山本彩 Live@Zepp DiverCity TOKYO 2023.7.13 感想

SAYAKA YAMAMOTO LIVE TOUR 2023 -&-

2023年7月13日(木)@Zepp DiverCity TOKYO

NEWアルバムリリース

さや姉のNEWアルバムがリリースされるというニュースを聞いても、あまりワクワクした気持ちにはなりませんでした。
コロナ禍、そしてさや姉自身の病気療養を経て、時が経ちすぎていて、さや姉に対する気持ちが下がっていってたのが原因です。
CDのリリース情報を見ると、初回盤に付いてくるDVDは、MVとメイキング映像。僕が興味を持てないやつです。ライヴ映像なら即買いなのに。
どうせサブスクで聴けるので、通常盤では旨味がない。
そもそも今回のアルバムは良さげなのか?と思って、既発曲をザッとYouTubeで試聴してみたら、あんまりピンと来なかった。
こりゃあ、買わずにサブスクで聴けばいいやな、と。

そんなこんなで、NEWアルバムリリース当日。
お、ちょうど今日リリース日じゃん、と気付いたので、早速サブスクで聴いてみました。
そしたら。
試聴した時はピンと来なかったはずなのに、アルバムとして通して聴いてみると、あれ?コレかなり良い曲じゃん?と思えるものが多数あって驚愕。やっぱりワンコーラス試聴したくらいじゃダメなんだと実感しました。
とにかく、今回のNEWアルバム、かなり良い感じじゃん!と一聴して虜になったのです。

ライヴに行きたい!チケット間に合う?

そうなると、すぐさま、「ライヴで聴きたい!」という気持ちが沸き上がってきました。
思い返せば、前回のアルバムが出た直後のライヴ、チケットを持っていたのに、丁度コロナが世界を覆ったために中止となっていたのでした。
そうだよな、前までは、アルバムが出たらライヴに行きたいアーティストの一人だったじゃないか、と思い出し、今回行かないなんておかしいじゃないか、と。
でも、既にツアー・スケジュールの発表、チケットも売り出されているはずだというのはなんとなく知っていたので、急に焦りだしました。
東京公演、もう売り切れちゃってるんだろうなあ。
そんな思いで、慌てて、半ば諦めの中、チケットサイトをチェックしてみると。
取り扱ってるのはイープラスだけで、ファミリーマート先行先着というのをやってました。
先行だけど、先着?抽選ではない?
見たところ、売り切れてはなかったようです。
申し込めば、すぐに買えるみたい。
ということで、すぐさま購入手続き。
ファミマに代金を支払いに行って。
どうやら、無事チケットが買えたようです。
アルバムを聴いて、その日のうちにチケットをGETするという急展開でした。

その後、ぴあなど他のチケットサイトでも取り扱いが始まり、一般発売された後でも、すぐにはソールドアウトせず、余裕でチケット買える状態は続きました。
NMB時代にライヴ開催した時は、東京公演なんて即完で、まったく手に入らなかったのを憶えてますが、今はZepp1日だけでも即完しないのかあと複雑な気持ちに。
ソールドアウトしなければしなかったで、フロアの中は余裕持って観れるのでそれも良しなんですが、やっぱりチケット売れ残るのは寂しいよね。
そう思ってたら、最近さや姉があちこちTVに出たせいなのか、7月に入る頃にはチケットは売り切れとなりました。
やれやれ。

今回のツアーは6月から始まっていて、まずは小さなライヴハウスから周ってたのですが、セットリストを調べてみると、15曲くらいしかやってなくて。
コロナ禍前のライヴでは20曲はやってたので、なんだか少ないなあ、と。
これじゃあ1時間半くらいで終わっちゃうんじゃないか?
ただこれは、今は小さなライヴハウスだから、時間も短めなんであって、Zeppクラスの会場になったら、いつも通り20曲くらいやるセットリストに生まれ変わるんじゃないか?
そんな期待を持ちました。

ライヴまでの間、大好きになったNEWアルバムは、ライヴ映像のDVDが付いているファンクラブ限定盤を中古で入手することに成功し、さや姉の世界にどっぷり浸かっていくことが出来ました。

ライヴ当日。会場へ

ライヴ当日。
梅雨時なので、雨も心配だったのですが、なんとか大丈夫で。
このところ、急な雷が頻発してたので、念のため折り畳み傘は持っていきましたが。

今回は指定席じゃなく、スタンディングなので、時間に余裕持って到着せねばならないと思ってましたが、途中の買い物に手間取り、予定よりも遅い到着となりました。
ちょうど、開場時間の18時頃でした。

僕の整理番号はC448番。
当然、Aからの入場となるので、この番号は、かなり後の方と思われます。
終わりの方なんじゃないかと思いましたが、Dまであるとのことで、まだまだ後ろはありました。
ただ、スタンディングだと、自分の希望するポジションを獲るためには、この番号はやはり不利で、良い場所が獲れないんじゃないかと不安はありました。

開場して30分以上経ってから、ようやく入場することが出来、ドリンクを交換し、CDに付いてた特典券で特典との引き換えを済まし、フロアの中へ。
こういうライヴハウスで、僕が希望するポジションは、最後方の壁際です。
ステージ上のアーティストがよく観えるかどうかよりも、混雑せず、周りの人をそれほど気にせずゆったり観れるポジションがいいのです。
僕が着いた時には、最後方の壁際もだんだん埋まってきている状態でしたが、なんとか間に合いました。
フロア最後方の壁際、一番右端のポジションを獲ることに成功しました。
あとは、これ以上なるべく混雑しなければ。
背の高い人が前に来なければ。

開演前のSEで、BiSHの「stereo future」が流れたのは胸アツ。
さや姉、BiSHの解散ライヴのこともツイートしてたもんね。好きなんだな。
いつか、関西出身ハスキーボイスの2人としてアイナとコラボしてほしい。

ライヴのスタート

開演時間の19時を5分過ぎて、メンバー登場。

01. Don’t hold me back
02. Bring it on
03. 喝采
04. unreachable
05. 劣等感
06. 風の日
07. 蛍
08. ゼロ ユニバース
09. 追憶の光
10. ラメント
11. JOKER
12. Weeeekend☆
13. TRUE BLUE
14. ドラマチックに乾杯
(Encore)
15. yonder
16. Are you ready?

まずは、さや姉の髪。
かなり脱色していて、薄い栗色。
短い髪をツインテール気味に縛っているようです。
あれがさや姉?

「Don’t hold me back」
ダンサブルな曲ですが、この曲がライヴの1曲目というのは意外な気がしました。
重低音のビートに負けじと、さや姉の声が力強く響きます。
終盤、さや姉のヴォーカルに、コーラスのasamiさんのスキャットが絡んでくるところはゾクゾク来ました。

「Bring it on」
NEWアルバムのラストを飾るロック・ナンバー。
歌詞に「♪ 高まるBPM」とありますが、スピード勝負ではなく、ジワジワ来る感じ。
そして、サビではみんなでジャンプ!ジャンプ!
2番の「♪ 丁か半か 伸るか反るか」というところが好きです。

「喝采」
ロックな人生を生きている女性を象徴している感じの、阿部真央さん書き下ろしの曲。
さや姉がアコギをかき鳴らすこの曲もお馴染みになってきました。さや姉もお気に入りなのかな?自分の代表曲にしたい感が伝わってきます。
「♪ これで満足か?」と、女王様ばりに決めるところがカッコ良く。
フィニッシュでは、ヤケクソ気味にピックを客席に放り投げるさや姉です。

最初のMC。
東京に戻って来ましたと、ツアーの挨拶。
1ヶ月前から始まったこのツアー、これまで小さなライヴハウスで10公演やってきましたが、この日から全国のZeppを周る公演となります。
どうやら、バイオリンのayasaさんとコーラスのasamiさんは、このZepp公演からの参加のようです。
バンド・メンバーは、初のソロ・ライヴの時から変わってないみたいなのが凄い。
普通、アイドルを卒業したり、事務所が変わったりとかすると、大人の事情で、バック・バンドのメンバーなんてコロコロ変わりそうなものなのに、チームSYバンドは不動なのは素晴らしいなあ。
さや姉の才能に惚れて、ずっと支えていくんだというバンド・メンバーの思いを感じます。

「unreachable」
ツアー序盤は、「oasis」を演奏してましたが、最近この曲に差し替えになりました。
イントロで、ベースの奥野さんとバイオリンのayasaさんがステージ左右のお立ち台に立って、二人で演奏を始めます。
この曲に限ったことではないのですが、原曲通りのイントロで始めるのではなく、序章のような演奏を加えたイントロで始めた曲が結構ありましたね。
コレは切迫感のある曲です。
バイオリンが効いてましたね。胸に迫るものがあって、スリルと緊張感がたまりません。

「劣等感」
この曲は、とにかくスピード感に溢れていて、今回のライヴで楽しみにしていた新曲。
「♪ 自己愛など縁がない」の後の演奏のキレ味。
「♪ 満たされない、選ばれない、越えられない、報われない、才能ない 所詮、自分はって固定観念」という、さや姉の早口速射砲がたまりません。
堪能できたのかさえもよくわからないほど、あっという間に駆け抜けていきました。

「風の日」
ELLEGARDENのカヴァー曲。
おおらかさもありつつの、爽やかでスパークル。
好きなバンドの曲を演奏しているさや姉は楽しそうでした。

MC。
前日に口内炎が出来てしまって、上手く歌えるのか不安もあったそうですが、全然問題ないとのこと。
また、追加公演を知らせる看板が渋谷駅に設置されたというので、さや姉も観に行ったそうですが、なんと見つからなかったとのこと。
まあ、渋谷駅は広大ですからね。
渋谷駅をウロウロしているさや姉を想像すると可愛い。

「蛍」
大好きな2ndアルバムの中でも1番好きな曲。
6年前に観に行ったライヴで聴けて感動したのですが、もう2度と生では聴けないと思ってただけに、今回のツアーのセットリストに入ってると知った時の喜びたるや。
「私の曲の中でも、夏を歌った曲をやります」との紹介にいささか衝撃。
そうか、この曲は夏の曲だったのか。
僕的には、2ndアルバムを聴きこんで、仙台までライヴを観に行って、会場で並んだのが冬の思い出なので、この曲は冬のイメージだったんですよね。
まあ、たしかに、「♪ 君と過ごした夏がもうすぐ終わる」って歌ってるし、そもそも蛍なんだし、そりゃ夏か。
なんとも切ない美メロに、熱い思いが詰まっている歌詞。
大好きな曲に感動しないわけがない。
間奏のギター・ソロは、草刈さんに続いて2フレーズ目をさや姉が弾きます。さや姉がギター・ソロを弾いたのは結局この曲だけだったかなあ。最後は小名川さんも含めてのトリプル・ギター・フレーズがカッコいい。
終盤のさや姉のヴォーカルに、コーラスのasamiさんが「♪ ゆらゆらゆらゆら」と絡んでくるところが胸アツ。
「ゆらゆら」が「Pure Love」にも聴こえるのは僕だけでしょうか。

「ゼロ ユニバース」
これはドラマ主題歌で初めて聴いた時から好きだった曲。これも楽しみにしてました。
壮大なバラードなのに、それに相反する素朴な印象も受ける不思議な魅力。
サビは胸がキュゥゥゥゥンとなるんです。
そして、その後には、温かいものがブワーッと広がって来る。
ああ良い曲だなあ、良いもの聴いてるなあ、と、一番感動した場面でしたね。

「追憶の光」
小名川さんのピアノ・ソロから始まりました。
これも切なく感動的なバラードです。
さや姉のヴォーカルは、抑えた歌い出しから、徐々に訴えかけるような、伸びやかで澄んだものに。
こういう感情をこめた歌い方が出来るさや姉は、やはり素晴らしいヴォーカリストだと再認識。

「ラメント」
スローな流れで、オリエンタルなムードの楽曲。
身を任せ、ただただ聴き入ります。

MC。
なんといっても、翌日はさや姉30歳の誕生日なんですよね。
客席からは自然とおめでとうの声が上がるし、そういう話が多くなりました。

「JOKER」
大好きな2ndアルバムの幕開けの、華々しい曲。
ギターの「ジャーン!」というストロークに合わせて、全員が手を天高く伸ばします。
浄化とJOKERをかけた粋な歌詞。
「♪ 浄化されてく」のところは、本当に体の中の汚いものが流れて消えていくような爽快感があるのです。

「Weeeekend☆」
冒頭の「♪ HAPPY HAPPY Party Boy HAPPY HAPPY Party Girl」のところは、お客さんにコール&レスポンスで歌わせました。
「Yeah」とか「Woo」とか合いの手入れるところもあったし、お客さん参加型の楽しいパーティー・ソング。
曲の途中で、メンバー紹介をこめて、各メンバーのソロ演奏。
色々あって見どころたくさんでしたが、ただ、この曲はアルバム未収録で、シングルのカップリング曲なので、ファンの間でもやや認知度低め。
なので、参加型の曲といっても、まだ全員は盛り上がり切れてない感じもしました。
認知度が足りないだけなので、ライヴでやり続けていけば、かなり盛り上がる曲に育っていく気はしました。

「TRUE BLUE」
鋭いギターのフレーズがカッコいいロック・ナンバー。
どうしたってLUNA SEAを思い出してしまいます。ああいうキレのある感じ。
「♪ 涙は何度だって流せばいい」「♪ さぁ、確かめにいこうか」というラストの潔さは、歌ってて気持ちいいだろうなと思います。

「ドラマチックに乾杯」
NEWアルバムがすごくいいなと思えたのは、冒頭のこの曲の存在が大きいです。
また一段と華やかで、派手な演奏になります。
お客さんも、手拍子で盛り上げます。
サビの「♪ ドラマチックに乾杯」のところ、「♪ かんぱーい」じゃないんです。「♪ かんぱーあああああい」と、コブシを効かせるような感じでギアを上げるところにテンションが上がるんです。
ホント好き。
楽しく盛り上がって本編終了。

アンコール。
さや姉は白いドレスから着替えて、タンクトップでヘソ出し、デニムのホットパンツで脚出しと、露出度高めの衣装。
どうやら、Y2Kファッションということらしく。草刈さんも最近知ったと言ってましたが、僕も今回初めて知りました。
2000年代のトレンドを取り入れたファッションとのことですが、次の日30歳の誕生日を迎える女性にしては幼く見えるというか、ギャルっぽく見える感じでしたね。
まあ、昔ながらのロック姉ちゃんもこんな感じではありましたが。
客席から「30歳に見えない!」と声が上がって、「まだ30になってないんやから、見えるわけない!」と応えてました。

で、ライヴが楽しいのはみなさんのお蔭ということで、その感謝の気持ちで(?)、「あめちゃんあげるわ。ほんまに持ってきたで」と言って、客席に飴をバラまいてました。
受け取れた人は、舐めちゃうのかなあ、それとも記念に保管しておくのかなあ。
僕だったらどうするだろ。

「yonder」
配信シングルでしたが、やや地味で印象に残らないタイプに思えます。
サビもわかりやすいんですが、わかりやすいが故に聴き流してしまうというか。

「Are you ready?」
これもスピード感に溢れた曲。
序盤から手拍子でノリまくりです。
Bメロの「♪ Oh Oh Oh」というところは、お客さん大合唱です。
さや姉のライヴは、観客が一緒になって歌う場面はあまりないのですが、やはり声を出して歌うと、ライヴに参加してる実感が沸きますね。
サビは拳を振りまくって、ラストスパートしました。

終演後の挨拶で、20代を心置きなく終えることが出来ました、これからも旅を続けられるように頑張りたいですと話していました。

現在の山本彩の姿を伝える、魅力がギュッと詰まった良いライヴ

記念写真や動画を撮ったりもして、
ライヴ終了は20時48分。
前回観たライヴは2時間半くらいやってたし、いくつかのDVD観てもそれくらいやってたので、コロナ禍や病気療養を経てのこのツアー、2時間満たずに終わってしまったのはやはりボリューム的にはやや物足りなさを感じます。
この日のZepp公演から、会場も大きくなったことだし、曲数も増やしてくるかなと期待してたのですが、結局セットリストは変わらずだったのは残念でした。
曲数が少ないのは、やはり、まだ長時間のライヴをやるには体調に不安があるからなのではないのか?と疑ってしまいます。

ただ、NEWアルバムの曲を中心に据えた今回のセットリストは概ね満足なんです。
ライヴで聴いてみたいんだよなあと思っていた大好きな曲は、だいたいは聴けたので良かったです。
現在の山本彩の姿を伝える、魅力がギュッと詰まった良いライヴでした。

さすが音楽に特化したライヴハウス、ヴォーカルも楽器の音も良く聴こえました。
場所的には、あまり音響の良くない位置にいたと思うのですが、それでもまったく不満のない音で楽しめました。
もっと前の方に行けば、もっと迫力のある良い音なんでしょうけどね。

フロアの最後方で観ていたのですが、お客さんはギューギュー詰めではなくて余裕あったし、最初は、前方の背の高い人が邪魔で、さや姉の姿を捉えるのに苦労しましたが、少し移動して、フロアの角のところに行ったら、ステージが良く観えました。
ライヴハウスはスタンディングで、傾斜もないし、早い者勝ちの場所取りが命のところがあるのが難点です。
やっぱり、ちゃんとした指定席がいいなあ、ライヴハウスは好きではないなあと思ったのですが、今回は運良く、希望通りのポジションを取ることが出来たのは幸運でした。
気楽にライヴが観れたのが何より良かったです。

たださあ、さや姉の髪の色が、ね。
フロアの最後方からだと、肉眼では表情までは観てとれないので、ざっくりした感じしか観えなくて、となると、髪の色がやけに目立ちました。
僕のイメージにあるさや姉は黒髪なので、ステージ上に見える薄い栗色の髪の女の子がさや姉だとはどうにも思えなくて。
遠目から見てると、往年の浜崎あゆみみたいに思えて。
だから、なんだか、イメージとのギャップがありすぎて、さや姉のライヴを観ている感覚があまりなくて。
そのギャップを埋めるのに、かなり苦労しました。
ややキツめのメイクも含めて、今のさや姉、ルックス的には僕の好みじゃないんだよなあ。

30歳になるということで、これからどう変化していくか。
若い子たちに憧れられる、大人でカッコいい女性になってほしい。

さや姉の作る曲は僕好みなので、これからも注目し続けるし、ライヴもまた観に行きたいと思うけれど、変にこじらせたロック姉ちゃんにはならないでほしい。
アイドルだったことを良い意味で忘れず、このまま王道を突き進んでくれよ、とは思いました。

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