サザンオールスターズ Live@東京ドーム 2015.5.24 感想

2015年5月24日(日)

初めてサザンを生で観れる

今年初頭、サザンのNEWアルバム発売とライヴ・ツアー決定のニュースには心躍った。
ライヴには是非とも行きたい...。

サザンによって音楽の素晴らしさに目覚め、音楽を聴く事が僕の趣味となった。
つまりはサザンは僕の親みたいなものなのだが、それから30年たつが、まだ一度もサザンのライヴを観た事はなかったのだ。
サザンじゃなくて、桑田さんなら観た事はある。86年のKUWATA BANDと02年の桑田ソロのライヴ。
だけど、やっぱり一度はサザンを観たくて。
今まではタイミングが悪かったり、会場が横浜ばっかりで行く気になれなかったり。
それに昔は、今みたいにネットでチケット買えなかったから、ぴあの店頭に並ぶとか、電話するとかの問題があった。
ぴあの店なんて近くにないから、発売日にわざわざ電車で出かけて行って並ぶというのは相当の負担だった。しかも、そこまでやっても無事に買える保証はないし。売り切れる可能性も大。
電話に至っては、たいてい繋がらなくて、やっと繋がったのかと思ったら、売り切れましたのアナウンス。
だから、サザンのチケットなんてどうせ獲れないんだろう、と諦めてたのだ。
だけど、時代は変わった。
ネットでチケットが買えるなら、僕にもチケットを獲るチャンスがあるのではないかと。
ただ、ネットでも、一般販売では、どうせサイトにアクセスが集中して繋がらなくて、やっぱり買えないんだろう。
だから、先行抽選販売でなんとかチケットをゲットできないものかと。それが一番可能性の大きなチャンスだった。

そしたら、先行抽選販売をやるのはローソン・チケットだけだとわかり、このためだけに会員登録...と思ったら、既に登録してあるとの事で焦った。
ローソン・チケットなんて利用した事ないのにどうして...と思ったら、10年以上前にHMVでCDを買ってた事があって、それがいつのまにかHMVとローソンが経営統合した事によって会員登録がローソン・チケットにも繋がってたらしい。

それで4月になって先行抽選に応募する。
東京ドーム3日とも申し込んだのだが、あえなく落選。
やっぱ厳しいかと思ったら、2回目の先行抽選の受付が始まっていた。お、まだチャンスはあるのかと思って喜んで申し込むも、またもや落選。
ああ、ダメなのかと思ったら、3回目の先行抽選を受け付けしてて、まだチャンスはあるのかと。
でも、一般発売の日が迫っていたので、これが最後の先行抽選。
仕事の都合があったので、1日分しか申し込めないかと思ったけれど、結果発表の日が、ギリギリ仕事のスケジュール調整に間に合う日だったので、3日とも申し込んでみた。
そしたら、第三希望の5月24日分が当選!
やった、ラスト・チャンスをモノにできた!
とうとうサザンのライヴに行ける!
この頃、ポール・マッカートニーのチケットの獲得に大失敗して落ち込んでたけど、サザンのチケットを獲得できた事によって、心が晴れた。

あとは無事にライヴが開催される事を願うばかりだった。
季節外れの台風が近づいてきたりした時は焦ったけど。
あとは体調崩さないように気を付けたりとか。
会場にたどり着くまでの電車がトラブルで止まったりしないように祈ったりとか。
せっかく手に入れたチケットがパーになりませんように、と、結構心配だったんだよ。

ローソンでお金を払い込んだ後、ゴールデンウィーク明けに送られてきたのは、座席指定券引換券。
当日、これと免許証を持って行って、会場でちゃんとしたチケットと引き換え。それまでは席がどこになるかわからないとの事で。
でも、引換券に書かれたゲート番号が41ゲートだったので、どうやら2階席だという事はわかっていた。

ライヴ当日。会場へ

チケットの引き換えって、どういう仕組みになってるんだろう、並ばされるのかなあと思ったので、早めの3時頃には会場に着いていた。
しかし、41ゲートはまったく並んでいる人は無く、すんなり通れた。
ゲートでは免許証を見せたのだが、ちょうど僕の免許証ケースの縁の部分が、免許証の僕の名前の部分を隠していて見えなくなっていた。
あ、これではマズイと思ったのだが、係員は「はい、通っていいですよ」と。
いったいどこを確認してたんだろう。チケットに書かれた名前と免許証の名前が一致して初めて本人確認ができた事になるんじゃないのか?この係員、いい加減な仕事してるなあ、と思った。
その後、別の係員に引換券を渡すと、バーコードで読み取って、正式な座席指定券が発券され、それを持って入場する。
想像してたより、かなりスムーズな入場だった。

中に入ると、リスト・バンド型ライトを手渡される。
ポール・マッカートニーの武道館公演で使われて話題になってたやつか。
どんな演出で、どんな光り方をするのか楽しみだ。

さて、問題の座席。
2階席なのはいいとしても、僕にとって、いい席でありますように。
僕にとっていい席なのは、通路に近い席。
なにかあったら、すぐに抜け出せる席がいいのだ。
2階3塁側13通路11列328番。
328番というのは、なんだか列の真ん中っぽい。これでは通路から遠くて、自分の席への移動が何人も人を通り越えないとならない最悪の席では...と不安になりながら着いてみたら、なんと、11列というのが、ブロックの一番前の列だったので、僕の目の前が通路!という席だった。
なんという幸運!僕にとっては特等席!大当たり!

というわけで、席には大満足。これで安心してライヴに臨める。
ライヴが始まるまでの2時間弱、文庫本を読みながら過ごした。

ちなみに、ポールやストーンズのライヴの時にさんざん書いた、参加席。
今回、参加席の発売はなかった。当日券も無し。
以前、参加席にあてがわれたレフト&ライト・スタンドのエリアはシートで覆われて閉鎖されてた。
なんかもったいない。
このエリアからでも充分ライヴは楽しめる。ここにお客さんを入れれば、あと何百人かは入れただろうに。サザンのライヴを観たくてもチケットが獲れなかった人はたくさんいるだろうに、もったいない。
どうしてこのエリアに人を入れないのか。
ちょっと解せない。

文庫本を読みながらも、少しずつ興奮は高まってくる。
ついに、ついに念願のサザンを生で観る事ができるのだ、と。

ライヴのスタート

開演時間から5分ほど遅れて、メンバーが登場したようだ。
ようだ、というのも、ステージ上がよく見えなかったからだ。
普通、ライヴが始まる直前には、客席の照明が落ちて暗くなるはずなのに、ドーム内は非常に明るいまま。
周りが明るいから、逆にステージがよく見えない。
歓声を聞いてると、メンバーは出てきてるようだけど。
...あれ?
1曲目が始まってしまった!
なのにどうして照明が点いたままなんだ?
どうしてドーム内の灯りを消さないんだ??
疑問に思ってモヤモヤしたまま演奏は続く。
ここで気付いた。
照明が消えないから明るいのではなかった。客席の照明はちゃんと消えていた。
時間はまだ5時。空には太陽がある。
東京ドームの天井は、日光を通す仕組みになっていたのだった。
だから明るいんだ...。

01. Tarako
02. ミス・ブランニュー・デイ
03. ロックンロール・スーパーマン
04. 青春番外地
05. イヤな事だらけの世の中で
06. バラ色の人生
07. Missing Persons
08. 平和の鐘が鳴る
09. 彼氏になりたくて
10. はっぴいえんど
11. 天井桟敷の怪人
12. ワイングラスに消えた恋
13. よどみ萎え、枯れて舞え
14. 顔
15. Happy Birthday
16. 死体置場でロマンスを
17. Computer Children
18. 栞のテーマ
19. あなただけを 〜Summer Heartbreak〜
20. 真夏の果実
21. おいしいね ~傑作物語
22. Soul Bomber (21世紀の精神爆破魔)
23. 01MESSENGER 〜電子狂の詩〜
24. ブリブリボーダーライン
25. 道
26. 栄光の男
27. 東京VICTORY
28. アロエ
29. マチルダBABY
30. エロティカ・セブン
31. ボディ・スペシャルⅡ
32. マンピーのG☆SPOT
(Encore)
33. 匂艶THE NIGHT CLUB
34. ピースとハイライト
35. みんなのうた
36. 蛍

僕は事前にセットリストを確認してからライヴに臨むタイプなので、当然セットリストはチェック済みで、だからこそ今回のライヴは是非観たいと思っていたわけだが、とにかく驚いたのが、
1曲目「Tarako」
サザンが初めて全編英語詞に挑んだシングルで、英語だった事もあってか、ヒットしなかった。
だから世間的には失敗作となってる感じなので、サザンの中では黒歴史、桑田さんとしても無かった事にしたいのではないかと思われていた曲だけに、これがライヴのオープニングを飾るというのが驚きだった。
失敗作と言われていても、非常にクールで洗練された、僕は大好きな曲で、当時PVの入ったビデオも買った思い入れのある曲。
だから桑田さんがこれを忘れずに取り上げてくれた事が嬉しかった。

2曲目「ミス・ブランニュー・デイ」
これまた大好きなヒット曲。僕にとっては冒頭からハイライトといった感じ。
この2曲は、お客さんの手拍子のスピード感がハンパなかったね。もういきなりノッてる感じが伝わってきた。

スクリーンには、曲が始まると同時に曲名が表示され、それどころか、歌詞まで表示される。ここまでやってくれるなんて、スクリーンの技術も随分と上がったね。
でも、歌詞が表示されるなんて、歌詞間違いの常習犯の桑田さんにとってはどうなのか。逆に心配。

3曲目「ロックンロール・スーパーマン」でほのぼのした後、桑田さんのMC。
今日は東京ドーム2日目。
1日目は元気なだけなのが取り柄で、3日目は最後でぐちゃぐちゃになっちゃってるから、2日目が一番いい、と言う桑田さんにお客さんも湧く。
そして、お蔭様でNEWアルバムが1位を獲れましたと言って、『葡萄』からの曲をズラッと披露。

4曲目「青春番外地」
5曲目「イヤな事だらけの世の中で」
6曲目「バラ色の人生」
7曲目「Missing Persons」

NEWアルバムの中では一番好きな「イヤな事だらけの世の中で」がもう登場。
大好きなんだけど、ライヴでは意外とサラッとしてる。あんまり盛り上がらないタイプの曲だったかも。

「バラ色の人生」もある種の軽さを持った曲だけど、サビがリズム隊の頑張りで盛り上がったね。

8曲目「平和の鐘が鳴る」
9曲目「彼氏になりたくて」
10曲目「はっぴいえんど」

穏やかなバラード的な3曲。
このあたりで、恐れていた事態が起きてしまった。
僕、またもや眠くなってしまったのだ。
前日は5時間くらいしか眠れなくて、しかも途中で何度も目が覚めてしまったし、ちょっと寝が足りないなあ、マズイなあ、と思っていたのだ。
そしたら、このゆったりとした曲の連続で気持ち良くなってきて、甘い眠りの誘惑。
この2階席では、周りの人はほとんど座ったままなのがいけない。

11曲目「天井桟敷の怪人」
12曲目「ワイングラスに消えた恋」

この眠気をどうにかしなければならないと、携帯を取り出したり、チケットや財布を取り出して気を紛らわせたら、幾分眠気が和らいで頭がハッキリしてきた。
ステージでは原坊がダンスをしながら「ワイングラスに消えた恋」を歌う。原坊が歌ってる時は、桑田さんは何してるのかと思ったら、指揮者のような感じでバンドをリードしてた。

原坊は、この曲でセンターに立ったわけだけど、他の曲では、想像してたほど目立ってなかった。淡々とキーボードに専念してる感じ。コーラスの声もほとんど聴こえてこない。
というか、原坊がいるのに、わざわざゲストに女性ヴォーカリストを加えてるんだよ。ここ東京ドームは音が悪く、特にヴォーカルが小さく聴こえるので、桑田さんの声を聴きとるので精一杯。
せっかく女性ヴォーカリストを加えてても、この人の声はほとんど目立たなかった。なんのために入れたんだろう、という感じ。
この人には悪いけど、はっきり言って、いらなかった。サザンの女性コーラスは原坊がいれば充分だと思う。

MCではメンバー紹介。

13曲目「よどみ萎え、枯れて舞え」
NEWアルバムからの曲が終わり、ここからまた古い曲へ。僕が楽しみにしてた流れへ突入する。
幻想的なイントロの中でも、ムクちゃんの弾くベースのフレーズが際立ってた。
大好きなこの曲を聴いて、眠気も吹っ飛んだ。思わず体が動く。サビの手拍子のタイミングがカッコ良くて快感。

14曲目「顔」
15曲目「Happy Birthday」
16曲目「死体置場でロマンスを」
17曲目「Computer Children」

驚愕の『Kamakura』からの4連発。どうして『Kamakura』からこんなに取り上げたんだろう。
僕にとっては初めて聴いたアルバムで、思い入れがありまくりだから、非常に嬉しかった。30年前に初めてこのアルバムを聴いた中学生の時のような気持ちも蘇ってきて熱くなった。
特に「死体置場でロマンスを」は当時、興奮したもんだった。30年たって、これが生で聴けるなんて。
途中、毛ガニが還暦になっちゃっただのと歌詞を変えて歌ってた。

「顔」「Computer Children」はスタジオ盤では間奏でスクラッチを入れたり、リズムが変わったりする所が大好きなのに、ライヴでそれを再現するのは難しいのか、アレンジが変わってたのがちょっと残念。

入り口でもらったリスト・バンド型ライトだけど、僕のものは調子が悪く、他のお客さんのものは点灯してないのに、僕のだけ突然点灯し始めて、そのたびに電源をいったんOFFにしたりして対応してたのだが、それが何度も続くのでイライラしてた。
そしたら、係員が寄ってきて、僕の耳元で何かを囁く...が、演奏中なのでこの係員が何を言ってるのかまったく聴こえない。どうしたもんかなあと思ってたら、係員がしゃべり終わった後、リスト・バンド型ライトを僕の目の前にかざしたので、ああ、どうやら僕のは故障してるから別のものに取り換えましょう、って事なんだなとわかった。

18曲目「栞のテーマ」
19曲目「あなただけを 〜Summer Heartbreak〜」
20曲目「真夏の果実」

ここのバラード3連発のコーナーも良かったねえ。
基本バラードが苦手な僕だけど、この3曲は例外的に大好きだったから。

「栞のテーマ」は初期バラードの傑作だよねえ。原坊が刻む3連が大変そうだった。

「あなただけを 〜Summer Heartbreak〜」は昔はそうでもなかったけど、最近になって好きになった曲。爽やかで潔さがある。

「真夏の果実」は桑田さんが作ったバラードの中でも最高傑作だと思っている。僕も大好きでセールス的にも売れたという意味で。
映画は散々だったけど、この曲を生んだという事で大きな意味があったんじゃないか。
この曲の時に、僕の隣の席の女の子が袖口を何度も目に当ててた。泣いてるのか?きっと思い出があるのだろう。

MC。
最近のツイッターやLINEにはついていけないという桑田さん。
また、せっかく考えたセットリストも、ネットであっという間に情報が拡散してしまう事を嘆いていた。僕なんかは、セットリストが事前にわかるなんて便利だなあと思うんだけど。
そして、ネットでのファンの意見で「あのコーナーはいらなかった」とよく言われる、と、次から演奏する曲の擁護をする。
つまりは、レア曲というか、不人気曲というか、それでもあえて取り上げるよ、というサザンこだわりの曲のコーナーが始まる。

21曲目「おいしいね ~傑作物語」
22曲目「Soul Bomber (21世紀の精神爆破魔)」
23曲目「01MESSENGER 〜電子狂の詩〜」
24曲目「ブリブリボーダーライン」

「おいしいね ~傑作物語」はシングルのカップリング曲だから、たしかにレア曲かもしれない。
だけど僕は大好きな曲だから、不人気曲だと思ってないし、「このコーナーはいらなかったな」的な事を言われる事に違和感を覚える。
よくぞこんな隠れた名曲をやってくれましたなという感じ。

「Soul Bomber (21世紀の精神爆破魔)」はへヴィーだけど、たしかに退屈と隣り合わせのような危険な香りもする。

「01MESSENGER 〜電子狂の詩〜」はこんなコーナーでこんな扱いを受けてるけど、一応シングル曲だからねえ。
売れなかったからという理由でこんな扱いなんだろうか。結構カッコいいと思うんだけど。

「ブリブリボーダーライン」はふざけた曲だからねえ。
どうでもいいような曲だけど、こういう曲も忘れないでほしいという桑田さんの願いがこもっているように感じた。

25曲目「道」
26曲目「栄光の男」

「道」は桑田さんとムクちゃんがベンチに並んで腰掛けながらのスタート。
そして、この辺りから、再び睡魔が僕を襲う。眠いのは天使の誘惑のような心地良さがあるが、実は悪魔の囁き。
こんな肝心な時に寝てどうするんだ!マズイ。マズイ。

27曲目「東京VICTORY」
そんな眠気と戦っている僕を救ってくれたのがこの曲。
この曲が始まった瞬間、観客全員のリスト・バンド型ライトがようやく点灯したのだ。それはそれは綺麗な光景。
これには観客もテンションが上がり、今まで座ってた観客も総立ちに。
やった、立てる!これでようやく眠気が吹っ飛んだ。

28曲目「アロエ」
29曲目「マチルダBABY」
30曲目「エロティカ・セブン」
31曲目「ボディ・スペシャルⅡ」
32曲目「マンピーのG☆SPOT」

ここからはサザンのライヴの定番、アップ・テンポのカッコいい曲で大いに盛り上がるコーナー。

先陣を切ったのは「アロエ」、歯切れもよく、「ショッショッ勝負、出ろっ」と、スクリーンにも「勝負」の文字が大写しで。
現役サザンのパワーを象徴する曲。

「マチルダBABY」の怪しくスリル満点の世界観。
シングル曲じゃないから、みんな盛り上がるかどうか心配だったけど、杞憂だった。

「エロティカ・セブン」ではマントを羽織った怪しげなダンサーたちが登場。

「ボディ・スペシャルⅡ」では、早くあのハードなギターのイントロを...と思ってたんだけど、お馴染みのフレーズにたどり着くまでのギター・ソロが長かった。
大森隆志脱退後はずっとサザンのギターを担当している斎藤誠、もうファンのほとんどは正規メンバーだと思ってるけど、きっとこのままサポート・メンバーのままなんだろうなあ。
その斎藤誠をフィーチャーした演出だったんだけど、いかんせん長すぎた。ちょっとくどいと感じたギター・ソロだった。もうちょっと短ければ、素直にカッコいいと思えたのに。
曲自体は、サビの「Oh Yeah」の掛け合いが盛り上がった。

「マンピーのG☆SPOT」では、水着のお姉ちゃんたちが20人以上登場して、妖しいポーズを決めていた。
この時ばかりはアリーナで観たかったなあと思った。
エンディングでは、ヒロシのドラム・ソロが迫力満点で決まってた。

「ボディ・スペ」「マンピー」と来たら、いつもは「シンドバッド」が続くのが恒例のはずなのだが、今回のツアーでは「シンドバッド」はナシ。
でも、この怒涛の展開、大好きな曲の5連発で大いに盛り上がり、本編が終わった。

そしてアンコール。
33曲目「匂艶THE NIGHT CLUB」
今回のツアー前半では、アンコール1曲目は「C調言葉に御用心」だったのだが、最近になって「匂艶THE NIGHT CLUB」に変更。
どちらも好きな曲だから、どっちでも良かったのだが、盛り上がりを考えたら、この曲で良かったと思う。ホーン隊ががんばってた。

34曲目「ピースとハイライト」
ちょっとケチがついてしまった曲だけど、普通に盛り上がったので良かった。明るい気持ちになれるいい曲だと思うよ。

35曲目「みんなのうた」
この曲に入る前に、なにやら聴いた事のないメロディをワンコーラス歌ってた。僕の知らないスタンダード曲なのか、はたまた桑田さんが作った「新曲」だったのか?
とにかく、「ピース」も「みんな」もどちらもサザンが復活した時のシングル曲。
これでサザンも完全復活、これからもどんどん活動していってもらいたいなあと思った。

36曲目「蛍」
個人的には、あまり好きではない曲なので、ライヴの終わりがこの曲なのがちょっとなあ、と思っていたのだけど、予想外にこの曲は早く終わってしまった感じ。1番しか歌ってないんじゃないの?と思われるくらい、早かった。
どうしてだろ。もう終わり??と名残惜しかった。

サザンの曲は終わったけれど、おまけとばかりに、「♪ おブレネリ、あなたのおうちはどこー」の替え歌をメンバーが交互に歌って、楽しくふざけた感じでライヴは終了したのだった。

36曲、3時間半のボリューム。やっぱりサザンは特別

ライヴは、期待してた通りに素晴らしいものだったんだけれど、念願のサザンのライヴだったというのに、サザンを観てるんだという現実感がなかった。なんか信じられなかった。
2階席から観るのは慣れっこだけど、この日はいつもよりステージが遠く、桑田さんたちがすごく小さく感じた。ほんと豆粒。ポール・マッカートニーを観た時は、こんなに小さく感じなかったのになあ。

サザンと言っても、女性コーラス、ホーン隊、ストリングス隊、ダンサーと、サポート・メンバーが多く、大所帯。サザンは5人組という意識はまるで感じられず、サザンオールスターズ・アンド・オールスターズになってた。
仕方ない事なのかもしれないけど、40年近くやってきた5人ならではの絆を感じたかったなあ。

舞台には、ステージの左右に伸びた花道があったので、桑田さんが右に左に走り回りながら歌うのかなあと期待してたんだけど、意外にも桑田さんの行動範囲は狭かった。ほとんどがステージ中央。
花道を利用してたのはダンサーだけ。そこがちょっとガッカリ。桑田さん、ミック・ジャガーとは違うね(笑)。

恒例の「スタンドォ!」「アリーナァ!」「バルコニー!」も聴けたんだけど、思ってたよりも桑田さんはおとなしかった気がする。
イメージだともっと弾けてると思ってたんだけど。

それから、ずっと気になったのが、僕の隣の男の人。
この人が、ひどいリズム音痴だったんだ。手拍子のタイミングが完全にズレまくってるの。
リズム音痴の人は、自分が音痴だという事に気付いてないから、手拍子のタイミングが周りの人と違うという事がわかってない。
こういう人が隣だと困る。すごい気になっちゃって、ノリのいい曲でもいまいち集中できなくて大変だった。

日曜日で開演時間が5時と早かったから、9時前に終わったので帰りの電車の心配もする事無く、ライヴも最後までじっくり観る事ができた。
本来、第一希望は火曜日だったんだけど、もし火曜日だったとしたら、終電に間に合わなかったかもしれないな。結果的に日曜日で良かった。

ライヴは3時間半のボリューム、36曲も演ろうというこのサービス精神が素晴らしい。
それで9000円。ポールの半額。やっぱり外タレと違って、東京ドームでも安いのがいい。
好きな曲をいっぱい演ってくれた。
満足できた。
でも、また観たいと思った。
やっぱり僕にとってサザンは特別だ。
何度でも観たい。

このツアーの映像がDVDになりました

サザンオールスターズ 『おいしい葡萄の旅ライブ -at DOME&日本武道館-』 Amazonで見る

僕が観に行った日のライヴではないですが、このツアーの映像がBlu-ray&DVDになりました。

ドーム公演と、武道館公演の2種類のライヴをパッケージ。
と言っても、どちらのライヴもほぼ同じセットリストなので、違いはよくわかりません。
どちらかの映像に絞って、値段を下げてくれたら良かったのになとは思いますが。
DVDでは4枚組。
同じセットリストのライヴを2回立て続けに観ると、さすがにお腹一杯になります。

NEWアルバムを従えたツアーは久し振り。
その新作からたっぷり初披露される曲はもちろん、過去の曲も代表曲からレア曲まで、様々なサザンの魅力がうかがえます。

僕自身、初めて生で観たサザンのライヴの思い出がよみがえるので、やはり思い入れのあるDVDですね。

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