藤岡みなみ&ザ・モローンズ Live@TSUTAYA O-WEST 2015.8.24 感想

2015年8月24日(月) @TSUTAYA O-WEST

これはライヴに行けってことだよな

7月の終わりに「ウインク・キラー」に一目惚れして、速攻で『S.N.S』を買って大ファンになり、8月にワンマンライヴがある事を知った。
もうその時点では、8月の仕事の予定は決定していたのだが、偶然にも24日はオフだった!
数少ない休みの日が偶然ライヴの日に当たってるなんて。これはもうライヴに行けという事だよなと運命を感じ、チケットをゲットしたのだった。

会場は渋谷のライヴハウス。
苦手なライヴハウスの上に、嫌いな渋谷という事もあって、ちょっと躊躇もしたのだけれど、会場を検索してみたら、なんとかわかりやすそうな場所だったし、渋谷なら念願のレコード・ショップ訪問もできそうだという事で、俄然楽しみが増した。

渋谷へ行くのは大学生時代以来だから、20年以上振りとなった。

ライヴ当日。会場へ

ライヴの開場時間の2時間前くらいに渋谷に着けば、2時間くらいレコード・ショップを見られるかなあと思ってたんだけど、なんだかんだで渋谷に着いたのが5時くらいで、レコード・ショップでの時間もあっという間で足りないくらい、ライヴ会場に着いたのは開演15分前くらい。
でも地図を頭に入れて想像しておいたから、迷うことなく着けて良かった。

会場内は思ったよりもこじんまりしていて。まあ、そもそもライヴハウスってこんなもんだろう。
でも、小さすぎず大きすぎずで、お客の入りも満員になり過ぎず、でも少なすぎて悲しくなる事もなく、いい感じの空間だなあと思った。
今のモローンズに合っている規模の会場だと思った。会場選びは正解だったね。
ドリンクを引き換えて、トイレに行ったらあっという間に開演時間。
僕は右手の後方に陣取る。後方と言ってもステージから15mくらいの距離なのでよく見える。

ライヴのスタート

開演時間10分を過ぎ、ようやくスタート。

01. ウインク・キラー
02. スリーコードの大冒険
03. おねがい徒歩圏内
04. 10万年
05. CITY GIRL
06. 同じマンション~下校時刻の恋人~
07. 色々
08. もしかして:
09. それでそれで?
10. 御中
11. ド忘れin the night
12. エンドロール
13. どうすりゃいいぜ
(Encore 1)
14. 脱水少女
15. 世界の名前
(Encore 2)
16. ウインク・キラー
17. スリーコードの大冒険

1曲目「ウインク・キラー」
うおおおおっ、いきなりメイン・ディッシュ!
僕はどちらかと言うと、好きなものは最後までとっておきたいタイプなので、一番大好きな曲が一番最初というのはちょっと複雑なんだけど...でも、そうなりそうな予感もしてたから心の準備はしてあった。
とにかく、しょっぱなからこの曲の登場でテンションが上がる!
しかし、ドラムのリズム・パターンがちょっとCDとは違う気がした。それから、バンドの編成上、ストリングスの音を出すのは無理なので、サビの感じもCDとは違う。
荒々しくて、いかにもライヴ・ヴァージョン。しかし、これもまた良し。

2曲目「スリーコードの大冒険」
3曲目「おねがい徒歩圏内」
4曲目「10万年」

そしてポップなスピード・ナンバー3連発。
もう序盤から突っ走ってブッ飛んじゃえって感じで、すごく盛り上がった。

5曲目「CITY GIRL」
知らない曲。ゆったりした感じだったような気がする。

6曲目「同じマンション~下校時刻の恋人~」
センチメンタルな中に緊張感があって、しかもいささか渋い。

7曲目「色々」
8曲目「もしかして:」
9曲目「それでそれで?」

バラード3連発。ライヴ中盤はしっとりとした感じ。
「それでそれで?」なんて生で聴いたら切なくて泣いちゃうよね、と思ってたんだけど、それ以上に藤岡みなみが可愛くて健気で別の感動が。

10曲目「御中」
これも知らない曲だった。新曲なんだろうか?
曲紹介で「うぉんちゅー!」と言って始まったので、「Want You」という曲かと思って聴いてたけど、歌詞の雰囲気とか聴いてたら、もしかして「御中」なのか?と思い直した。
後日、やっぱり「御中」だった事が判明。
明るくてちょっぴりファンキー、これはいい感じの曲だった。正式音源が出来るのを待ちたい。

11曲目「ド忘れin the night」
観客みんなで、サビの「♪ わ・す・れ・たっ」の手の振りをやってノリノリ。
ファンキーなサウンドに藤岡みなみのラップが冴える。
そして「♪ プレパラート...」からのCメロでぐぐぐいっと切なくさせる。
間奏のキーボード・ソロからギター・ソロへの流れは盛り上がった。
やっぱりCDにもギター・ソロ入れるべきだったよなあ。

12曲目「エンドロール」
これも知らない曲だったんだけど、前の曲がかなり良くて放心状態になっていて、曲の途中でハタと我に返った。
どんな曲だったか全然憶えてない。

13曲目「どうすりゃいいぜ」
最後の曲と言ったので、たぶんあれで盛り上げて終わるんだろうと思ったら、やっぱりの曲だった。待ってました。
この曲歌ってる時の藤岡みなみ、ホント楽しそうでいいんだよなあ。楽しくて、ちょっと愉快なモローンズの真骨頂。

一応終わったけど、まだやってない曲があるよな。アンコールでやるだろうな、と。

アンコール。
14曲目「脱水少女」
まだやってない曲で、僕が聴きたい曲。夏が終わる前に聴きたい曲。待ってました、脱水少女!
曲が始まると同時に、バックダンサーとして、チア・ガールズが登場。
結構狭いステージのはずなのに、10人くらいが二手に分かれてのチアの演技。お客さんたちもどうしても目が行ってしまう。
そういえば藤岡みなみは『キャンパスナイトフジ』に出てた時、チアの格好をしてた。学生時代にやってたんだろうね。今回のチア・ガールズはその伝手なのかな?
終盤では藤岡みなみもリフト・アップされて、高い所から歌ってた。すごい。このチアの演出は驚きで、正解だったね。
それにしても、爽やかで切なくて。ホントいい曲だよなあ。早くCD化してほしい。
これを生で聴けて、まさしく夏の良い思い出が出来たと心から思う。

15曲目「世界の名前」
レパートリーの中で、まだやってない曲、最後はやっぱりコレだった。
北海道でのライヴでこの曲をやった時に、「みなみちゃん、セクシーだったよ」と言われてご満悦だったらしい。そういえば生まれてこのかたセクシーだとは言われた事がなかったらしく、調子に乗って、この日のお客さんからもセクシー・コールをもらいたがる藤岡みなみのMCがあった。
そんな前振りがあっての曲披露だったからね。どんな表情で歌うんだろとは思ってたけど、歌詞の内容は別にセクシーではないので、いつも通り、大切そうに丁寧に歌ってる様子が観てとれた。

アンコールも終了、場内の照明が明るくなり始め、SEも流れ出して、終わりだな...と思ってたら、みんな帰らない、諦めない。
まさか?もしや?と思ったら、
再びメンバー登場!
挨拶だけして終わりかな?と思ったら、「歌詞を間違えまくったウインク・キラーもう一回やってもいいかな?」と言い出して、「だったらスリーコードもやりたい」「どっちの曲にする?」「2曲ともやっちゃおう!」という事になって、まさかのダブル・アンコール、スタート!

16曲目「ウインク・キラー」
もう信じられなかった。大好きなこの曲が2度聴けるとは。
ライヴの最初と最後でこの曲を堪能できて言う事ない。涙チョチョ切れの最高の展開。
PVと同じ様に、藤岡みなみがギターを抱きしめる様にして歌う姿が観れた。歌詞を間違えたからもう一回やるとの事だったけど、結局また間違えてた(笑)。

17曲目「スリーコードの大冒険」
タイトルにもある通りで、オールド・ロックンロール。
ネロだけでなく、藤岡みなみのギター・ソロも聴ける。
CDよりもずっと盛り上がるアレンジだし、ライヴ冒頭で聴いた時よりも、この2回目の方がずっと良かった。感動した。

観客を間違いなくハッピーな気持ちにさせたモローンズ

いやあ、もう楽しかった。
体が勝手に動く。
すごく幸せだった。
自然に笑顔になる。
温かい雰囲気が心地良い。
他の事は何も考えられないくらいハッピーな気分にさせられた。
僕がライヴでこんな気持ちになるなんて、なかなかないよ。
それくらい素晴らしいものだった。
モローンズを知ってから1ヶ月もたってなかったけど、ライヴに来て本当に良かった。
仕事が休みの日で本当に良かった。
チケットが売り切れてなくて本当に良かった。
そのチケット代がたった3000円なんて。
ここに来れた事は神様の思し召しだったかの様な、運命的なものを感じた。

モローンズは、ヴォーカルに藤岡みなみ、
キーボードにヒロヒロヤ、
ギターにネロ。
そこにサポート・メンバーにドラムを入れての4人。
ベーシストがいない、という事で、噂には聞いてたけど、キーボードのヒロヒロヤが、左手で鍵盤のベース音を弾いて、右手でキーボードの音を出すという、それは感覚的に出来るものなのか?と想像を絶するテクニック。左右の手でまったく違うリズム&音階を弾いてるんだからビックリだよ。
ちゃんとベーシストを入れて、ヒロヒロヤはキーボードに専念した方が、サウンドの幅は広がるかと思うけれど、今の演奏スタイルがモローンズの特徴とも言えるので、このままでもいいんだろうね。
でもヒロヒロヤ、写真や映像で見てた限りでは、なんか太った人という印象だったけど、実際に生で見てみると、思ってたよりも痩せていて、すごく知的な感じのする人だった。
なんと言ってもモローンズ・サウンドの要。頼りになる。

対して、ギターのネロは、想像してた通りの面白い人で、しゃべってはすべり倒すボケ担当の人だった。
でもギターはパワフルでしっかりした音色を出していてすごく安定しててカッコ良かった。

そんな(たぶん)おっさん2人があたたかく藤岡みなみをサポートしていて、藤岡みなみはそんな2人を尊敬しつつも適当にあしらっていて、それがすごく雰囲気のいいバンドに思えた。
ほぼ3人での演奏という事で、CDと同じように多彩な音を出すのは不可能という曲が多く、でもCD音源との違和感はないように配慮しつつ、アレンジを色々と工夫してるのがすごく伝わってきた。
イントロ、間奏、エンディング、どれも凝っていて、ライヴならではの音。
3人で演奏してるとは思えないほどパワフルだし、上手い。カッコいい。
これは体験しなきゃわからない、CD音源とは別の魅力があった。

モローンズのレパートリーは、ミニ・アルバム5曲×2枚で10曲、CD化はされてないけどネットで公開されてるものが2、3曲...CDの収録時間(20分×2枚)を考えてみても、1時間たたないうちに全曲終了してしまう、短いライヴになりそうだなと思ってたのだけれど、結局2時間も演ってた。
どうして少ないレパートリーで2時間ももったのか今でも不思議。

ビデオ撮影が入ってて、DVDが出るかもしれないような事を言ってた。ホントに出たら買わなきゃ!

ライヴ終了後は、物販でグッズを買った人にメンバーがサインを書いてくれると言う。
羨ましいけど、僕にはグッズを買うお金も時間も余裕もない。この後ふたたびレコード・ショップへ行って、電車に乗らなければならないのだ。
サインを書いてるメンバーの様子も見てみたかったけど無理だった。きっとアットホームな雰囲気なんだろうなあ。
それにしても、グッズを買う人の列すごすぎ。ていうか、ライヴに来た人のほとんどが残って並んでた感じ。ホントに全員にサインしてあげられるの?時間大丈夫なの?
時間と言えば、MCで、同時期にやった長渕剛のオールナイト・ライヴの話題を模して「今日はオールナイトでやります」とか「帰りはシャトルバスで」とか言ってたなあ。
まんざら嘘でもなくて、サイン書くので日付またいじゃうんじゃないの?と思った。

それにしても。
素晴らしいライヴだった。
帰り道、「良かったねえ」「楽しかったねえ」と呟いている人たちにあちこちで遭遇した。
観客を間違いなくハッピーな気持ちにさせたモローンズだったと確信した。モローンズ、もっと大きくなってほしい。たくさんの人に聴かれるようになってほしい。
益々モローンズが好きになった。
もっともっとモローンズを聴きたいと思った。
またワンマンライヴがあるなら絶対行こうと決めた。

このライヴの映像がDVDになりました

藤岡みなみ&ザ・モローンズ 『予感』 Amazonで見る

このライヴの映像がDVDになりました。
実際に観たライヴがDVDでいつでも観れるというのはなんとも嬉しいことです。

モローンズの、ほんとうにほんとうに楽しかったライヴ。
みなみちゃんは可愛いし、ひと夏の思い出。永久保存盤です。

コメント