米米CLUB Live@パシフィコ横浜国立大ホール 2019.3.17 感想

a K2C ENTERTAINMENT TOUR 2019 ~おかわり~

2019年3月17日(日)@パシフィコ横浜国立大ホール

久々に米米のライヴが観たくなった

米米は、高校~大学時代にかなりハマっていて、当時ライヴにも何回か行きました。
でも、8周年記念の武道館公演をアリーナ席で観て、「もう米米のライヴはいいかな...」と卒業しちゃったのです。
その後の解散ライヴは観たい気持ちもあったけれど、仕事が楽しい時期で、仕事を休みたくなかったため結局行かなかったり、再結成後もなんとなく興味はあったものの、スルーしてました。
それが、昨年、『おせきはん』ツアーをやってると聞いたら、「また米米のライヴ観てみたいな」という気持ちがふと芽生えてきて。
NHKホール公演に応募したんですけど、落選して、結局観に行けず。
次こそは...と思ってたんですが、今回の『おかわり』ツアーの会場とか日程とかチェックしたら、「ここに行きたい!」と思えるものがなくてね。なんとなく、チケットを積極的に獲る気にもなれなくて...。

そして今年に入ってツアーが始まり、セットリストが明らかになると、「うん、これなら、まあ観てもいいかな」という気持ちになってきて。
それから慌てて、手に入るチケットがないか確認してみると、3月のパシフィコ横浜が、まだチケットが余ってる状態でした。以前なら、横浜公演は選択肢に入らない所だったのですが、交通事情の発達のお蔭で、横浜のライヴでも充分行ける事に最近気付いた訳で。
既に一般発売後だったので、ぴあで素直に買うと3階席しか残ってないところでしたが、リセールで1階席のチケットが売りに出されていました。
3階席とはいえ、僕の好きな通路側の席が確保できそうなので迷ったのですが、高所恐怖症の僕は、なるべくならば1階席の方がいい。
リセールで出されている席は、通路側から2番目の席だったので、まあまあじゃないかなという事で、1週間くらい考えた末に、リセールでの購入を選びました(1週間も考えてたのに誰かに買われず残ってたのも何かの縁かなと)。

ツアーは始まったものの、てっぺいちゃん(カールスモーキー石井)の体調不良による公演延期があったりとか、その影響からか、セットリストの変更(曲の削除)などがあったりして、当初期待してたものと違ってきたりもして、大丈夫かなあ、と不安になったりもしてました。

ライヴ当日。初めての会場

パシフィコ横浜は、まったく初めて行く場所だったのですが、横浜駅からすぐのみなとみらい駅から近いところにあり、思っていたよりも迷わずに行けました。
会場の入口が、駅に近い所ではなく、わざわざ建物の反対側の海に面した所にあったのが印象的でした。たしかにこれなら、必ず海を見る事になります。せっかくここまで来たのなら、海を眺めていってよ、という事なんでしょうかね。実際、僕も横浜の海を見たのは15年振りくらいになります。爽やかで心地良い風を感じて、ちょっと感動しました。

16時半頃会場入り。
建物の中は、なんか思ったよりも狭くてわかり辛い感じで、トイレの数も少ないのか、座席からかなり遠い所まで歩く羽目になりました。
僕の席は1階B30列4番。
1階席のちょうど真ん中あたりの列。一番左から2番目の席でした。
思ってたよりもステージは近い感じ。
3階席じゃなくて良かった。

ライヴのスタート

日曜公演なので、開演時間が早いです。
17時の開演時間ほぼピッタリに始まりました。

01. NICE TO MEET YOU
02. KOME KOME WAR
03. あ!あぶない
04. あたいのレディーキラー
05. DRY MAN
06. OH!
07. 迷路
08. ROPPONGI -雨
09. I LOVE YOU
10. チョビットダンス
11. じんじんさせて
12. かっちょいい!
13. TIME STOP
14. KISSING BLUE
15. Simple Mind
16. どんまい
17. STYLISH WOMAN
18. BLOWZ JOB
19. 大人物
20. 君がいるだけで
21. 浪漫飛行
22. 愛 Know マジック
23. Shake Hip!
(Encore)
24. おかわりSHOW TIMEのテーマ
25. また逢う日まで

オープニングはファンク・ナンバー「NICE TO MEET YOU」
ジェームス小野田が粘っこく歌います。

次に始まったのは「KOME KOME WAR」
この曲は、場所によってはセットリストから外されていたので、僕も聴けないものだと覚悟していたので、披露されたのは予想外でした。
とにかくごちゃごちゃとして楽しいお祭りソング。
思えば、米米との出会いはこの曲ですからね。感慨深いです。

イントロが特にカッコいい「あ!あぶない」
シリアスな曲でスリルがあります。
BHB(ビッグ・ホーンズ・ビー)も大活躍。

ジェームス小野田が歌う曲の中で1番好きと言ってもいい「あたいのレディーキラー」
カッコ良くてメロディアス、てっぺいちゃんとの掛け合いも良く、思わず胸が熱くなります。

セットリストを見た時は、「DRY MAN」なんて、知らないな、と思ったら、それもそのはず、ウンコ曲を集めた『SORRY MUSIC ENTERTAINMENT』収録曲。あのアルバム、ほとんど聴かなかったからね。
怪しいサウンドに導かれての、ジェームス小野田の一人芝居的な曲。
なんでこの曲を採り上げたのかは謎。

「OH!」
またまたジェームス小野田によるファンク・ナンバーです。
幕が上がってからここまでほとんどと言ってもいいほど、ジェームス小野田がフィーチャーされました。

そして、ようやくという感じで、てっぺいちゃんのエンジン点火です。
ここでは「アンディ岡田」と称して、ムード歌謡を歌います。
まずは「迷路」
この曲がセットリストにあったからこそ、チケットを獲ろうと思えたほど好きな曲。でも、場所によってはセットリストから外されたところもあり、今回聴けるのかどうか不安でした。これやらなかったら、なんのためにチケット獲ったんだと思いかねないところだったので、やってくれてホッとしました。
この変態ムード歌謡。極上のメロディに乗せた歌詞の世界観はてっぺいちゃんの独壇場。

続いてもムード歌謡と言っていい「ROPPONGI -雨」
しっとりとしたメロディに、ややデジタルなサウンド。
これまた艶っぽくてっぺいちゃんが歌います。

「I LOVE YOU」は、ポップでキャッチーなメロディを持つ爽やかラヴ・ソングと思いきや、途中からジェームス小野田が登場してきて「なんちゃって!」と、ぶち壊す構成になっていて、面白い曲です。

ここまでの3曲が「アンディ岡田」のコーナーでしたね。

次はシュークリームシュの「チョビットダンス」
曲中に、MINAKOが、「私たち何歳になったのよ」と尋ねて、MARIが「ごじゅう...」と答えようとすると、「バカッ!」とMINAKOがMARIにビンタをくらわせて黙らせるというのがウケました。
でも、シュークの2人、変わらないです。とてもそんな歳になってるとは思えませんね。

恒例の山本リンダのカヴァー曲、今回採り上げたのは「じんじんさせて」
性急な曲です。
リンダ曲の中では、割と馴染みの薄い方でしたが、結構良かったです。

「かっちょいい!」は、予想以上にカッコ良くて盛り上がりました。
キメとなるブレイクの所は興奮しましたね。
ある意味、今回のライヴで1番良かった曲です。

ここで第1部終了。15分間の休憩です。
休憩があるなんて、米米のメンバーもファンも歳を取ったという事だなと思い知らされました。
てっぺいちゃんたちも今年60歳ですからね...。

第2部の幕開けは「TIME STOP」
初めてカラオケに行った時に歌った曲で、僕にとっては思い入れのある曲です。
とても真面目な、ムード満点のラヴ・バラードです。
この曲では、相変わらずのてっぺいちゃんの歌の上手さを堪能しました。
「♪ My Heart~」のロング・トーンのビブラートには感動しました。

「KISSING BLUE」は、初めに曲名聞いた時は、「はて、どんな曲だっけ...」と馴染みのない曲だったのですが、調べてみたら『H2O』収録曲で、たしかにあのアルバムあんまり聴いてなかったから憶えてないのも当然で。
でも予習として聴いてみたら、意外と僕好みの曲だったので、楽しみにしてたのです。
でも、この曲も場合によってはカットされる可能性があり、心配もしてたので、演奏が始まった時はガッツ・ポーズでした。
これもノリの良いムード歌謡といったところでしょうか。カッコ良くて艶もある、さすがてっぺいちゃん、の曲です。

次は、米米を結成して割とすぐに出来た、初期の曲だと紹介されたから、てっきり「トラブル・フィッシュ」だと思ったら、「Simple Mind」でした。
この曲、そんな昔からあった曲だったとは初めて知りました。
これまたメロディが綺麗で、地平線が目に浮かぶような、ゆったりと、スケールの大きな曲です。
で、「トラブル・フィッシュ」の方は、セットリストから外されました。

今回のセットリストの中では唯一、再結成後に作られた曲「どんまい」
映画の主題歌で、「ものすごい映画になる、大ヒット間違いなし」と言われて曲を作ったのに、映画が大コケしたという曲。「どんまい」というタイトルにしたのが悪かったのかと言ってましたが(笑)。
ま、曲自体は良くも悪くもなく。
ファンに向けての応援歌だとは思うのですが。
Cメロは好きですね。

「STYLISH WOMAN」
これも好きですね。
軽快なリズムにファンキーに煽るホーン、セクシーなてっぺいちゃんのヴォーカル。
これも胸熱、自然と盛り上がります。

BHBの「BLOWZ JOB」
ちょっとジャズ・テイストの怪しいナンバーです。
リーダーのフラッシュ金子は、病気のために、もうサックスを吹けないんですよね。今はキーボード・プレイヤーです。それがちょっと悲しかったりもしますが、その逆境をバネにして勉強し、最近ではNHKで指揮者をやったりしてるのですから、悪い事ばかりではないんだな、と。

次はジェームス小野田の「大人物」
昔はさほど好きではなかったのですが、最近、ジェームス小野田のこういう曲も好きになってきました。
演奏はファンキーですが、意外と優しく丁寧に歌うジェームスさんです。

米米と言えば...の大ヒット曲「君がいるだけで」「浪漫飛行」の2連発。
この2曲を真面目に披露するのは意外だなと思ってたのですが、その通り、この2曲を立て続けにやる事は珍しい事なんだそうです。
曲としてはね、どちらも初めて聴いた時は「素晴らしい曲を作ったな」と思ったものですが、今や聴き飽きた感もありまして(笑)。

最近ますます好きになったのが「愛 Know マジック」
今回ライヴで聴いて、その思いは強くなりました。
サビの「♪ ヘヘイヘーイ」からファルセットへと至る流れの中で感じる多幸感。
ああ良い曲だなあ、幸せだなあ、盛り上がるなあ、と。

間髪入れず「Shake Hip!」
米米のライヴのハイライトには必ずこの曲があります。これをやらない米米のライヴは考えられません。
昔は、この曲で一緒に踊るのが恥ずかしかったりしましたが、今はそんな事はありません。メンバーの振り付けを見て、必死になって真似して一緒に踊りました。そうなると、自然と盛り上がるのです。
そして、BHBのホーンが爆発する大好きな間奏。
曲の最後には、てっぺいちゃんの「せーのっ!....と言ったら飛ぶんだよ」というスカシも恒例で(それでも飛んじゃう人がいる)、でも、そのスカシは1回だけで、2回目で素直に飛んじゃったのが意外でもあったりしての本編終了。

アンコールは...米米の場合、昔からアンコールとは言わないで、BONUS SHOW TIMEと称してました。
そのテーマ曲があるのですが、今回は「BONUS」の部分を「おかわり」に替えての「おかわりSHOW TIMEのテーマ」です。

ただ、今回のアンコール、ちょっと不満でして。
ツアー開始時は、まず「リッスン」が披露されてたのです。
「リッスン」なんて初期の隠れた名曲をやるだなんて!との思いもあってチケットを獲ったのですが、てっぺいちゃんが倒れた直後くらいから、セットリストから外されたのです。なんとも残念な事。
さらに、次には「ごきげんよう!PARTY NIGHT」も披露されてたのに、最近になってこの曲まで削除という事態に。

結局、アンコールでやったのは、尾崎紀世彦のカヴァー「また逢う日まで」1曲だけだったのです。
ライヴの最後が他人の曲だなんて...と思うのですが、今回この曲をてっぺいちゃんがどうしても歌いたかったとの事で。
そこに込めた思いは充分受け取ったつもりですが(意外と良かった)、それにしても、アンコールが1曲だけ、ってのがあまりにもあっさりしすぎで。
おかわりSHOW TIMEと派手に煽って1曲だけかよ、って、どうしても不満なのでした。
だから、最後がこれでは消化不良、なんだかモヤモヤした感じで終わったライヴなのでした。

全盛期とは様変わりしていたが、一定の満足感

終了時間は19時40分。
休憩時間があったから、米米にしては短い時間のライヴだったような気もしてしまいます。

それにしても、米米のライヴは、かつてとは大きく様変わりしてました。
まずはジェームス小野田の存在。
以前は、ライヴが楽しく進んで行って、中盤に差し掛かってから「ジェームス小野田登場」の儀式があって、「ああ、こんなに楽しくライヴを観てきたけど、ジェームスさんの登場がこれからだったのか」と、一大イベントの様に行われるのが楽しみの1つでした。
でも、今回は、最初からジェームスさんがいて、普通に歌って...、以前は「米米の神」的なジェームス小野田の存在でしたが、なんだか、今は普通にリード・ヴォーカルの1人みたいな立場だったのが、ちょっと残念でした。

それから、以前は、米米のライヴはテーマがあって、各地2DAYS、3DAYSで、まるで違うセットリスト。しかも、テーマに沿った新曲が何曲もあって、今回はどんな新曲が披露されるのか?というのが楽しみの1つだったのですが、今のライヴは、ただ単に過去の曲をやるだけ、新曲一切ナシ。
これも、往年の米米を知るものとしては、なんだか米米らしくないなあ、と思ってしまうのです。

そして休憩時間の導入。
なんだか、一気に中高年向けのライヴになったという気がしてしまって、これもなんだかなあ、です。
休憩入れるんだったら、もっとたっぷり3時間くらいやってよ!と思っちゃいます。

米米は懐かしかったし、大好きな曲も聴けたし、MCも面白かったし、メンバーもオリジナル・メンバーが揃っていて安定感抜群で上手い演奏だったし、一定の満足感はあります。
だけど、米米のライヴはもっと面白かったはず、こんなもんじゃなかった、という思いの方が強く出ちゃうんですよね。
バブル期の様なド派手なステージ・セットを組めないのは仕方ないにしても、なんか、ライヴの演出とか、アイデアが足りてない気がして。
米米のツアーが終わったら、すぐさまソロのツアーが始まるてっぺいちゃん、あんまり米米の方に力を入れてないのかな、手抜きなのかな、と思わずにはいられない、そういう意味ではちょっとガッカリな部分が多かったのは否めないライヴでした。

このツアーの映像がDVDになりました

僕が観に行った日の映像ではないですが、このツアーの映像がBlu-ray&DVDになりました。

改めて見ると、なかなか良いセットリストだと思います。
現在の米米に出来ることを詰め込んだ感じですかね。

ライヴを観た時点では、やや不満もありましたが、落ち着いてDVDを観ると、また印象が違うんじゃないかと思うので、僕もあとでちゃんと観ようと思います。

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