あいみょん Live@さいたまスーパーアリーナ 2025.5.29 感想

AIMYON TOUR 2024-25 ドルフィン・アパート -Additional Show-

2025年5月29日(木)@さいたまスーパーアリーナ

追加公演決定!どうするどうなる?

昨年リリースされた『猫にジェラシー』が傑作で、それに伴うツアーも奇跡的に観ることが出来て、満足していました。
そのツアーも2月をもって終了かなと思ってたら、台湾、韓国、日本での追加公演が決定しました。
しかも、ファイナルは、近場のさいたまスーパーアリーナ。
これは行ってみたいな...と思うものの、日程が、サザンオールスターズの東京ドーム公演と丸被り。
あいみょんはあくまで追加公演だし、サザンは6年振りの全国ツアーなので、サザンの方を優先しなければなりません。
とにかく、サザンのチケットが獲れるかどうか次第でした。

そしたら、1月24日、サザンのチケットの結果発表があり、見事に5月28日分が当選しました。
となると、翌29日のあいみょんのライヴに申し込んでも大丈夫、ということになりました。
上手い具合に、その時点でまだ抽選受け付け期間中だったのもラッキーでした。
当選して2日連続でライヴとなると、体力的にも大変ですが、2日目は近場のさいたまなので、その点では余裕がありました。

以前、あいみょんがさいたまスーパーアリーナでライヴをやった時は、チケットは即完ではなかったと記憶していたので、そのくらいのキャパだったら、一般枠でも当たるんじゃないかなあと。
その狙い通り、29日のツアー・ファイナルにすんなり当選しました。
サザンとの両睨みだった訳ですが、理想通りのチケット獲得となったわけです。

ただ、追加公演ということで、セットリストがどうなるのかな、と。
同じツアーなんだから、ほぼ同じセットリストとなると、同じものを観るのもどうなのかな。
『ドラえもん』の映画の新曲が出ることはわかってたので、その新曲はやるだろうとして、数曲は違うのかな。
まあ、昨年観たライヴがとても楽しかったから、ほぼ同じようなセットリストだったとしても、まあいいか、と。

とりあえず、大好きなサザンとあいみょん、2日連続でのライヴ参戦となる大きなイベントが決定しました。

2月にツアー本編が終わって、1ヶ月の小休止。
そして4月は、海外公演。
それから5月に日本での追加公演が始まり、セットリストが明らかになりました。
その内容は、僕にとっては驚きで、期待を大きくするものでした。
チケット獲れていて本当に良かった。
ますますライヴが楽しみになってきました。

しかし、ライヴが迫ってきた5月の中旬。
僕の体調が思わしくなくなってきたのです。
持病を抱えた身としては辛いところです。
起き上がれないほどの発作に見舞われたのなら別ですが、そういうものでもないので、その日その場所その時で、体調がどうなってるのかわかりません。
なので、とりあえず、動けるのなら、行くしかないのです。
体調が不安だからキャンセルするという選択肢はありません。
行ってみたら意外と平気だったということも考えられるし、辛くて辛くて我慢のし通しで全然ライヴが楽しめなかったということも考えられます。
行ってみて、会場でどうなるか、です。
なんとか、体調悪化せず、ライヴが楽しめますようにと祈るしかありませんでした。

そんな不安を抱えて、まず28日にサザンのライヴに出掛けたわけですが、ライヴ中に具合が悪くなりかけたものの、飲んでみた頓服薬が予想外に効いて、無事に乗り越えることが出来たのです。
その成功体験があったので、あいみょんのライヴの方は、会場ももっと近場だし、具合悪くなったら薬を飲めば大丈夫そうだしと、かなり心に余裕が生まれました。
楽しみにしていたライヴが、地獄の2日間となることはなさそうで安心しました。

ライヴ当日。会場へ

ライヴ当日のお天気はまずまず。
夜遅くにならなければ、雨も降らなそうです。
体調も良かったので、大宮で途中下車し、いつものようにdisk unionでお買い物。
目当てのレコードを買ってから、会場へ向かいます。

開場時間は17時で、ちょうどその頃、さいたま新都心駅に到着しました。
ここまで来れば、もう焦る必要はありません。
ホームのベンチが空いていたので、そこに座って栄養補給。
30分ほど時間を潰してから会場へ向かいます。

今回、買うべきグッズはありません。
あいみょんのTシャツ、なにか1枚欲しいんですけどね。
なかなか、好みのデザインのものが出ません。
グッズ売り場は思ってたほど混雑はしてなくて、それを横目に、まずはブログに載せる写真を撮って。
それから、ファンクラブにも入ったばかりなので、ファンクラブ・ブースに行ってみました。
ツアー期間内に入会した人なら貰えるというステッカーを貰いました。
しかし、思ってたよりずっと小さなステッカーでガッカリ(笑)。

それから入場です。
僕の席は200レベル236・237扉7列767番。
これは、事前にわかってたことなのですが、幸運なことに、767番というのは、列のいちばん端の通路側の席だったのです。
これが、とても嬉しくてね。
体調に不安がある身としては、何かあったらすぐに出られる通路側の席というのが、いちばん嬉しいんです。
ステージに近いかとかはどうでも良くて、とにかく通路に近い席をいつも求める僕なので、この運の良さには感謝しかありません。
周りの人のプレッシャーを感じず、リラックスして観ることが出来そうです。
で、200レベルというのは、2階席ではなくて、アリーナ席のすぐ横のスタンドが200レベルです。
もちろん、その上には500レベルまであるのですが、200レベルならば、普通にスタンド席ですね。
それの7列目ですから、高さとしては下の方。
ステージからいちばん奥までの距離と比べたら、ちょうど半分くらいに位置してました。
なので、ステージもそんなに遠いとは感じません。
しかも、今回は花道が伸びていて、センター・ステージも設置してありますから、割と近い距離であいみょんを拝めそうです。
なにしろ、前日にサザンを東京ドームの2階席から観てますから、それに比べたら、断然近い。

トイレを済ませれば、あとはショーが始まるのを待つのみです。

ライヴのスタート

開演時間の18時30分を5分過ぎて、場内が暗転。

01. どうせ死ぬなら
02. ラッキーカラー
03. 会いに行くのに
04. 森のくまさん
05. 駅前喫茶ポプラ
06. ノット・オーケー
07. 漂白
08. 炎曜日
09. マトリョーシカ
10. 朝が嫌い
11. マリーゴールド
12. 君の夢を聞きながら、僕は笑えるアイデアを!
13. 愛の花
14. 偽者
15. 私に見せてよ
16. おばけがでるぞ
17. 愛を伝えたいだとか
18. スケッチ
19. 君はロックを聴かない
20. RING DING
21. 夢追いベンガル
22. 貴方解剖純愛歌 ~死ね~
23. 生きていたんだよな
24. 葵

ステージ後方に現れたあいみょんがアカペラで歌い始めたのは「どうせ死ぬなら」
そして、バンドの演奏開始。
あいみょん、ステージ前方に出てきて、スタッフからアコギを受け取ります。
赤とも言えぬピンクとも言えぬ、なんとも良い色合いのトップスを着ていたあいみょん。
ザクザクとアコギをかき鳴らすスピード・ナンバー、1曲目から飛ばします。

客席は総立ちでしたが、僕は体調を考慮し、念のため座ったままの鑑賞です。
それでも、通路側の席なので、視界を遮るものが前になく、ステージが良く観えるのも幸運でした。

「ラッキーカラー」
さっそく花道を通って、センター・ステージまで移動しながら、「ようこそ、ドルフィン・アパートへ!」
ルンルンと気分良く散歩しながら歌ってるかのようなあいみょんを観ていると、多幸感に包まれます。
「♪ まつげを空に高く上げる」と歌いながら、目をクリクリさせるあいみょんの笑顔がとびきり可愛かった。
メイン・ステージに戻ったら、タンバリンを叩きながら歌ってました。

「会いに行くのに」
イントロが、さらにドリーミーなアレンジになってて、それだけで温かいものが胸に広がります。
笑いたくなるような、泣きたくなるような。
あいみょんの音楽の魅力が詰まった曲です。
とても優しい顔をして歌うあいみょん、菩薩様のようです。

MC。
「今日がとうとうファイナルですよ」
「42公演、無事に出来たということが嬉しくてハンパない」
「終わっちゃう寂しさというよりも、ホント嬉しいんですよね」
「だからもう今、絶好調です」
「もう、これでどうなってもいい。バンド・メンバーも、明日から働けなくなってもいいと思ってる...はず?」
「とにかく今日は出し切りたいです!」

「森のくまさん」
これは意外な選曲です。
結構前のシングルのカップリング曲ですからね。
慌てて予習しましたよ。
何故、この追加公演でこの曲を採り上げることになったのか理由が知りたいです。
性急なシャッフル・ビートでグイグイ迫りくる演奏は、ライヴでひと際映えましたね。

扉が開いた時のベルの音が聴こえてきて、「駅前喫茶ポプラ」
穏やかな曲だと思ってましたが、今日は爽やかという印象が強く残りました。
この曲は、デュエットとまでは言わないけれど、さりげなく男性コーラスが聴こえるのが肝なんですが、ドラムのイブイブと、ベースのイイジマさんが歌ってるのがわかりました。
サビの「ウッウー!」はテンション上がりますね。
無条件で楽しい気分になります。
特に今日のサビは躍動感がある演奏でしたね。
最後にもまたベルの音が聴こえてきて。
それは風鈴の音のようでもあって、僕には、夏の避暑地の小さな喫茶店が思い浮かびました。

「ノット・オーケー」
イントロの中華風のアレンジも印象的で、ゆっくり水の中を泳いでいるような浮遊感がたまりません。
この流れるようなサウンドに身を任せる心地良さ。
「♪ ダメになるときゃなるでしょ」の諦観に、どうでもよくなる脱力感。
サビ・ラストの「2人」のところでは指2本を立ててポーズ決めるあいみょん。
ギター・ソロは、ヤツハシさんとクロちゃんのどちらが弾いているのか、暗くて全然わかりませんでした。

「漂白」
コレ、昔のアルバムに入ってる曲なのは知ってましたが、全然印象に残ってなかったんですよね。
それが、今回のライヴでセットリストに入ってると知って聴き直してみたら、とんでもなく良い曲で。
この曲を発見できただけでも大収穫。
楽しみにしてました。
あいみょんの弾き語り風に始まり、私的な思いを綴っているんだけど、だんだんとスケールが大きくなっていくサウンド。
サビの「♪ また会いに来てね」もいいんだけど、クライマックスはCメロの「♪ 恋したこと キスの味」のフレーズ。たまらなく甘酸っぱい。
青春を思い出すなあ。
壮大な演奏なのに、終始控えめな照明だったのも対照的で印象に残りました。

MC。
「私のライヴ、初めての人?」
「絶対好きにさせるからな」
「え?何?」
「可愛い?」
「韓国行って買ってきたパックとビタミンで、今可愛いのよ」
ニコニコしながら、ステージを右へ左へと練り歩くあいみょん。
「どーも、はじめまして~。芸能人で~す」
「みんな、どうやって集まってきたん?口コミ?」
アリーナ前列の女の子に話しかけるあいみょん。
「え、お母さんと席離れて観てるん?」
2階席で手を振る女性の姿がスクリーンに。
「あ、ホンマや!映ってるの、アレお母さん?」
「スタッフもよう見つけたな」
「みんな平日なのによく来てくれて」
「有給取ったん?私のために?」
「有給取るのも大変なんやろ?」
客席から上がった声に戸惑うあいみょん。
「もう退会する??」
「私、なんか悪い事した??」
「ああ、きょう体育祭やった、って言ったんか!(笑)」
「ホンマや!ジャージ着てる!」
「じゃあ、また、そろそろ歌を...イヤモニ着けるな」
「あれ?イヤモニどこ行った??」
「どこだ?」
「うわっ、耳に着けとった!」
「やばっ」

「炎曜日」
ハードに狂ったようなバンドの演奏。
バラバラに分解されそうな一歩手前でキープしている危うさも魅力。
残念少女の独白がコミカル。
「忘れないからな」と叫ぶ、パンクにも近いロックですが、あいみょんの演じるキャラが可愛くて萌えます。
最後にドラム・ソロを加えて終わりました。

「マトリョーシカ」
前曲とのギャップがあり、演歌というか昭和歌謡的な、レトロなイントロが妖艶です。
ヤツハシさんのギター・ソロも艶があります。
しかし、こんなにファンクな曲だったとは。
とてもカッコ良くて、グイグイと世界観に惹かれていきました。
終盤、段々とスローな演奏になっていって終わり。
昔の曲だし、聴き飽きたくらいに思ってたけど、予想外に良かったです。

「朝が嫌い」
あいみょんはギターを置いて、スタンド・マイクと対峙。ざらついた気持ちをしっとりと情感込めて歌います。
「3分でできる 彼を満たすもの」がエロい。
罪な男もいるんだよなあ、辛い恋をしてるなあってのが伝わってきて、感情移入してしまいます。
この娘には幸せになってほしいなあと思いつつ、世の中にはこういう思いの女性、結構いるのでは?
だから、それを代弁しているあいみょんは支持されてるのだろうと。
ラストの「♪ 朝になーれー」の叫びにグッと来ましたね。

「マリーゴールド」
この代表曲を惜しげもなくライヴの前半に持ってくるあたり、あいみょんの余裕を感じます。
イントロのギターを聴いてるだけで胸がいっぱい。
あまりにも流れるようなメロディなので、その心地良さにフワフワと意識が飛んでしまい、サビの「麦わらの」に入る瞬間を聴き逃してしまうことが多かったのですが、最近は意識を集中して聴けるようになってきました。
そのサビではお客さんたちが挙げた手を大きく左右に揺らして、麦畑の穂が風に揺られているような光景が広がります。
ヤツハシさんのギター・ソロにも気分が高揚します。
会場のこの温かな雰囲気を満喫しているようなあいみょんの笑顔が良かったですね。

MC。
「もう10年やってますけど、まだ初めてライヴに来たって人がいるのは嬉しい」
「ここで、みんなの顔を観させてくださーい」
最近のライヴでは恒例になってきた、双眼鏡のコーナー。
あいみょんが双眼鏡を覗いて、客席を見渡します。
双眼鏡で観ている光景がスクリーンに映し出されます。
「1人で来た人!」
「姉妹で来た人!」
手を挙げた人を探して、どんどん映していくあいみょん。
「お医者さんはいますか?」
「何かあったら助けてほしい」
「えっ、ホンマにお医者さん?」
「あ、医学部か!」
「縫合は出来る?」
「何かあったらよろしく~」
「小学生はいる?」
「あ~、おった!」
「大人っぽいな」
「私に憧れてるからか?」
「お母さんと来た人!」
「お父さんと来た人!」
「娘さんが誘ったん?」
「え、お父さんが誘ったんか!」
「今日、誕生日の人!」
「ホンマか?」
スクリーンには、誕生日おめでとうと書かれたタスキのようなものを持った男性が映ります。
「どうやらホンマやな...」
「え~、いくつ?」
「27歳か!」

「それでは、センター・ステージに移動しまーす」
そこで待ち受けていたのは、ドラムのイブイブ、アコギのクロちゃん、スティール・ギターのヤツハシさん。
アコースティック・コーナーです。

威勢よく演奏が始まったと思ったら、「待って、待って!」と止めるあいみょん。
「私、コレ忘れてたわ!」
「やろうと思ったら、なんか無いぞ、って」
「良かった~、気付いて」
そう言って、首にカズーを装着するあいみょん。
「君の夢を聞きながら、僕は笑えるアイデアを!」
ドラえもんの映画の挿入歌で、僕は主題歌より好き。
イントロで、ギリギリまで忘れてたカズーの音色が鳴り響きます。
軽快だけれど、適度に力が抜けていて、優しさを感じる曲。
ドラえもんに関連するワードがポンポン飛び出すのも面白い。
途中のブレイクの瞬間、4人が一斉に手を挙げます。
アコースティック・アレンジなのがどう出るかと思ってましたが、原曲の素晴らしさを崩すことなく、むしろ倍増させて、楽しいカントリー・フォークになってましたね。
フィニッシュでも手を挙げてポーズを取って決めた4人でした。

MC。
「たぶん、イブイブはわかってくれてると思うねんけど、台北で、マイクを床に置いたら、蹴とばして、どこかに行ってしまって」
「でも、演奏始まっちゃったし、どこだどこだって必死に探して」
「そしたら、ギリギリでイブイブが、サッ!と渡してくれて」

「愛の花」
アコースティックというよりも、なんだかハワイアン風、ドリーミーなアレンジ。
クロちゃんのアコギのアルペジオがサウンドの要。
あいみょんが弾いてるアコギの音はほとんど聴こえなかったな。
僕は実はちょっと苦手なバラードなんだけど、こういうアレンジならば結構アリだと思いましたね。

MC。
「ライヴ初めて?」
「昨日も来たん?」
「うわ、どしたどした、泣かないで」
「もらい泣きするわ」

バンドの3人がいなくなって、1人センター・ステージに残ったあいみょん。
ここで弾き語りです。

「偽者」
イントロは口笛じゃなくてスキャット。
それだけでも痺れるというか。
1人ポツンとギターを弾くあいみょんにスポットライトが当たって、孤独感が増します。
サビの「♪ ああ ヤだな」から、ギュンギュンと胸を締め付けられるようなメロディ。
普段は楽しくて面白い性格のあいみょんが、こういうダークな胸の内を吐露するような曲を書くところが魅力なんです。
この弾き語りのコーナーは日替わり曲で、2DAYSの1日目は「from四階の角部屋」をやってるのですが、2日目は『猫にジェラシー』の中でも特に大好きなこの「偽者」なので、この日に観に来ることになって本当に良かったなと。
ライヴで「偽者」が聴けたのと聴けなかったのとでは大違いですから。
堪能いたしました。

MC。
「10代の人!」
「20代の人!」
「もう私はここに入らへんのやなと寂しく思いますね」
「30代!」
「40代!」
「50代!」
ひと際大きい歓声。
「凄っ。こんなに50代に支えられてるとは思わんかったわ」
「60代!」
「70代!」
「まさかの80代!」
凄い声が聴こえます。
「ホンマか?80代って、あんなに声出せるもんなん?」
そしたら、客席から、ホントにいるよ~との声が。

「声出しOKになってからツアーでアリーナ公演をやるのは初めてですね」
「そしたら、みんなの声を聴かせてください」
「アリーナ!!」
うおおおおおおお!
「すごーい、震えるわ!」
「わかる?この感触」
「スタンドー!!」
うおおおおおおお!
「バンドー!!」
おーーー。
「このジジイどもめ!」
「まだまだ後半戦、行きまーす!」

「私に見せてよ」
イントロの途中でメンバー紹介をして、そのまま花道でハンド・マイクで歌うあいみょん。
ドローンが飛んで、あいみょんとバンドの間を行ったり来たり。疾走感ある映像がスクリーンに映し出されます。
コミカルなあいみょんの魅力全開で、自然と心はウキウキ、楽しくなってきます。
あいみょんもテンション上がりすぎたのか、途中で展開を間違えて、歌詞とメロディがボロボロになる場面も。
「♪ お腹の肉付きも」のフレーズで、シャツをめくってお腹を出すあいみょんがとってもキュート。この場面、DVDが欲しい!
終盤、演奏がどんどんスピード・アップしていって、最後はヤマケンと並んで変顔をして終了。

「おばけがでるぞ」
変化球とも思えるシングルのカップリング曲ですが、アコギを弾くあいみょんの姿は、まるで超有名な曲を演奏してるかのような貫禄を漂わせていました。
威風堂々。
そうなると、変化球ではなく、意外とストレートなロック曲なのかもと思えてきたり。
この曲の肝、テルミンをヤマケンが操作していました。

「愛を伝えたいだとか」
ファンクなこの曲を、ハンド・マイクで歌うのは珍しいかも?
ステージを右から左、そして花道へと歩きながら歌います。
そのカッコ良さはR&Bの女王のような風情。
演奏からもいちだんと躍動感が伝わってきて、今までこの曲を観てきた中でいちばん興奮しました。

MC。
「昨日は、あと1日で終わりやなと思うとソワソワして眠れませんでした」
「無事に終われる嬉しさがあって」
「長かったツアーの中で、広島でしたかね、嬉しいニュースを届けることも出来ました」
「大好きなドラえもんの曲を担当することになりました、って」
「昔からのファンは、私が昔からドラえもんが好きだって知ってるから、みんな喜んでくれてるんやろな、とか」

そう紹介して披露したのは、もちろん「スケッチ」
だけどさ!
MCを座って聞いていたお客さんたちが、この曲が始まったら一斉に立ち上がったんだよ。
おかしくない?
この曲はバラードだって、みんな知ってるんだからさ、バラードだったら普通座って聴かない?
なのに、わざわざ立つなんてさ。
立てば盛り上がるとか、アーティストが喜ぶかと言ったら、そうではないよね。
今日のお客さんたち、ライヴの楽しみ方をちょっと間違えてる気がする...。
あいみょんはハンド・マイクでしっとりと優しく歌いあげました。
大切な人を見つめる眼差しの温かさを感じる曲。
きっと、あいみょんにとっても特別な思い入れのある曲なんだろうな。

「それではみなさん、一緒に歌ってください!」
「君はロックを聴かない」
ロックに青春や人生を捧げた身としては、いちばん思い入れのある曲。あいみょんの本質が詰まってます。
歳を取ると、曲の歌詞なんかは憶えられなくなってくるものですが、この曲は、僕もすんなり自然と歌詞を憶えてしまった曲です。
サビでは挙げた手を前後に振る観客たち。
そして終盤、あいみょんが客席にマイクを向けて、お客さんたちに歌わせる場面。
僕も「♪ 君はロックなんて聴かないこと知ってるけど...」と歌い出したのですが、僕が座ってたからでしょうか。周りの人が歌う声はあまり聴こえてこなくて、逆に自分の声がよく聴こえたんです。
今まで、自分の声なんて、周りの声にかき消されてたくらいだったのに。
なので、おお、やべっ、音痴にならないようにしなきゃ、と緊張しました。
そして、最後の「♪ 恋を乗り越えてきた~」の観客の大合唱を聴いて、やったぞと満足そうな顔をするあいみょんでした。

MC。
「私が、このタオルを首に巻いたということは」
「巨乳を作る時間ですね」
「今日はこれくらいにしたろ」

「RING DING」
アップ・テンポなこの曲で、ステージから客席に降りて、走って観客とハイタッチしながら歌うあいみょん。
それを観て、期待と羨望で興奮する会場。
サビでは、観客が一斉にタオルをフリフリ振り始めました。
えっ、この曲って、そうするのが恒例なの?知らなかった。みんな用意がいいなあ。
メイン・ステージに戻ったあいみょん、興奮したのか、コサック・ダンスをしながら歌いますが、すぐにバランスを崩して倒れ込みます。

「夢追いベンガル」
さらにロックなスピード・ナンバー。
またステージから客席に降りて、あちこち練り歩きながら歌うあいみょん。
「♪ セックスばっかのお前らなんかより」のところでは、目の前のカップルを指差しながら歌ってました。
このカップルが付き合い始めだったらどうすんだ?(笑)
あちこち走りながら歌ってきたので、感覚がマヒしてきたところがあったのか、急いでセンター・ステージに戻ったところで、何小節かピッチが狂ったあいみょん、珍しい。
最後は段々とスローな演奏になっていって終了。

「貴方解剖純愛歌 ~死ね~」
冒頭はアコギ1本の弾き語りで。
途中からバンドが加わるのがカッコいいいです。
この曲では、あいみょんは目を瞑ったまま歌ってる時間が長かったのが印象的でした。
と思ったら、小悪魔のように舌なめずりも見せたあいみょん。
表情がくるくる変わります。
サビの「死ね~っ!」は、もちろん会場大合唱。
ここも燃える瞬間ですね。
さらに煽るように、クロちゃんがクレイジーなギター・ソロを弾いてました。

「生きていたんだよな」
僕も大好きなあいみょんのメジャー・デビュー曲。
過去にライヴで聴いたことはありましたが、1度はアコギでの弾き語り。もう1度はアコギとドラムでの演奏ということで、フル・バンドでの演奏を聴くのは初めてでした。
会場内はかなり暗くなり、赤い色の背景に、赤いスポットライトが当たって、シリアスな雰囲気のステージ上。
そんなムードの中、セリフを喋るようにまくし立てるあいみょん。
そんなセリフから「♪ 遠くで~」とメロディが乗る瞬間がカッコいい。
そして「♪ 生きて生きて」の連呼。
「マリーゴールド」とか「君はロックを聴かない」とかとはまったく違う、こういう振り幅のあるところに、僕は惹かれたのです。
今までの弾き語りでも、曲の魅力は充分伝わってきてましたが、やはりフル・バンドとなると迫力が違いますね。
今まででいちばん良かったです。

MC。
「昨日のライヴの後も、お風呂めんどくさかった」
「余韻を味わっていたいのよ」
「一緒に飲んでみたい?」
「長いよ?(笑)」
「でもね、ツアーが終わるって、やっぱり寂しいとかじゃなくて、嬉しいんです」
「また戻ってきます」
「この後もフェスとかあるしね」
「それだけじゃなくて...たぶん何かあると思う(笑)」

「葵」
この曲も、このツアーで良さを再認識した曲です。
冒頭の「♪ きっと僕たちが」のメロディから胸を鷲掴みにされます。
この曲でライヴを締めるの、本当に良いです。
会場のお客さんたちをすべて包み込むようにして、ハンド・マイクで歌うあいみょん。
「♪ さよなら~」と、サビでは高く挙げた手を大きく左右に振るお客さんたち。
その光景を観ていると、ああ、今日ここに来て良かったなあと幸せな気分になりました。
終盤、ヤツハシさん、イイジマさん、イブイブ、ヤマケン、アサちゃん、クロちゃんの順にメンバー紹介をして。
あいみょんがメンバーに合図をしながら、演奏の音を小さくしたり大きくしたりのせり上がり盛り上がりをして、バンドが一体になって終了。

「ドルフィン・アパート、完走!!」

メンバー全員がステージ前方で並んで挨拶。
指を口に当てて、シーッ!と静かにさせた後、
「ありがとうございました!!」と、オフ・マイクで。

バンド・メンバーがステージから去った後は、あいみょんは花道でピック投げをしながら挨拶。
「長かった~」
「やりきった!」
「えらいぞ、私!」

「それでは...健康第一、家内安全、その次~?」
あいみょん!!!

ライヴ終了は、21時10分でした。

アップデートの域を超え、ツアー本編とは別物

とにかく、楽しかった。楽しかった。
何度も言います。楽しかった。

ドルフィン・アパート・ツアー本編で聴けなかった、たくさんの曲を聴くことが出来ました。
『猫にジェラシー』は大好きな曲ばかりですが、ツアー本編ではセットリストに入ってなくて、残念に思ってた「ノット・オーケー」「炎曜日」「偽者」が、今回の追加公演ではしっかりと採り上げられていて、忘れ物を取り戻した気分。
これで本編と合わせ、『猫にジェラシー』収録曲がすべて生で聴けたことになりました。
それにとても満足。
そして、それ以外にも、この追加公演では意外な曲が採り上げられたりしていて。
特に「漂白」がこんなに良い曲だったと気付けたのも大きな収穫でしたね。
なので、追加公演と言っても、アップデートの域を超え、これは別物と言っていいくらいに生まれ変わってましたね。
だから、これは観に来て大正解。
しかも、日替わりメニューでも、大好きな「偽者」が聴ける日に当たったのも運が良かった。
ますます大正解でした。

でも、気になったのが、ベースのイイジマさん。
今まで観たライヴとか、DVDの映像を観ると、あいみょんはMCでイイジマさんとよく喋ったりイジッたりしていて、仲が良さそうだなと思ってたのですが。
でも、この日のライヴでは、イイジマさん、ほとんど喋りませんでした。
体調でも悪かったのでしょうか?
それとも、あいみょんとの関係が以前とは変化して、何か気まずかったりするのでしょうか?
気になりましたね。
今後に注目です。

僕自身も、前日のサザンのライヴを上手く乗り切れたことで、心に余裕が出来て、この日は体調崩すことなく、頓服薬を飲む必要もなく、ほぼ普段通りにライヴを楽しむことが出来たのも何よりでした。
苦痛に耐え忍ぶ地獄の2日間にならなくてホント良かったです。

とにかく、あいみょんに対する思いが日に日に大きくなっています。
マジで、いいなあ、あいみょん。
メロディもサウンドも歌詞もMCも顔も性格も最高。
こんなにハマっていくとは思いませんでした。
過去最高にハマった女性アーティストかもしれません。
ファンクラブにも入ったことだし、これからは必ずライヴに参加したいと思っています。
益々もって目が離せません。

10代から80代までのファンが会場に集まって、ホント幅広い年代に愛されてるあいみょんは、あと100年は安泰だ!
最高です!

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