サザンオールスターズ おすすめアルバム・レビュー集 (70~80年代) Vol.1

ジャケット写真が TOWER RECORDS の商品にリンクしています。

僕がサザンオールスターズにハマるまで

すべてはサザンとの出会いから始まったと言ってもいい。
僕が音楽を趣味とするようになったのは、音楽というものにここまでのめりこむ事になったのは、すべて桑田佳祐のせいだと。

それまでは、音楽は積極的に聴くというわけではなかった。TVでやってたベストテン番組をなんとなく観て、流行の歌くらいは知ってる、という程度で。
だったらマンガを読んでる方が楽しいな、ってな小学生で。
それが、中学生になってから、「中学生ともなれば、芸能界に興味を持つもんかな」と思うようになり、多少は積極的に情報収集。
と言っても、興味があったのは「音楽」と言うよりも、「芸能界」「アイドル」って感じだったかな。中では中森明菜の歌がいいかなぁ、なんていう程度で。

それが、忘れもしない、中2の1学期。
なんとはなしに観てた『ザ・ベストテン』にサザンが登場、新曲の「Bye Bye My Love」を歌ったんだよね。
イントロが流れた瞬間、「な、なんだこの感じはっ!?」って。
今まで感じた事のない気持ち良さ。胸にギュンギュン来た。
せつなく始まるAメロ、段々盛り上がるBメロ、爆発するサビ。どれをとっても完璧。
感動ってこういう事を言うのか、歌ってすげーっ。て思ったね。
初めて音楽の良さを知った瞬間だった。

それから、すぐに貸しレコード屋に走って「Bye Bye My Love」のシングル盤を借りた。
今でこそCDやレコードを買わなきゃ気がすまない性質だけど、当時は中学生だったから、借りるだけで精一杯、それでもすんごい嬉しかったな。

で、そのサザンが秋にアルバムを出すという。
これはチェックしなきゃ、って楽しみにしてたんだけど、当時は新作アルバムってのはどういうものかよくわからなかったので、それまでのヒット曲がすべて入ってるもんだと思ってた。
だから、なんとなく知ってた「勝手にシンドバッド」とか「いとしのエリー」とかも、今度出るアルバムには入ってるもんだと思ってたのね。
だから余計に楽しみだったのもあるんだけど、当然新作アルバムに数年前のヒット曲なんて入ってるはずもなく(笑)。
収録曲リストを見て多少ガッカリしながらも、発売日に貸しレコード屋に行ったんだが、もうすでに全て貸し出し中だったんだよね。
何枚も入荷したらしいんだけど、全て貸し出し中。
お店の人も「サザンすげえなぁ」って言ってて、僕も初めてそこで、サザンってそんなすごいアーティストなの?って実感するようになったのだ。

で、数日後に耳にする事ができた新作アルバムってのが、当時からモンスターアルバムとも呼ばれた2枚組の傑作『kamakura』だった。
「Bye Bye My Love」だけに限らず、どの曲を聴いても良い。
桑田佳祐の作り出すメロディは、僕のツボを押しまくった。
すごい、すごい。
見事にハマった。
それから完全にサザンの世界に酔いしれる事になる。
それまでに出ていたアルバムはもちろん、シングルB面曲なども含めて、すべて借りまくり、ダビングしまくり。
何度も何度も聴いたなぁ。中2の夏から中学卒業まで、毎日サザンを聴いてたと思う。他の曲も聴いたけどさ、サザンは別格だったなぁ。
とにかく、サザンによって音楽の良さがわかり、他にも感動できる音楽はないか、って、積極的に探す姿勢ができてきたのだった。

ところが、当のサザンは、『kamakura』発表後に活動休止状態に入ってしまう。
原由子の産休がきっかけだったけれど、実は解散の危機にあったという。
サザンオールスターズとしての復活はしばらく後になる訳だけれど、すぐにKUWATA BANDの活動があったから、僕にしてみればそれで満足だった。
ただ、サザンとして毎年アルバムを出してきた活動も一区切り。
僕がサザンをかなり聴きこんだのはそこまでの8年間の楽曲なので、復活後のサザンとはやっぱり少し思い入れも違うのだ。

もちろん今でもずっと好きだから、ちゃんとチェックはしてるけれど、『kamakura』以前の楽曲に対するほどの思い入れはなかなか持てないなぁ。
まぁそれは、サザンの変化もあるけれど、聴き手である僕がいろんな意味で変化したからだろうな。ま、それはそれで仕方ないからいいのだけれど。
ただ、僕がサザンと出会った事の重大さは変わる事はないし、音楽の素晴らしさを教えてくれたことに対する感謝の気持ちで一杯なのだ。

『熱い胸さわぎ』

「勝手にシンドバッド」の「♪ 胸さわぎの腰つき」というフレーズは、中学生の僕でも映像が目に浮かんだけど、制作時にスタッフから、そんな言い回しは無いとして、ムラサキとかアカツキに変更されそうになったという。
桑田さんの才能がまだ信用されてなかった。

(2024.3.10)

ここ10年くらいの間、桑田さんの「女呼んでブギ」のプッシュぶりが激しかった。
18年の40周年記念ライヴ、23年の茅ヶ崎ライヴ、そして24年のROCK IN JAPANフェスではオープニング・ナンバーにと、披露する機会が多かった。
近年、急激にコンプライアンスが厳しくなった世の中においては、テレビでは絶対に披露できない曲だ。
しかし、一般人向けのニュースにもなるであろうライヴの時に、ここぞとばかりに採り上げた桑田さんの、反骨精神というか、表現者として、窮屈な世の中へのささやかな抵抗みたいなものを感じる。

このノリの良さ。一度聴いたら忘れられず、つい口ずさみたくなるメロディ。
しかし、親密な仲間内のカラオケならともかく、鼻歌さえもおいそれとはできない曲。
僕も、高校受験の時にはサザンばっかり流しながら勉強をしてたけど、付き合って起きてくれてる親の前でこの曲が流れると、非常に気まずい思いをしたものだ。
今も昔も、微妙な居心地の悪さを感じさせてくれる迷曲だ。

(2025.2.7)

『10ナンバーズ・からっと』

推しは「思い過ごしも恋のうち」
「シンドバッド」のノリと「エリー」の切実さがMix。
1番で「♪ 夜も昼も~」とゆったり歌ってたのが2番では「♪ どいつもこいつも~」と速射砲なのが最高。

(2024.3.13)

デビュー曲「勝手にシンドバッド」の大ヒットを受け、二匹目のドジョウを望まれて「気分しだいで責めないで」を制作。
その後もまだ同路線を求める運営側やファンもいたが、サザンはこのような曲ばかりではないと奮起した桑田さんは、「いとしのエリー」を投下。
まるで雰囲気の違うバラードに困惑したファンも多かったと聞くが、徐々に認められヒットに至り、サザンの懐の深さを見せつけることに成功した。
さて、次は。

派手な「シンドバッド」路線か、しっとり「エリー」路線か。
そこで桑田さんは、どちらかに偏るのではなく、それぞれの良さを融合させた曲を作る。
「エリー」のような爽やかで味わい深い美メロに、「シンドバッド」のような勢いのあるノリの良さ。
そんな魅力を併せ持ったのが「思い過ごしも恋のうち」だ。

しかし、この曲、実はシングル向けに作った曲ではなかった。
普通にアルバム曲として『10ナンバーズ・からっと』に収録されたものだ。
その名曲度合いに気付き、アルバム・リリースから3ヶ月後にシングル・カットされている。

僕はこの辺りのリリース、戦略的にちょっと失敗したのでは?とも思っている。
「エリー」がリリースされたのが79年3月25日。
そして『10ナンバーズ』が4月5日にもう出ている。
シングルとアルバムの相乗効果を狙ったのかもしれないが、『10ナンバーズ』のリリースが早すぎたのではないか?ということだ。

そもそも前作『熱い胸さわぎ』から7ヶ月ほどしか経ってない。
そして「エリー」がヒットするかもわからないうちのアルバム・リリースなんて。

「エリー」が大ヒットするまで待ち、次のシングルとして「思い過ごし」をリリースし、
そして満を持して7月か8月に『10ナンバーズ』をリリースする。
このようなプランの方が、話題性も含めて、アルバムの大ヒットに繋がったのではないだろうかと思うのだ。

でも、まあ、このようなことは後だから言えることなのかもしれないし、そんなことをしなくても『10ナンバーズ』は68万枚も売れた大ヒット作ではないか、と言われるかもしれないけれど。
しかし、やっぱり『10ナンバーズ』のリリースはちょっと早すぎたのではないか、何か急ぐ理由でもあったのか?と勘繰ってしまうところなのである。

(2024.11.27)

『タイニイ・バブルス』

衝撃を受けたのは「タバコ・ロードにセクシーばあちゃん」
カッコいいんだかウケ狙いだかわからないタイトル。
聴いてみれば、独り身の寂しい老婆がじいちゃんを想う切なさよ。
でもセクシーなんだってさ。
桑田さんならではの裏歌謡な世界。

(2024.3.16)

NEWアルバム『THANK YOU SO MUCH』は3月発売ということで、先行曲が「桜、ひらり」だったりもして、春を感じるアルバムになるのかなあ、と。
サザンの過去のアルバムで、春を感じるアルバムといったら『タイニイ・バブルス』だ。
これも3月発売だったから、そうなのかもしれないけど、僕は後追いで聴いたので、発売日は関係ない。
でも、それでも春を感じるんだよなあ。

ギラギラとした、燃えたぎるようなロック曲がないからかなあ。
全体的に穏やかで柔らかい印象がある。
暖かくなった陽だまりの中で、これからの出逢い、何かが始まる予感に満ちた、春をイメージさせる。

このアルバムを代表するシングルが「C調言葉に御用心」なのが一番のポイントなのかな。
「勝手にシンドバッド」のようにギラギラしてないし、「いとしのエリー」のようにド直球のバラードでもないし、それまでになかったサザンで、穏やかな中に、切なさと爽やかさが同居していて、胸がキュンとなる名曲。
この感覚は春の息吹だ。
この曲が軸となっているから、アルバム全体が春のイメージを植え付ける。

「ふたりだけのパーティー」は、イントロこそロックな感じだけど、メロディは優しいんだよね。

「タバコ・ロードにセクシーばあちゃん」は、爺ちゃんもいない、って歌ってるから、亡き人を想うお彼岸の季節の香りがする。

「Hey! Ryudo!」も、ゴージャスながらも流麗なアレンジが春っぽい。
すべてが流れるように視界が開かれていく感じ。

「涙のアベニュー」は、渋いバラードだけど、春眠暁を覚えず的なまどろみの中にいるような気がする。

「TO YOU」は、いちばんポップで気分が跳ねる。
陽気もいいし、ステップしながら外出したくなる春だ。

「恋するマンスリー・デイ」は、気圧の関係、不安定な天気、そんな時にと体調が思わしくない虚ろな女性が多いのも春のような気がする。

桑田さんが春のイメージのアルバムを想定して作ったとは思わないけど、結果的にはそうなった。
この頃はまだ、サザンは夏、というイメージも浸透してなかっただろうし。
この後のアルバムがどんどん夏っぽくなっていくことを考えると、より貴重な気がする春のアルバムだ。

(2025.1.25)

『ステレオ太陽族』

サザンの中で1番を争うほど好きなアルバム。
「Hello My Love」に始まり「素顔で踊らせて」「朝方ムーンライト」に、極めつけの締めは「栞のテーマ」
奇抜なキャラのジャケットに反し、とにかくメロウでうっとりするアルバムですね。
バラードの魅力が存分に。

(2024.3.19)

サザンの中で1・2位を争うくらい大好きなアルバム。
全曲好きと言ってもいいんだけど。
たとえば「Let’s Take a Chance」
デビュー以来、日本語を英語のように歌うのは桑田さんの発明だけど。
ここでは、英語を歌ってると見せかけて実は日本語という新たな発明。
「sorrow」
「turn to show」
「O,K,」
これらの本当の意味を知った時は感動した。
歌詞だけじゃない。
なんといってもサビ。
身も心も溶けるようなメロディに、身体がカアーッと熱くなる。
狂おしいほど切ない。
この感情は説明できない。

(2024.12.18)

『Nude Man』

僕はリアルタイムを知らないので、いつ頃からサザン=夏、というイメージが付いたのか体感してません。
半年前のシングル「チャコの海岸物語」と、「夏をあきらめて」を擁したこのジャケットのこのアルバムが、サザンに夏の印象を付けたのではと想像しております。

(2024.3.22)

『綺麗』

前作で一般層にまで強烈に夏のイメージを印象付けたサザンでしたが、このアルバムは秋のイメージなんですよね。
「EMANON」「NEVER FALL IN LOVE AGAIN」「星降る夜のHARLOT」、ちょっと冷たい空気を感じる曲が多いんだよね。ロック曲も然り。
僕だけの感覚でしょうか?

(2024.3.26)

7月リリースだけど、熱く燃えたぎるような曲はあまり入ってなくて。
唯一シングルとなった「EMANON」がしっとりと滋味深いAORなのを筆頭に、落ち着いた味わいのアルバムは、秋から冬にこそ映えるイメージだ。

「星降る夜のHARLOT」は、ザ・ポリスのクールなレゲエ・サウンドを感じさせる。
愛しい人の亡骸に冷たいキスをした日に、身体を売る境遇の女性。
そうやって生きていくしかないのか。
寂しいながらもプライドは持ち続ける矜持。
負けてたまるか。
吐く息は白く、頬がひんやりと固まる中、街角に出る。
見上げた夜空には星が一杯。

(2024.12.4)

『人気者で行こう』

シンセ、デジタル、コンピューター。
進化するテクノロジーと生楽器との融合の試行錯誤は前作あたりから顕著でしたが、「ミス・ブランニュー・デイ」のヒットという形で結実したのは大きかった。
アルバム全体のパワーを感じます。
これで人気者で行けるねと。

(2024.3.29)

『kamakura』

当時からモンスター・アルバムと呼ばれてて、濃厚な2枚組。
実験・挑戦することとヒットさせることを両立させた初期サザンの到達点。
シングルの「Bye Bye My Love」「Melody」が変に突出することなく、他のアルバム曲と見事に調和してる。
満腹・満足感で一杯。

(2024.4.1)

『バラッド ’77~’82』

昔は、ベスト盤的な企画盤のカセットテープが売られていて、コレもホームセンターで見つけ、手抜き感満載のジャケットも合わせてパチモン感が強かった。
それがこんな人気企画盤になってシリーズ化するとはね。
サザンのバラードはこんなにいいんだぞと。

(2024.4.25)

僕は「いとしのエリー」よりも「勝手にシンドバッド」の方が好きで、
「TSUNAMI」よりも「HOTEL PACIFIC」の方が好きで。
つまり、バラードよりもアッパーな曲の方が好きで、なんなら、バラードは苦手くらいに思ってた。
アルバムは、バラードとアッパーの両軸が緩急で攻めてくるから楽しいんであって、こういうバラードばかりを集めたアルバムって、退屈しないのかなあ、と。

だけど、最近は、バラードが沁みるようになってきた。
テンションを上げることを好まず、落ち着いた気分に浸りたい時もあるんだ、と。
歳を取ったのかな(笑)。

そんな時は『バラッド』シリーズは最適。
今年の夏は、ずいぶん聴いた。
サザンのバラードなら、退屈することなくずっと聴いていられる。
特に80年代は思い入れも深いので、沁み入り具合もハンパない。

誰がこの『バラッド』企画を考えたんだろうか。
素晴らしすぎる。
今ではホントにそう思う。

「朝方ムーンライト」
「ラチエン通りのシスター」
「Just A Little Bit」
「シャ・ラ・ラ」
「夏をあきらめて」
「わすれじのレイド・バック」
「Oh! クラウディア」
「働けロック・バンド」
「Ya Ya (あの時代を忘れない)」
「素顔で踊らせて」

うーん、とろける。

「愛する女性とのすれ違い」
「Bye Bye My Love」
「NEVER FALL IN LOVE AGAIN」
「鎌倉物語」
「海」
「夕陽に別れを告げて」
「シャボン」
「メロディ」
「Long-haired Lady」
「EMANON」
「悲しみはメリーゴーランド」

うーん、素晴らしい。

だけど、落ち着いた気分になりたくて聴いてたのに、だんだん熱くなってきて、一緒になって歌っちゃう。
結局、アッパーな曲を聴いた時と同じくらいにテンションが上がってる。
こうなると、目的が違うような気もするのだけど、音楽を聴くって、こういうことだよね。
どんなタイプの曲であれ、熱くなれるのが好きな曲の証だ。

(2024.10.4)

『BALLADE 2 ’83~’86』

大人気だったカセット企画盤をシリーズ化。
でも、前作は5枚のアルバムにシングルのみの曲も含めた中での選曲だったけど、今作は3枚のアルバムからの選曲。
なので、これはバラードなのか??と疑問に感じる曲がいくつか選ばれて、いささかムリヤリ感が。

(2024.4.28)

しかしコレ、タイトルの年数が謎。
このアルバムに収録された曲は83年から85年に発表されたもので。
86年の作品なんて無い。

リリースされたのは87年だし。
だったら、
『’83~’85』
『’83~’87』
どちらかだったら納得もするのだけど、何故に’86なんだろう。

デビューは78年なのに、’77~と表記されてた前作もそうだったし、これらの数字には何か隠された深い意味があるのだろうかと勘繰ってしまう。
謎のバラッド・シリーズだ。

(2024.9.11)

『すいか』

レコードからCDへと時代が変わり、復活したサザンの総括的に出た4枚組BOX。
嬉しかったのは、シングルB面曲がかなり多く収録されてCDアルバムとして聴けるようになったこと。
圧倒的ボリュームのベスト盤として完璧。
トランクス&パンティはもちろん未使用のまま。

(2024.4.7)

1980年のサザンのシングルは充実してた。
5ヶ月連続リリースのうち、「いなせなロコモーション」「ジャズマン」「わすれじのレイド・バック」、その後の両A面「シャ・ラ・ラ」「ごめんねチャーリー」はアルバム未収録だったので、その流れを追体験できるのがいいんだ。

(2024.6.28)

「東京シャッフル」 はアルバム未収録。ベスト盤にも入らない。
でも埋もれさせるには惜しい。
ジャズと歌謡曲がデジタルで融合し、八木正生の弦管アレンジが混沌とした昭和20年代風の盛り上がりを演出。
実は紅白で歌われた曲だってのは、胸張っていいんじゃない?

(2024.7.14)

「おいしいね 〜傑作物語」
隠れた名曲がここにも!
ドーナツ盤のA面「みんなのうた」も良かったけど、B面のこの曲の方が気に入って何度も聴いてた。
産業ロックに振り回される桑田さんの、本音? 切ないブルースを感じてた。
「♪おいしいね そりゃ見事だね」って、今でもよく口ずさんだりしてる。
「♪業界不惑」を「ファック!」と歌うのがカッコ良くて。
発売翌年にBOX『すいか』に収録されたのは嬉しかったし、初めて行ったサザンのライヴ『葡萄ツアー』で、まさか生で聴けるとは! 2015年にもなって、こんなレアな曲を採り上げてくれるなんてと感動したものだよ。
桑田さんにも思い入れある曲なんだとわかって嬉しかった。

(2024.7.23)

「Tarako」

「ミス・ブランニュー・デイ」がヒットした勢いで、かねてから憧れだった英語詞に挑戦。
でも売れなかったね。やっぱり日本では英語詞をヒットさせるのはムリだったのか。
そもそも、日本語を英語のように発音してメロディに乗せるのが桑田さんの真骨頂なわけで、正面きって英語で歌うのは個性を消す矛盾を孕んでたのかも。
でも、曲は大好きなんだけどな〜。イントロからカッコいいし、デジタルビートのドラムもノリ良く、切なくも引き締まったメロディもたまらない。
日本語で歌ってたらどうなってたんだろう。

(2024.7.17)

サザンオールスターズ おすすめアルバム・レビュー集 (90年代~) Vol.1 はこちら。

コメント