2017年7月21日(金)@Zepp Tokyo
aikoを聴くようになるまで
僕がaikoを聴き始めたのは2nd『桜の木の下』から。多くの人と同じように、当時ヒットした「花火」とか「カブトムシ」から入ったクチ。
それで、それが良かったので遡って1stも買って。
次のシングル「ボーイフレンド」も買ったあたりが、1番aikoに興味があったピークだったのだけど、その次のアルバムからは買う気が失せちゃってた。なんでだろ。
それからは、TVに出てくれば注目して見てたし、いい曲だなと思ったものもいくつかあったんだけど、何故かCDを買うまでには至らなかった。
次にCDを機会が訪れたのは、初のベスト盤『まとめI』『まとめII』が出た時。
今までなんとなく「いいな」と思っても買わなかった曲がまとめて収録されてるので、買わずにはいられなかったのだ。
それで、そのベスト盤に満足した僕は、やっぱりaikoは要チェックだな、と思って、次のアルバム『時のシルエット』は買った。
でも、それ以降のアルバムは、迷いはするものの、結局買わずに来てしまった。
つまり、今まであまり熱心なファンではなかったわけだ。
だけど、いつかしっかり聴きたいという興味はあったので、ちょうど今から1年前くらいかな、未聴のアルバムをまとめてレンタルしたんだ。
だけど唯一、『暁のラブレター』だけは、レンタル店に置いてあるのがCCCDなので手が付けられず。
という訳で、すべてのアルバムを揃えられなかったので、なんとなく中途半端な気分で、すぐに聴こうという気にはなれなかった。
せっかく何枚も借りてきたのに、聴くきっかけを失ったまま時が過ぎ。
そしたら、最近になって、TSUTAYAでは、店頭にないCDを取り寄せする事ができる事を知り、いろいろ検索したら、CCCDではない、通常CDの『暁のラブレター』を取り寄せる事が出来るとわかったのだ。
実を言うと、この件ではちょっとすったもんだがあって、一時は取り寄せを断念してたんだけど、なんとか無事、取り寄せて借りる事ができたのだ。
これで、aikoのオリジナル・アルバムがすべて揃った。
あとは、これらをいつ聴くか。
きっかけが必要だった。
aikoのライヴに行ってみたい。ハマってみたい
そんな時、aikoが、ライヴ・ツアーをやる事を知った。
もし僕がライヴに行ける事になったら、予習をしなければならないので、aikoのアルバムを聴く、いいきっかけになるのではないか?と思った。
だから、これはなんとかライヴに行ける事にならないかなあ、と思ったのだ。
各地2DAYSで1セットの結構長いツアーで、東京公演はZepp Tokyoで4月、6月、7月、9月と、何度も行われるとの事。
仕事の休みが取れそうな日を考えると、狙いは7月の公演だった。
4月28日、NegiccoのライヴのためにZepp DiverCity TOKYOを訪れた。
最寄りの東京テレポート駅に降り立ったのだけど、そこからZepp Tokyoは意外に近い事に気付く(観覧車が目印)。
もし、僕がZepp Tokyoでのaikoのライヴに行ける事になったら...と考えてみる。
以前、Zepp Tokyoで行われるライヴに行った時は、ゆりかもめで青海駅を利用してたのだけど、東京テレポート駅からも近いのだったら、JRから乗り入れできる分、そっちの方が断然便利だと思い、調べてみるために、試しに東京テレポート駅から歩いてZepp Tokyoに行ってみた。
超近かった。
そしたら偶然、その日はZepp Tokyoではaikoがライヴをやる日だった。
そうか、今日もここでaikoやるのかあ。
そう思うと、俄然aikoのライヴが観てみたくなった。
7月のライヴのチケット、なんとか獲れますように。
そう願わずにはいられなかった。
ところが、そのチケット確保までがなかなか不安いっぱいで。
チケットぴあ(ネット)では取り扱いしない、というのだ。
ローソン・チケットでも電話販売のみとの事。
一般発売の電話なんて、獲れる気がまったくしない。
今まで、発売初日の開始時間に電話かけて、繋がったためしがないもん。
残るはイープラスだったんだけど、これまたチケット情報がなかなか出てこなくてね。
これはチケット獲るには、いったいどういう方法があるんだ...と半ば諦めかけたら、ようやくイープラスで先行抽選発売の情報が出た。
これだ。
人気のチケットを獲るには、なんとか抽選で当てるしかないんだ、と。
7月に行われる4日間の日程と、僕が仕事を休めそうな日を考えて、2公演申し込んだ。
なんとか1つだけでも当たらないか、と。
もちろん、もしも2公演とも当たってしまった場合を考えて、同じセットリストの日にならないように考えて(2DAYS1セットで、それぞれセットリストが違うのだ)。
だけど。ハズレた。
見事に抽選にハズレた。愕然とした。
残るはイープラスでの一般発売だったけど、人気チケットの一般発売なんて、これまた繋がった事がない。
アクセスが集中しています、もう少し後にしてくれ、と表示されて、ようやく繋がったと思ったら、予定枚数終了しました。いつもこのパターンだ。
これはもう、無理という事か。
aiko諦めろ、ってか。
だけど、一縷の望みをかけて、一般発売に挑戦。
緊張の朝を迎えた。
どうすれば、発売開始直後にアクセスできるのか、いろいろ考えたりした。
そして、発売開始の10時。
アクセス!
やっぱり「混みあってます」の表示。
すぐさまもう1度アクセス!
あれ?
繋がってる...みたい?
購入画面が映っている。
わずか5秒でここまで来れるとは思わなくて、少々面食らって、慌てながらも購入へ向かって突き進む。
しかし、途中までは繋がってても、画面が切り替わる時に「混みあってるのでもう一度最初からやり直してください」と表示されてしまう事も多々あるので半信半疑、ここは慎重に、しかし素早く...。
購入できてしまった。
こんなあっさり獲れるとは思わなくて、ちょっと信じられなかった。
なんならこの勢いで、1日だけと言わず、2DAYSいけるんじゃないか?なんて思ったりもしたのだけど、我慢。
1公演しっかりチケット獲れただけで良しじゃないか。
チケット獲れたので予習
今回のツアーは2DAYSずつで、それぞれセットリストがかなり違う。
僕がチケットを買う段階では既にツアーは始まっていて、セットリストも明らかになっていたので、2DAYSのうち1日目と2日目の、どちらのセットリストが僕好みか、確かめる事が出来たのは幸いだった。
この時点では、まだほとんどのアルバムを聴いてない状態だったので、知ってるのは有名なシングル曲くらいだったけど、僕が大好きで、生で聴きたい曲がたくさんあるのは2日目のセットリストの方だった。
なので、少しでも競争倍率の低そうな平日公演の2日目にあたる、7月21日に的を絞ったのだ。
結果、希望通りのチケットを獲る事が出来た。
ヘタに先行抽選で当たってたら、1日目の方だったかもしれないし、先行だと特別料金が余計にかかるしで、これはホント結果論だけど、一般発売で獲れて良かった。
第1希望が通ったのだから。
そうして、めでたくチケットが獲れた事によって、aikoへのスイッチが入った。
6月のmiwaのライヴが終わってからの1ヶ月は、ずーっとaikoを聴いてた。
当初の予定通り、アルバムを聴くきっかけが見事に出来たので、ここぞとばかりに聴いた。
オリジナル・アルバム12枚、ベスト盤2枚、ライヴのセットリストを想定して作ったプレイリスト、aikoの歴史を順を追って振り替えられる様にシングル曲をすべて並べて作ったプレイリスト。
1ヵ月間、そうやってずっとaikoを聴いてきたのだけれど、まだ1ヶ月では足りなかった。すべての曲を憶えられるほど、聴きこむ事はできなかった。やっぱそれなりの量があるしね。1日で聴ける時間も限られてるし。
だけど、自分が思っていた以上に、aikoにハマる事ができた。
今まで、どうして真剣にaikoを聴こうとしなかったのだろう、と思われるほど、僕好みの曲があった。
そして、まだ聴きこみが足りないだけで、これからもっと好きになれそうな曲がいっぱいあるという予感がビンビンして、希望が持てて、楽しかった。
ライヴDVDが中古で思った以上に安く売ってたので、あれもこれもと、たくさん買い込んでしまった。
ライヴに行けると思うと、ついついテンションが上がってしまってね。
でも、それらを観る時間は、当然なかった。
今はまだ聴くだけで精一杯。
DVDを観るのは、また後でのお楽しみ。
そんなこんなで、あっという間に、ライヴの日が来てしまった。
ライヴ当日。会場へ
予定通り、今回は東京テレポート駅を利用して、Zepp Tokyoへ。
あちこち寄り道して、あれこれ買い物してから行ったので、着いたのは開場してから30分後の18時30分頃。
僕の整理番号はBの150番という事で、これは早い方なのか遅い方なのかまったくわからなかったけど、どうせ後ろの方で観るつもりだったから、どうでもいいやと。
そしたら、着いた時に、Aの2000番台の人が入場してる所だったので、Aが2000番以上もあったなんて、僕のBはかなり遅い方なんだな、とわかった。
買い物したから、かなり荷物を持っていて、ロッカーに預けようかと迷ったのだけど、そんな時間では、空きのロッカーを見つけるのは至難の業みたいだったし、300円もするしで、これはもう荷物抱えたまま参戦しよう、と決意した。
こんな時、座席のないスタンディング・ライヴはきついね。
ほどなく僕の番号が呼ばれて、入場して、ドリンク交換して、トイレを済ませてからフロアに入る。
もう開演間際だったので、かなりの人で賑わっていて、ちょっと焦ったのだけれど、1番後ろに行ってみたら、予想外にもかなり空いていて、好ポジションをキープする事が出来た。
後ろは壁なので、荷物も安定して置く事に成功してひと安心。
だけどこれは結果オーライで、もしかしたら、両手に荷物抱えたまま混雑した場所でライヴを観る事になってた危険性もあったのだなあ、と考えると、恐ろしくもなった。
思っていた通り、女子がかなり多く、僕の前方には背の低い女子が多かったので、最後方からでもストレスなくステージが見渡せそう。視界を遮られるとイライラしちゃうしね。そんな事にはならなそうだったので良かった。
開演時間が近づいてきても、最後方付近はそれほど混雑せず、涼しい風も吹いてきていて、かなりいい環境でライヴが楽しめるのではないかと期待が高まった。
最近のライヴにしては珍しく、緞帳が張られている。
始まる前からステージ・セットが丸見えで、アーティストやバンド・メンバーがゾロゾロと登場してくるのも味があっていいけど、やっぱり、緞帳がパッと下りて、一気にライヴが始まる方が、いかにも「SHOW」という感じがして好き。
ライヴのスタート
開演時間19時を10分ほど過ぎ、会場が暗転。
始まった!
01. 夢見る隙間
02. milk
03. Power of Love
04. なんて一日
05. 恋愛
06. プラマイ
07. ドライヤー
08. アンドロメダ
09. えりあし
10. 雨踏むオーバーオール
11. 恋のスーパーボール
12. 明日の歌
13. beat
14. もっと
15. 舌打ち
16. 赤いランプ
17. be master of life
(Encore 1)
18. 花火
19. Loveletter
20. キラキラ
(Encore 2)
21. 帽子と水着と水平線
22. 鏡
1曲目は「夢見る隙間」だった。
セットリストは完全固定ではなく、各日微妙に違いはあって、ツアーも後半に差し掛かってからは、1曲目が違う曲になってる事が多かったので不安だったのだけれど、今日は僕の願い通りこの曲がオープニング・ナンバーだった。
いくぶんジャジーな雰囲気もありながらも、スカの要素も取り入れていて、ビッグ・バンドの様なゴージャス感のある演奏のこの曲。
最初に耳にした時は、これがシングル曲だなんて、なんか微妙だなあと思ったのだけど、聴く度に耳に残ってくる。普段生活していても、ふとこの曲のノリを思い出すほど(実際、このライヴの帰り道にも電車の中でこの曲のリズムがこだましていた)。
aikoは、想像してた通りのaikoで、伸びやかなヴォーカルを轟かせながら、髪を振り乱し、ステージ上を所狭しと動き回っていた。
バンド・メンバーは、ギター2人、ベース、ドラム、キーボード2人。
僕は右手の最後方から観てたので、機材が邪魔になって、ステージの左側が見えない感じだったので、キーボードが2人いた事に気付いたのはライヴのかなり終盤だったけど。
次は「milk」。
この曲がセットリストに組み込まれているから、この日を選んだといってもいいくらい大好きな曲。
イントロが始まると同時にお客さんも大歓声で、人気のある曲なんだと認識する。
前半の跳ねたリズムがたまらなく、Bメロでメロウになったかと思うと、サビで不思議な弾け方をするので盛り上がる。
歌詞も可愛いんだ。
「Power of Love」は、とにかくポップ、元気で明るい。
ほんと、パワーをもらえる曲だ。
「♪ 好き好き大好き」と、これを聴いていると、aikoが20代の女の子に見えてくる。
「おいおーい!」も可愛い。
で、この曲を歌いながら、aikoがフロアに突っ込んできて、観客の頭の上を走り回った!
ように見えたので、ほんとビックリした。
僕は最後方にいたので、それまで気付かなかったんだけど、フロアには花道が作られてたのだった。
だから、花道を通って、フロアの中央にまで来てくれた時は、最後方からでもaikoが近くに見えたので、とても良かった。
「なんて一日」と「恋愛」は、シングルのカップリング曲。
僕はアルバムしか持ってないので、予習のしようがなかった。これが初聴き。
前者は明るい感じ、後者はちょっとマイナーなロックだったかな、って記憶。
「プラマイ」は、aikoの得意なパターンの曲という気がする。
得意なパターンすぎて、他の曲との差別化が図れてなさそうなのが欠点かなと思った時もあったけど、それも聴くたびに気にならなくなってきた。
スピード感を感じるし、ちょっとコミカルな所がいいね。
「ドライヤー」もシングルのカップリング曲。
これは...どういう曲か忘れちゃった。まあ、1回聴いただけではね。
もちろん、悪い曲だったわけではないですよ。
そして、今回のセットリストで1番の目当てだったと言ってもいい「アンドロメダ」。
歌詞も大好きな胸キュン・ソング。
初めてのaikoのライヴで、この大好きな曲が聴けるなんて幸せだ。
だけど、特別ノリがいいわけでもないし、しっとり聴かせるバラードでもない、微妙なタイプの曲なので、思ってたよりも、ライヴ映えはしてないかなあ、という気はした。お客さんもどういう反応したらいいのかわからない、って空気があったし。
ここまでずっと突っ走ってきたライヴで、ようやく、バラードの「えりあし」。
バラード苦手の僕でもうっとりできた。
ラストの「♪ あなたのヘタな笑顔を~~~~~~」の伸びが1番の聴かせ所。最高でした。
ちょっと不満そうに水溜りを蹴飛ばしてるイメージが浮かぶ「雨踏むオーバーオール」。
ジャジーな感じで好きなんだ。
アルバム『時のシルエット』をリアルタイムで買ったのは、シングル「恋のスーパーボール」がとても良かったから。
だから、これがセットリストに入ってたのは嬉しかった。
これも始まった時の歓声が大きかった。ここまで人気があるとは思わなかった。みんなも僕と同じ気持ちなのかと思うとさらに嬉しい。
裏打ちビートが効いてるサビを聴いてると、自然とワクワクしてしまう。
「パンパンパン!」と合いの手の手拍子を入れるのも楽しい。
そして、この曲から、ステージ後ろのスクリーンに、歌ってるaikoの大きな映像が映し出されたのでビックリ。
それまでスクリーンには、いろんな模様の演出が映ってるだけだったので、ちゃんとカメラでステージ上を捉える事ができるとは思わずビックリ。
この後、スクリーンには、歌ってるaikoの姿を中心に、いろんな映像が大きく映し出されて、最後方にいる僕にしてみれば嬉しかった。
それも、非常に凝った映像で、リアルタイムでこんな凝ったものができるなんて、今の技術はすごいなあ、と思った。
トイ・ピアノのような軽いタッチの響きから、一気に切ないメロディ、せまりくる雰囲気のイントロ、そこへ「♪ ハァ~~~~~」と突然の様に切り込んでくるaikoのヴォーカル。
この「明日の歌」が、本日のハイライトだったかもしれない。
Bメロの、息つく間もなく畳み掛ける様なヴォーカルがたまらないし、キャッチーなサビもいい。
切なくて、苦しくなる。
なのに、どこか希望がある。
この曲の間中、スクリーンには歌詞が表示されていた。この曲は特に歌詞を噛みしめてほしいんだろう。表示のされ方もカッコ良い演出だった。
もともと好きだったこの曲が、さらに大好きになった。
この曲を生で聴けて良かった。
この日を選んで良かったと、心から思った。
「beat」は、スピード感があるのにaikoのファルセットが印象的な曲。
ファルセットでスピード感出すのって難しくない?
もう、好きな曲の連発でたまらない流れだった。
「もっと」は、ツアー後半からセットリストから外される事が増えていて、この日も聴けないのかも、と半ば諦めていたから、この曲が始まった時は驚きと同時に嬉しくもなった。
やっぱり、聴いた事のないカップリング曲よりも、馴染みの深いシングル曲の方がいいからね。
バラードとまでは言えないかもしれないけど、メランコリックな曲。
「舌打ち」。
これまたシングルのカップリング曲で初聴き。
詳しくは忘れちゃったけど、いい感じの曲だったような気がする。
それにしても、カップリング曲をこんなに多くセットリストに組み込んでくる所に、aikoのこだわりを感じる。シングル曲だけでなく、アルバム曲だけでもなく、知ってる人は少ないと思われるカップリング曲も大切にしていこうという気持ちが。
次に始まった曲は、とてもよく知ってるんだけど、なんてタイトルの曲だったっけかと、しばらく思い出すのに苦労した。
サビになって歌詞に出てきて、ようやく「赤いランプ」か、と気付いた。
今日のライヴで、会場が1番盛り上がったのが、本編最後の「be master of life」だろう。
これはもはやライヴの定番曲なんだろうね。aiko初心者の僕でもわかる。
ものすごく力強い、aikoの決意表明とも言えるこの曲。
「♪ 誰が何を言おうと関係ない」ってね。
キメの所で、観客全員で「♪ オーイェー!」とコールする一体感が気持ち良かった。
アンコール1曲目はシングルのカップリング曲をやってた日が多かったから、この日は何をやるんだろう、と思ってたら、超有名曲「花火」。
夏になったから、かな?
僕にとっては、知ってる曲が聴けて得した気分。
思えば、これがaikoとの出会いの曲でもあったんだなあ、それがこうしてこのタイミングで生で聴けたというのは感慨深い。
ハードなギターと激しいドラムで始まるロック曲「Loveletter」。
これまた疾走感溢れるカッコいいナンバー。
かと思いきや、Aメロ辺りはかなり切ないメロディなんだよね。
そのギャップのある展開も素晴らしい。
「♪ 何度も何度も何度も」と繰り返されるキャッチーなサビ。
「♪ ではさようなら」で終わるのが面白い。
そして「キラキラ」。
ドラマの主題歌になってヒットしたのを憶えてる。そのドラマは観てなかったけど、何故か、ドラマにピッタリ合ってたんだろうなという気持ちになってしまう。
これも胸キュン・ソングと言ってもいいのかね。とてもポップで多幸感に溢れている。
聴いてて温かい気持ちになれるね。
だけど、そんな幸せな曲を耳にしながらも、僕はまた別の気持ちを抱いていた。
「はたして、これが今日最後の曲になるのだろうか?」と。
ここまでで20曲。
今までに行われた今回のツアーをチェックすると、ここまでで終了した日もあれば、この後さらにダブル・アンコールで2~3曲やった日もあったからだ。
調べてみると、土日の公演は、開演時間も早いので、終了時刻にナーバスになる事なく、ダブル・アンコールをやる日がほとんどで、平日公演だと終了時刻の関係からなのか、アンコールは1回で終わる日が多かったのだ。
それで、今日は平日。
加えて、前日はアンコール1回だったとの情報。
となると、やっぱり今日はアンコール1回というのが濃厚なのか。
その点では、土日公演の方が、曲が多く聴けるのでお得だったのかなあ、なんて。
そんな思いでいた。
「キラキラ」演奏終了後は、バンドのメンバーがステージ前方に勢揃いで、手をつないで、丁寧にお辞儀して。
これはもう、終わりという事なんだろうな。
でも、もっと聴きたい!
なんとかダブル・アンコール!!
バンド・メンバーに続いて、aikoも、ステージから姿を消した。
でも、客電が点かない。
おや?
これはひょっとすると?
それに気付いた観客たちは、一斉にアンコールを要求。
会場中が盛り上がってきた。
こうなったら、やらないわけにはいかないだろう!!
そして、期待に応えてaiko再登場。
もっと歌いたいんです。(あんなに丁寧にお別れの挨拶をしたのに)恥ずかしながら戻ってきました(笑)、って。
どうやら、本当にダブル・アンコールでやる曲は決めてなかったとの事で、バンド・メンバーがいろいろ打ち合わせ。
その間、aikoがMCで繋ぐ。
ダブル・アンコールは、「帽子と水着と水平線」だ。
もう、盛り上がりを通り越して、半ばやけっぱちの様にも感じるスピード感。
そして次の曲は、聴いた事のあるメロディだったから、知ってるはずの曲なんだけど、アレンジが全然違う。
知ってるのは、もっとほんわかした感じのはずだったのに、かなりスピード・アップしたロック・ナンバーになっている。
なんていう曲だっけ、これ、とずっと考えてて。
印象的に使われた歌詞から察するに、たぶん「鏡」という曲だろうな、と。
最近では、こういうロック・アレンジがお馴染みになってるのだろうか?
お客さんはみんな知ってて、自然に盛り上がってるように感じたから...。
そんなわけで、いくぶん謎な部分があってモヤモヤ気分になったのが最後の曲で、ライヴは終了した。
21時35分。
大好きな曲たくさん!MCも面白いし、超楽しかった
いやあ、ホント楽しかったよ。
基本的に、3曲歌ったらMC、って感じだった。
MCが楽しそうなのも期待してたんだけど、期待通りだった。
お客さんに、パンツの色を訊かれてて、素直に「ライヴの時はいつも黒」とか答えてたり。
それで下着の話になって、先日TVに出た時に、「aikoの胸がデカくなってた」とTwitter上で騒ぎになってたとかで、あれはTVだから、よそ行きのパリッとしたブラ着けててん、と。でもライヴの時は、5年くらい付き合ってる彼氏に会う時の感じの、よれてるやつ着けてる、と(笑)。
小学生も観に来ていて、「いつから夏休みなん?」とか訊いてたかと思ったら、
「小学生が来てても、下ネタぶっこんでいくで~!」
「おばちゃんが教えてやんでぇ」で会場大爆笑。
そうか、aikoは自分をおばちゃんと認識してるのね。
いつまでもイメージ変わらないから、若いお姉ちゃんみたいな印象しかないけど、そうだよね、40過ぎてるんだもんね。おばちゃんだよね...。
それから、昔は、ファンから変なプレゼントをもらった話とか。
箱の中にティッシュ1枚とか。
何が録音されてるのかついつい聴いてしまったカセットテープとか。
他にも、高校生の頃の彼氏との事や、厳しかった門限とか、半身麻痺するくらいの腹痛で病院に運ばれたら便秘だったとか。
MC面白かったね。
この長いツアー、毎日違うネタしゃべってるんだろうか。だとしたらすごい。
aikoのライヴ恒例の「男子!」「女子!」「そうでない人!」のコールも体験できたし。
とにかく、全身全霊で歌って、動き回って、しゃべって、お客さんを喜ばせようというサービス精神と真面目さがひしひしと伝わってきた。
終盤は、何度も「これからも精一杯がんばりますので」と切実に言っていた。
そう健気に言われると、こちらも精一杯応援しますよ、という気持ちにならざるをえない。
でも、最後に、
「これからはaikoしか聴かないでぇぇぇ!」と絶叫してた。
いやあ、さすがにそれは僕は無理(笑)。
これを書いている今、ライヴの影響から来る筋肉痛で、ふくらはぎと二の腕が痛い。
でも、aikoがライヴ中に「筋肉痛もライヴの思い出」と言っていたので、たしかに、これもライヴに行ったからこその事だよなあ、と、良い思い出のひとつと捉える事が出来ている。
あっと、ひとつ残念というか、腹の立った事。
それは、フロアの空調。
ライヴが始まる前は涼しい風が吹いていたのに、始まった途端、風が来なくなって、かなり蒸し暑い状態に。
ずっとこのまま耐えなければいけないのかあ?と苦しくなってたら、3曲くらい終わったら、また涼しい風が吹いてきたので、ああ、なんかのトラブルで空調が止まってたのかな、復旧してくれて良かった。
と、ひと安心したのも束の間、1曲終わったくらいで、また涼しい風が止む。
また暑くなる。
でも、3曲くらい歌ったら、また風が吹いてくる。
でも、1曲歌ったら、また止まる。
ずーっと、それの繰り返し。
だから、基本暑い。
なんなの、これ。
付けたり消したり。
省エネなの?
まあ、僕の周りのエリアだけがこうなってたのかどうかわからない。
もっとも、混雑している前方なんて、空調関係なく暑かっただろうとは思うけど。
でも、その暑さは不満だったな。
これがわざとだとしたら、意地悪だよ、Zepp Tokyo。
とにかく。
これで、やっとaikoの大ファンになれた。
まだまだこれからもアルバム聴きこむつもりだし、DVDも観るつもり。
さらにもっと好きになれそうな気がしてならない。
きっと、またライヴにも足を運ぶだろう。
このツアーの映像がDVDになりました
僕が観に行った日のライヴではないですが、このツアーの映像がBlu-ray&DVDになりました。
僕が観に行った日とほとんどセットリスト同じだし、会場も同じなので、月日がたって映像を観ると、実際に観に行った日の映像かと錯覚してしまいます。
湘南の浜辺でのフリー・ライヴの映像も含めた2枚組で、そちらのライヴでは「横顔」をやっていて、aikoのライヴDVDで「横顔」が入ってるのは貴重。
どちらのライヴも大好きな曲がたくさん入ってるので、満足なDVDです。
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