY」
これも定番曲ですね。
途中、歌い方が吉川晃司になるのがたまらなく好きです。
お馴染み、カツラのキャッチは3人とも失敗でした。

そして、KANのライヴでは恒例、その日に演奏した曲の1部をメドレー形式で繋げて振り返るという「全曲つなげ」
全曲と言っても、1部分ずつなので、あっという間なんですよね。
今回のスパイスはAdoの「うっせぇわ」でした。

バンド・メンバーがステージから去り、最後の曲はKANの弾き語りなのが恒例です。
今回の締めくくりは「エキストラ」
もうね、これも大好きな、大好きな曲です。
NEWアルバムでもラストを飾る曲で、あの歳になって、最高傑作とも言えるような名曲を作ってしまうKANは凄い。
歌詞がめちゃくちゃ好きで。
片想いの相手はドラマの主役。かたや自分はエキストラ。それでもいい。大好きなんです、という歌詞がものすごくリアルで秀逸で。
こんな切なくて思いのこもった歌詞、他に類を見ない。
そして、その歌詞を最大限に活かす、素晴らしいメロディ。
「♪ 大好きです 好きです」「♪ 大好きです それだけ」
もう、泣けてきます。
この曲、もっと多くの人に知ってほしいなあ。
僕はこの曲は、1年前の弾き語りライヴでも聴いて感動しましたが、今回はそれよりも素晴らしかった。
バンド演奏が続いた後の締めくくりでの弾き語りが胸に響いたんだと思います。
ピアノ演奏も上手いと思いましたね。印象的なフレーズが耳に残りました。
この曲の時には眠気から解放されていて、なんとかちゃんと聴く事が出来たのは良かったです。

ライヴを堪能できず...悔しくて辛い

ライヴ終了は21時18分。
2時間40分のボリュームでしたが、僕にとっては辛かった。
だって、ほとんど睡魔との戦いでしたから。
完全に寝てたんだったら、あっという間でしたでしょうが、僕は睡魔と戦ってたので、それなりに時間感覚はあり、辛かった。
憶えてる所はあるけれど、眠くて眠くて、とてもライヴを堪能なんて出来なかった。
素晴らしい曲も、面白いMCも、僅かしか記憶にない。

後でTwitterの書き込みを見ると、「コントが面白かった」とか書いてありました。
コントなんかやってたの??
まったく憶えてない。
いかに僕の意識がなかったか。

KANはMCが面白いのに、今回はどんな事を話してたのか、ほとんど憶えてません。
眠気が憎い。
あ、でも、ちゃんと憶えてるのは、KANは60歳になったそうで。
還暦の記念にちゃんちゃんこを着るのは「負け」だそうで。
でも、何か記念に残そうという事で、「振袖」を着て記念写真を撮ったとの事。
ネットにはアップしないで、ライヴに来てくれたお客さんだけに見せるという事で、その晴れ着写真を見せてもらいました。
赤い振袖を着て微笑むKAN。
そしてそれを見て「可愛い」と自画自賛するKAN。
大爆笑でした。

そしてこの眠気との戦いは、ステージから近い席というのもマイナスに作用。
目を開けると、KANがこちらを見てるようで。
KANの表情がわかる程の近い距離ですから、KANの方からも僕を見れば表情がわかるでしょう。
という事は、睡魔と戦ってる事もバレていて、あいつ眠ってるな、なんて思われてたらどうしよう、と焦りました。
焦りましたが、それでも眠気はおさまらなかったんだよなあ。

とにかく、今回のライヴは、眠くなってしまったのがすべて。
「まゆみ」「エキストラ」を味わうという最低限の事はクリアできましたが、全体的には辛く、悔しい思い出になってしまいました。
この日は撮影が入ってると言ってたらしいのだけど、それも知らなかった。
後日DVDになったらどうしよう。それ観たら、悔しい気持ちが再燃してしまうのかな。
ああ、KANの良い曲、しっかり堪能したかった。面白いMCに大爆笑したかった。
せっかく楽しみにしてたのに。もう1回この日をやり直したいです。

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