大好きなアーティストのアルバムをランク付けするシリーズ企画。
今回は、桑田佳祐。
好きなアーティストのアルバムをランク付けするのって、非常に難しい。楽しいけど。
その日の気分によっても違ってくると思うし、はっきり優劣があるものもあるけれど、そもそも好きなアーティストの作品なんだから、どれも好きで、順位なんて紙一重のものが多いでしょう。
それでもやっぱり、ランク付けしてみたくなります。楽しいから。
好きなアルバムの定義ってなんだろう?と思います。
大好きな曲が入ってる、全体の流れや空気感が好き、ジャケットが好き、リアルの生活における思い出とリンクしている...など、いろいろあると思うんですが、僕が重要視するのは「ワクワク度」ですね。
そのアルバムを聴いている時はもちろんなのですが、「それを聴いてない時でも、そのアルバムの事を考えると、ワクワクしてしまう」ものが自分にとって上位なんだと思うんです。
個人的に思い入れの深い順ではありますが、それこそがみなさんへのおすすめ順。
好きなものをおすすめしたいです!
コメントの次には、各アルバムの中で1番好きな曲を、No.1 Songとして表記しました。
ジャケット写真をクリックするとTOWER RECORDSへのリンクになってます。
第1位 『Keisuke Kuwata』
サザン活動休止中に小林武史という才能に出会い、その後お互いを高めあう事にもなった、ソロ第1弾。
とにかくポップで聴きやすい。ある意味サザンよりも入りやすいかも。
捨て曲なしのポップスの教科書。
特徴としては、全体的に切なさがまぶしてある、って事かな。
切なさをポップの魔法にかけた、僕の人生においても最重要位置を占めるアルバムです。
No.1 Song 「誰かの風の跡」
第2位 『がらくた』
とても明るく、ポジティブで多幸感に包まれている印象のアルバムです。
がらくたと卑下していますが、それらはおもちゃ箱につめられている宝物。
桑田さんは大病を患った事があるので、それ以降はどことなく重たい空気も感じていたのですが、このアルバムは、そんな印象を吹き飛ばしてくれました。
充実していてワクワクさせられる、まだこういう作品を作れるんだ、と嬉しくなりました。
No.1 Song 「簪 / かんざし」
第3位 『孤独の太陽』
リリース当時に聴いた時は全然好きになれませんでしたね。1stの路線を期待して聴いたら、あまりの暗さにビックリして、こんなの桑田さんじゃない、とまで思ったりしました。
フォークで、痛みを伴っていて男臭い、こんな桑田さん聴いた事なかった。
このアルバムが好きになるまでは10年以上かかりましたね。よく聴いてみたら、暗い曲ばかりでなく、ポップなものもあると気付いてから、ようやく受け入れられました。
サザンでは出来ない、ソロ名義だからこその新境地だったと思います。
No.1 Song 「JOURNEY」
第4位 『ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し』
ミニ・アルバムというのは、中途半端な存在なので、この調子でフル・アルバムにしてくれてたらなあ、という思いは強いんですけど。
でも、これはこれで充分良いアルバムでした。
どの曲も粒立っていて印象に残るものばかり。
30分かからずに終了するので、気軽に何度もリピートしてしまい、あっという間に沁み込みました。
素晴らしいものを聴いたなあという満足感はあります。たまにはこういう変化球もいいかな。
このアルバムも明るく、希望に満ちた感じの印象なのが良いです。
No.1 Song 「炎の聖歌隊 [Choir]」
第5位 『桑田さんのお仕事 07/08 ~魅惑のAVマリアージュ~』
公式なソロ・アルバムとカウントされてないし、存在自体知らない方も多いと思いますが、07~08年にシングルなどで発表・制作した楽曲を1枚のアルバムにまとめたもの。それをライヴDVDとパッケージにしてリリースされました。
代表曲「明日晴れるかな」を軸にした、これはもう、立派なオリジナル・アルバムで、決して忘れちゃいけないと思うんです。
ロック色は薄く、穏やかな印象が残るアルバム。
この存在をもっと多くの人に知ってほしいです。
No.1 Song 「現代東京奇譚」
第6位 『MUSICMAN』
このアルバム制作中に桑田さんに病気が発覚し、治療後に完成させたアルバムで、無事リリースされる事となってホッとしたものです。
ただ、病気した事で死を感じさせてしまうのは否めないし、リリース直後には東日本大震災が起こったりした事で、印象としては複雑な思い出と共にあるアルバムです。
コンセプチュアルだった前作までのソロ・アルバムとは違い、バラエティに富んだ内容は、音楽に魂を捧げた男の念がこもっている感じがします。
コミカルな面も目立っていて、サザンとの境界線が薄くなってきた感があります。
No.1 Song 「ベガ」
第7位 『ROCK AND ROLL HERO』
批判精神たっぷりに、権力にまで物申すような、骨太のロック・アルバム。
70年代の妖しげな夜の店の雰囲気も漂い、サウンドは全体的に重たいです。
桑田さんの気合が入って、あまりに強気なので、こちらがちょっと引いてしまうくらい。
とにかくエネルギーに満ちた作品。
No.1 Song 「HOLD ON (It’s Alright)」
さて、いかがでしたでしょうか。
みなさんの好きな桑田佳祐ソロと僕の好きな桑田佳祐ソロには、どれだけ違いがあったでしょうか。
同じアーティストを好きでも、同じアルバムが好きとは限らないのが面白い所だったりします。
「やっぱりこのアルバムは上位だよね」とか「どうしてこのアルバムがこんなに下位なのか」といった、いろんなファンの方の意見があると思います。
僕は、そういうファンの意見の違いを面白がったりしたいので、まずは自分の好みを披露してみました。
「自分の好みと違うなあ、それなら聴き直してみようかな」とか「そのアルバム聴いた事なかったけど、聴いてみようかな」とか、みなさんが桑田さんのソロ・アルバムを聴くきっかけになれるとしたら嬉しい事です。
サザンもソロも、桑田さんが自分で曲作ってるわけだから、どっちだって同じようなものと思ってる人は多いでしょうし、僕も最初はそう思ってました。
でも、やっぱり何かが違うんですよね。
サザンというブランドでは出来ない何かを求めてソロをやっているイメージ。
どちらかと言えばサザンの方が好きですが、まあ、桑田さんが作り出す音楽に惹かれている僕ですから、良い曲を作ってもらえればそれでいいと思っています。
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