斉藤和義 Live@NHKホール 2018.4.28 感想

KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2018 Toys Blood Music

2018年4月28日(土)@NHKホール

諦めてたのにリセールでチケットGET

行ってみたかった斉藤和義のライヴ・ツアーが行われると聞いて、早速3月の埼玉公演の抽選に申し込んでみたのですが、見事にハズレ。
その後、その埼玉公演と同じ週のサニーデイ・サービスのライヴに申し込んでみたら当たってしまったので、同じ週にライヴ2つで仕事休むのは厳しいので、その時点で斉藤和義の方は諦め。
斉藤和義は、4月に東京公演があったのですが、先行抽選は埼玉公演と同じ抽選日だったので、もう申し込めない。
あとは一般発売という事になるのですが、土日公演なので、一般で獲るのはほぼ絶望的...というか、そもそも、その一般発売日は、僕の仕事の外せない日でもあって、完全に無理。
こりゃダメだ、と諦めてたんです。
ところが、一般発売日の数日前に、なんとなく、ぴあの情報を見ていたら、「定価リセールあり」と表示されていて、どこの公演のチケットだろう、と何気なく覗いてみたら、僕が行きたいと思っていた4月のNHKホール土曜日1枚のチケットだったのです。
うっそ、なにコレ?
一般発売日前ですから、おそらく、先行抽選で当選した人が売りに出したのでしょう。
ともかく、行きたいと思っていた日のチケットがそこにある。これは買うべし!
という事で、定価リセールでチケットをGETしたのでした。
人気のチケットがその時間帯に売りに出されて、それを偶然僕が見つける事が出来たのも何かの縁というか運命というか奇跡。
こうして、念願の斉藤和義のライヴ参戦が決定しました。

ライヴ参戦決定前は買うべきか悩んでたNEWアルバムも、これで購入を決意。
それからはNEWアルバムを聴きまくりました。
これが残念な内容だったら、チケットを獲った事を少し後悔もしたでしょうが、これがまた最高傑作と言ってもいいくらいの出来だったので、期待はどんどん高まっていきました。

ライヴ当日。会場へ

ライヴ当日はいい天気。暑いくらいでした。
NHKホールは、原宿から行った方が早いのですが、買い物も楽しみたいため、渋谷から行きました。
最近、ライヴと言ったら渋谷、という事がホント多いです。
苦手だった渋谷も、お蔭様で慣れてきました。

土曜公演のため、開演時間は早め。
開場は16時でしたので、買い物する時間もなかなか慌ただしく、会場には16時30分頃に着きました。
僕の席は3階R16列11番。
3階のほぼ最後方なのはわかってましたが、思っていた以上にステージはかなり遠くに見えてガックリ。
ただ、僕の理想とする通路側の席だったので、それはかなり良かったです。定価リセールで席を選べない中、通路側の席が当たったのはラッキーでした。

ライヴのスタート

開演時間の17時を5分ほど過ぎ、スタートです。

01. マディウォーター
02. 砂漠に赤い花
03. I’m a Dreamer
04. 青空ばかり
05. エビバディ
06. 純愛
07. déjà vu
08. 始まりのサンセット
09. Good Night Story
10. 世界中の海の水
11. 黒塗りのセダン
12. 12時55分
13. 行き先は未来
14. Good Luck Baby
15. 問題ない
16. オモチャの国
17. 真っ赤な海
18. 僕の踵はなかなか減らない
19. I Love Me
20. 虹
21. 月光
(ENCORE)
22. WONDERFUL FISH
23. 歩いて帰ろう
24. ずっと好きだった

冒頭から渋く、シリアスにカッコいいロックが「マディウォーター」「砂漠に赤い花」と立て続けに。
後者では赤い照明がイメージに合ってました。
ライヴのスタートから3階席でも総立ちでした。
ただ、やっぱり3階席後方だと観辛くて、斉藤和義の表情まではわからないし、音も小さくて悪い。
最近はライヴハウスの爆音で観る事が多かったので、この音の迫力の無さにはガッカリしました。いまいちライヴに入り込めない感じは否めません。

某セットリスト・サイトでは、3曲目が「青空ばかり」となってますが、僕の記憶では3曲目は「I’m a Dreamer」です!
スカ・ビートのイントロが流れ始めた時、もうこの曲やるの?と思ったもんですから、確かなはずです。
軽快でバカな感じになれるのが好きなんです。

次が「青空ばかり」でした。
NEWアルバムのリード曲になってる明るい曲。ほんの少し爽やかで。
サビで「♪ 恥かいて(チャッチャ)ベソかいて(チャッチャ)」と、合いの手の手拍子を入れる所が楽しかったです。

のほほんとした「エビバディ」、フニフニと踊れる楽しい感じの「純愛」と、NEWアルバムからの曲がガンガン続いていきます。

と思ったら、ボソッと「1995年の世界にようこそ...」と言って「déjà vu」
この曲は斉藤和義との出会いとなったアルバム『WONDERFUL FISH』の中で最初に好きになった曲だから、思い入れもあり、それを今の時代に生で聴けるとは感激です。
メロウなグルーヴがたまりません。
ただ、この曲の途中で、遅れてきたお客さんと会場係のスタッフが、席を探して僕の目の前でごちゃごちゃやってたので、気分がそがれて集中できなくなってしまったのが残念でした。

NEWアルバムのハイライトとも言える壮大なバラード「始まりのサンセット」
これをライヴ前半で披露しちゃうのはもったいないなあと思いつつも、しっとりとその世界観に浸りました。

ここでバンド・メンバーが袖に引っ込み、斉藤和義独りになって、お客さんたちは着席。
フュージョンなインスト「Good Night Story」です。
基本、インストは苦手な僕ですが、これは好きなんです。
斉藤和義のギター・ソロを堪能しました。滑らかで艶やかな音が素晴らしかったです。

引き続き、弾き語りの形で「世界中の海の水」
寂しく切実なバラードで、これも好き。歌詞がいいんです。

再びバンド・メンバーが登場して「黒塗りのセダン」
怪しいロカビリーです。

「♪ アイアイアイアイアイアイ」が印象的な「12時55分」

またもやロカビリーな「行き先は未来」
これは楽しいロカビリーです。

一番楽しみにしていた「Good Luck Baby」
とにかく爆発的にノリが良いサビの「♪ 1・2・3・4 Good Luck Baby!」を一緒に歌えて良かったのですが、この曲のサビのノリの良さは軽快さがあってこそだと思うのですが、ベースのアタック音が強すぎて、ビートが効きすぎ、重低音になってしまって軽快感が薄れ、ちょっとノリが悪くなっているように感じました。大好きな曲なだけに、このベースの弾き方は残念でした。

続く「問題ない」もノリが良く、「♪ イエーイエーイエー」と、バカになってはしゃげる曲です。
途中で、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」に切り替わり、バンド・メンバーもステージ前方に勢揃いして、ダンスを踊りました。
なんでこんな演出になったのか謎ですが(笑)、メンバーもお客さんもみんな楽しそうでした。

ややヘヴィーな曲調になって「オモチャの国」

「真っ赤な海」
今回のツアーは、ほとんど固定のセットリストなのですが、唯一日替わり選曲なのがこの曲です。2DAYSならば、1日目がこの曲で、2日目が「いたいけな秋」になってます。
僕が大好きなのは「いたいけな秋」の方なので、ちょっと残念でしたが、仕方ありません。
まあ、こっちの曲も嫌いではありませんでしたからいいんですけど。
たたみかける感じがスピード感に溢れ、意外と良かったです。

アコギを激しくかきむしる「僕の踵はなかなか減らない」

次もまたアコギをかき鳴らして、さらに激しくなる「I Love Me」
CDよりもややスピードが速くて、ライヴ映えする曲でカッコ良かったです。

どんどん畳み掛ける曲が続いて「虹」
ライヴが終盤になっているのがわかる盛り上がりです。

本編ラストは、イントロのブルースハープも印象的な「月光」
これも大好きな曲です。
キース・リチャーズやジョー・ストラマーも出てくるし、男の価値はなんなのかを問いかける歌詞もいい。
硬派で荒々しい演奏が素晴らしく、熱くさせてくれました。

アンコールは、また古い曲で「WONDERFUL FISH」
この曲は、歌詞を考えている時に見た夢の中で、船上ライヴでミスチルとか5、6組のアーティストと一緒に潜水艦のような船の中から、泳ぎ回る黄色いイルカのようなものを見て、出来上がったと言ってました。
涼しい水飛沫が飛んでくるような爽快感がある曲です。

次は定番曲「歩いて帰ろう」
最初のヒット曲ですが、よく考えたらこれもまた『WONDERFUL FISH』収録曲。今回1曲も採り上げられなかったアルバムはたくさんあるのに、このアルバムからは3曲もやりました。
モータウン・ビートって、やっぱ盛り上がるんですね。途中、お客さんに歌わせる所も恒例になってるようですが、僕は歌詞がうろ覚えで、適当に歌いました(笑)。

長らくヒット曲が出てなかった斉藤和義に、久々にライトが当たったと思わせた「ずっと好きだった」
これももう定番ですね。
同窓会でのよくある話。ちょっぴり甘酸っぱいのが魅力です。

好きな曲がたくさん聴けていいライヴだったけど、どこか手放しで喜べないモヤモヤは何故

ホント、あっという間の2時間半でした。
2時間半もたったの?という感じ。
なんだか現実感がなかったですねえ。

バンド・メンバーは、斉藤和義の他にはギター、ベース、キーボード、ドラムの4人というシンプルな構成にマニピュレーター1人。
ドラマーは、カースケさんの息子さんという事でビックリ。という事は、miwaの時以来また観たという事になりますかね。IMALUの元彼だとバラされてました。それは知りませんでした(笑)。
衣装は、ミリタリー・ルックと言えるようなものをまとってました。黒のサージェント・ペパーみたいな。斉藤和義はスパイタースみたいになっちゃったと言ってましたけど。

NHKホールは、ツアーで使用するのは初めてらしく、紅白以来との事。
紅白の時は、隣にサブちゃんとかいろんな人がいて動物園みたいだったと言ってたら、客席から「TOKIOもいたよ!」の声。
「TOKIOもいましたか...そうですか...俺も女子高生嫌いじゃないけど...やめとこ(笑)」と言って笑わせてました。

MCは割と控えめでしたが、今ギターに着色してるという話で、ピンクのギターを作りたくてスプレーかけてるけど、理想の、乳輪のグラデーションみたいな色になかなかならない、と言ってました(笑)。

寝不足もたたって、この日も薄ら眠い感じでしたが、立っての鑑賞だったので、意識が飛ぶ事はなかったです。でも、もし座っての鑑賞だったら寝ちゃってたかもしれないなあと思うと、危ない所でした。

NEWアルバムからは全曲やったし、それ以外も、ツボに入る曲をやってくれたので、セットリスト的にはほぼ満足。
最近の曲で言えば「遺伝」をやってくれなかったのが残念ではあるんですけど。

僕は斉藤和義のライヴは初めてなので、このバンド・メンバーは今までとどう違うのか知りませんけど、なんとなく、今回初めて参加した人が多いんじゃないのかなあ?という気はしました。
荒々しさはあるけれど、余計な事はしない慎重さが感じられました。
「Good Luck Baby」の所でも触れましたけど、ベースが、グルーヴよりもビートに重きを置く人だなあ、というのが全編を通しての印象です。

とにかく、あっという間、という一言に尽きる感じで、そういう意味では、不完全燃焼というか、満足できない所もありました。
あれ?もう終わっちゃうの?でも2時間半もたってるのか、じゃあ仕方ないな、みたいな。
ただ、大好きなNEWアルバムの曲を中心に、好きな曲がたくさん聴けて楽しかったし、いいライヴだったとは思うのですが、どこか手放しで喜べないモヤモヤがあって、それは何故なのかわかりません。

このツアーの映像がDVDになりました

斉藤和義 『Kazuyoshi Saito LIVE TOUR 2018 Toys Blood Music Live』 Amazonで見る

僕が観に行った日の映像ではないですが、このツアーの映像がDVDになりました。

NEWアルバムを中心に、好きな曲が多かったですし、正体不明のモヤモヤも、これをじっくり観れば解消されるかもしれません。

『Toys Blood Music』が好きな方は必見ですね。

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